1.アクアの室内寸法は?車中泊はできるの?
まず、アクアで車中泊は可能なのかどうかを検証するために、アクアの室内寸法を見ていきましょう。一見すると、天井も低くて車中泊は難しいんじゃないかと思われがちですが、実際に乗ってみると意外と車内は広く「ひょっとしたら?」と思えてくるのがアクアの隠された魅力です。車内寸法や寝床づくりのためのコツや工夫についてくわしく解説していきます。
●フルフラットできないアクアの車内寸法
アクアの車内寸法の詳細は下記にまとめていますので、参考にしてください。室内長だけを見ると、1.830mmとされているので、「寝床がつくれそう」と感じるでしょう。しかし、助手席の背もたれを後ろに倒しても後部座席に当たってしまうため、フルフラットにすることができません。
だから、寝床を確保するためには、荷室スペースを何とかして寝床がつくれるスペースを確保する必要があります。ここでのポイントは、
・荷室を広げたあとにできるシート段差を何かで埋める必要がある
・荷室をめいいっぱい広くしてどれくらいの長さを確保できるか
この2点です。この2つの課題をクリアすれば、アクアでの車中泊は可能となります。課題をクリアするためには、シートアレンジへの工夫と、段差を埋めるためのコツが必要となるわけです。
[アクアの車内寸法]
室内長 |
1,830mm |
室内高 |
1,190mm |
室内幅 |
1,425mm |
参照元:トヨタ アクアのサイズは?全長/全幅/全高や室内寸法など
●荷室を最大限に利用すれば工夫次第で車中泊は可能
前席を利用したフルフラットができないアクアでは、前席を利用するのは諦めてめいいっぱいに前にスライドさせて荷室を広げるよう工夫します。後部座席の背もたれを前に倒せば、荷室長を約170cm確保することが可能です。あとは、
・前席を前にスライドさせてできた隙間を埋める
・ラゲージスペースと後部座席との段差を埋める
この2つを何かで高さ調整すれば、170cm程度の方なら車中泊が可能な広さを確保できるようになります。少し窮屈に感じる方は斜めに利用することで足を延ばして寝ることができるので、寝床を対角線上につくってみてください。
2.アクアで車中泊をするための方法(4STEP)
前述した荷室スペースを広げる工夫とコツを、もっとわかりやすく解説するために、荷室スペースの広げ方を4つのステップに分けてまとめています。ここで記載しているとおりに工夫すれば、快適な寝床をつくることができるので、ぜひやってみてください。
●STEP1:後部座席を前に倒して荷室を広げる
後部座席の背もたれを前に倒し、荷室を広く取れるようにします。これで、後部座席を含めた荷室の広さは約140cm確保できます。後部座席の背もたれ部分を倒した状態では、少し斜めになっています。ここで問題となるのが以下の2つの内容です。
・荷室部分との段差が生じている
・後部座席の背もたれ部分が斜面になっている
快適な寝床をつくるためには、この2つの対策が必要になります。段差と斜面の対策は、STEP4でくわしく解説しますので、参考にしてください。
●STEP2:前席をいっぱいまでスライドさせる
運転席と助手席をめいいっぱいまで前にスライドさせて、荷室スペースをさらに広げます。ここで確保できる隙間は約30cm。この隙間を合わせると、約170cmのスペースをつくりだすことができます。
●STEP3:前席をスライドさせてできた隙間を埋める
前席をスライドさせてできた隙間約30cmに、後部座席と高さを合わせるために、
・エアークッション
・折り畳み式の踏み台
・収納BOX
などを利用して隙間を埋めます。エアークッションや踏み台は、コンパクトに収納できるので、かさばらない詰め物として利用できます。収納BOXを使用する場合は、そのBOXを車中泊備品を片付ける備品箱として活用することで、荷物を整理できるでしょう。
●STEP4:荷室の段差を埋める
後部座席と荷室スペースにできる段差は約20cmあります。これを埋めることができれば、フラットに近いスペースをつくりだすことができます。埋めるものとしては、
・折り畳み式のレジャーシート
・足掛け台(玄関の段差を軽減させる踏み台)
などを利用すると、丁度良い高さになります。ホームセンターなどで販売されているので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
●身長170cm程度の方なら車中泊が可能な空間がつくれる
STEP4までの工程を順に踏めば、約170cmの室内長をつくりだすことができます。ただ、実際に170cmの方が横になってみると、場合によって少し窮屈に感じるかもしれません。そんなときは、対角線上に寝床をつくると、比較的ゆとりを持って寝床をつくることができるので、やってみてください。
残念ながら、段差や隙間を埋めてもデコボコ感は感じてしまうため、車中泊マットの利用をおすすめします。マットの厚みを5~8cm以上のものを敷くことで、デコボコ感を感じることなく快適な寝床をつくることができます。
●荷物を置くスペースを考慮すると一人用車中泊が最適
アクアでの車中泊は、大人一人分の寝床をつくると、荷室スペースの大部分を占拠してしまう形になります。室内高も段差を埋めたうえで車中泊マットを敷くと、高さは約60cmくらいしか確保できない可能性があります。
「寝る分には問題ない程度の一人車中泊」
となる可能性が高いので、それを踏まえた車中泊の計画を立てることをおすすめします。寝床の準備は本当に就寝する前に行うのがベストでしょう。
3.アクアで車中泊するために快適な寝床がつくれるアイテム
アクアでの車中泊で快適な寝床をつくるためには、車中泊アイテムは厳選したものを選ぶ方が得策です。フラットな寝床をつくるために、荷物が増えてしまうと返って窮屈な寝床になってしまいます。ここでは、手軽に車中泊が楽しめる車中泊アイテムをご紹介します。
●「車中泊キット」を活用する
手軽な車中泊をするための方法として、アクア専用の車中泊キットを使用すると便利です。
「寸法が合わなくてデコボコ感がでてしまう」
「段差や隙間を埋めるための荷物が増えてしまう」
ことなく簡単に快適な寝床をつくることができます。車中泊キットは、事前にアクアの車内寸法に合ったサイズになっているので寸法合わせに四苦八苦する必要なく、準備時間も最短で寝床がつくれて便利な装備品です。
●「車中泊マット」で段差を緩和させる
アクアの車内に快適な寝床をつくるために、一役買ってくれるアイテムが車中泊マットです。様々な寸法の車中泊マットが販売されているので、柔軟に使用できるのが魅力です。車中泊マットの選び方としては、
・丸洗いができるもの
・コンパクトに収納できるもの
・アクアのサイズに合ったもの
ものを選ぶと良いでしょう。人は、寝ているときにも汗をかくので、丸洗いできると清潔で長期的に使用できておすすめです。収納スペースも限られているので、コンパクトに収納できるものを選ぶと良いでしょう。
4.アクアで快適車中泊をするために必要なアイテム
アクアでの車中泊で必要となるアイテムをご紹介します。限られたスペースしか確保できないアクアの車内では、装備品も厳選しなければなりません。その中でも快適な車中泊を望む方は、以下に紹介するアイテムは揃えておくことをおすすめします。
●「寝袋(シュラフ)」
アクアでの車中泊では、自宅で使用している毛布や布団を持ち込むと、かなりかさばってしまうためおすすめしません。コンパクトに収納できて、扱いやすい寝袋を使用しましょう。寝袋は大きく分けて2種類あります。
・マミー型:気密性が高くしっかり身体を包み込んでくれる
・封筒型:ゆったりと眠ることができる
どちらかといえば、マミー型は冬に適した寝袋と言えます。寝袋の中に空気が入りにくいため、温度を逃がさない性質があります。封筒型は、ゆったりとしている反面空気が中に入るため、夏に適した寝袋と言えます。季節によって使い分けるのも良いですね。
●「サンシェード&遮光カーテン」
車内の様子を外から隠すために必要なサンシェードや遮光カーテンも、車中泊をするときには必ず必要になるアイテムです。外からの視線から守る働き以外に、
・車内の温度を守る断熱効果も得られる
・車内で使用する照明の光を漏らさないようにする
・自分好みのカーテンを取り付けることで車中泊の雰囲気がつくれる
などの効果も得られるので、車中泊には必須となる装備です。後部座席がプライバシーガラスになっている車種が多いですが、車内で照明をつけるとプライバシーガラスでも車内は外から丸見えになってしまいます。できれば、車の全面にシェード&カーテンを付けた方が、快適な車中泊を満喫できるでしょう。
●「照明器具(LEDランタン)」
アクアに標準装備されている車内ランプでは、光量が足らず薄暗く感じてしまいます。そのため、車中泊するには別途照明器具が必要となります。車内で火を使うのが危険なので、LEDランタンを使用しましょう。LEDランタンの準備する上でのポイントは、
・光量を調節できるものだとその場の必要に応じて光量を変えられる
・車中泊の雰囲気づくりにもなる
・複数個用意しておき、車内全体を照らせるほうが便利
以上の3つです。雰囲気づくりのためにも、お気に入りのランタンを探すのも楽しいです。
●「Jackeryポータブル電源」
快適な車中泊を実現するためには、電気の力を活用するのが一番です。車内で「火」や「ガス」を使うのは危険な分、電気であれば安心・安全に車中泊を楽しむことができます。ポータブル電源は、モバイルバッテリーよりも容量が大きくて、スマホやタブレットの充電はもちろんパソコンやテレビ、扇風機などの家電製品にも電力供給ができる便利アイテムです。その中でも車中泊に適したJackery(ジャクリ)ポータブル電源を用意しましょう。
・世界で400万台以上の販売実績のある、信頼できる有名メーカー
・リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載型も多数販売し、長寿命で高品質な製品
・最大5年の長期保証や修理&無料回収サービスなどのアフターケアも万全
・小型から大型まで幅広い品揃えで必要な電力量を選ぶことができる
など、魅力的なポータブル電源を多数品揃えしています。また、車中泊などのアウトドアに適したソーラーパネルなどの品揃えもあるため、きっとあなたにピッタリな製品を見つけることができます。
下記に、アクアの車中泊に最適と思われる小型のJackery(ジャクリ)製品をご紹介しています。参考にして検討してみてください。
関連人気記事:車中泊におすすめのポータブル電源10選|必要性や使い道・選び方のポイントを紹介!
アクアでの車中泊はJackeryポータブル電源で快適さをアップ
アクアの車中泊に丁度良い小型モデルのJackery(ジャクリ)ポータブル電源、ソーラーパネルをご紹介します。車に持ち込みやすく手軽に使えるものを厳選していますので、参考にしてみてください。
●Jackery ポータブル電源 300 Plus
Jackery ポータブル電源 300 Plusは、アクアでの快適車中泊を実現するために、車内の換気や空気を循環させるために必要な扇風機や、車内を明るく照らすための照明器具等、夜間車内で自由な時間を過ごすために必要な電力を供給してくれます。走行充電しながらでも電力供給が可能なパススルー機能も推奨しているので、車載冷蔵庫を装備しても問題なく使用できる、小型の万能ポータブル電源です。
●Jackery ポータブル電源 240 New
Jackery ポータブル電源 240 Newは、軽量コンパクトボディでアクアの車中泊にピッタリなサイズの小型モデル。自宅で充電すれば、最短60分でフル充電する「緊急スピード充電」にも対応し、防火性能や優れた耐震性能、耐衝撃耐性を持っていて、車の振動はもちろん、少々ぶつけても安心です。
●Jackery SolarSaga 100 Prime
Jackery SolarSaga 100 Primeは、2024年8月発売予定のルーフレールに取り付け可能なソーラーパネルです。車の天井から常時発電可能だから、停車中はもちろん走行中でもポータブル電源への充電が可能です。まさに車中泊などの車でのアウトドアライフに最適なソーラーパネルなので、ポータブル電源とともに車に装備してみてはいかがでしょうか。
まとめ:アクアでの車中泊は工夫すれば十分可能
アクアでの車中泊では、工夫すれば快適な寝床を車内につくりだすことは可能です。コンパクトカーだから車中泊は無理だろうと諦めていた方は、一度本記事の内容で荷室スペースを広げて試してみてはいかがでしょうか。
一緒に車中泊に必要な装備品もまとめましたので、車中泊に興味ある方は挑戦してみてください。車内で一夜を明かすという非日常を送ってみると、自宅で過ごすよりも違った世界観を楽しむことができるので、おすすめです。