ソコンへの電源供給で押さえておきたい3つの項目
パソコンに供給する電源をスムーズに使うためには、3つの項目が重要です。それぞれの項目を、順に確認していきましょう。
電源供給の方法は機種により異なる
パソコンに電源を供給する方法は、機種により異なります。ここでは、主な2種類の方法を確認していきましょう。
・AC100Vコンセントによる給電が一般的
多くのパソコンは、家庭用のAC100Vコンセントを使います。デスクトップパソコンの場合は、電源への接続が必須となるでしょう。
バッテリーを備えたノートパソコンの場合も、充電にAC100V電源を要する機種は多いです。常時AC100Vコンセントにつなぐ必要はありませんが、定期的に接続し充電する必要はあるでしょう。
・USB給電の場合は「USB PD」への対応が条件
ノートパソコンのなかには、USB-Cケーブルで充電できる「USB PD」(USB Power Delivery)に対応する機器があります。USB PDは最大240Wまでの電源供給に対応できる規格です。このパソコンをUSBで給電する場合、ポータブル電源のUSB-Cポートは「USB PD」規格への対応が条件となります。
実際に供給される電力は、以下の3つの組み合わせにより変わることに注意してください。
・ノートパソコンが受け入れ可能な電力
・ポータブル電源が出力できる電力
・USB-Cケーブル(USB PD対応)が流せる電力
例えばUSB PD対応のUSB-Cケーブルには、60Wまでの電力に対応する「3A対応ケーブル」と、100Wまでの電力に対応する「5A対応ケーブル」があります。ノートパソコン、ポータブル電源ともに100Wでの電源供給が可能でも、3A対応ケーブルでつなぐと60Wに制限されることに注意してください。
デスクトップ機とノート機では停電による影響度が異なる
停電は、パソコンを使う際に起きて欲しくない事象です。もし停電した場合、デスクトップ機とノート機では影響度が大きく異なります。それぞれどのような影響があるか、確認していきましょう。
・デスクトップ機は瞬間的な停電でも停止するおそれがある
コンセントに直接つなぐデスクトップ機は、途中にバッテリーを挟みません。このため、停電による影響を大きく受けます。公益社団法人日本電気技術者協会では、40%以上の電圧低下が0.06秒(60ミリ秒)以上続いた場合、パソコンに影響をおよぼすと公表しています。
このような電圧低下や瞬時停電は、日常的に発生しています。代表的な要因を、以下に挙げました。
・落雷
・鳥の巣や鳥、小動物が電線に接触しショートする
・送電線のルートを切り替える
・エアコンやプリンタなど、大きな電力を消費する家電を起動する
電圧低下や瞬時停電の継続時間は0.07秒から2秒間ですが、パソコンには大きな影響を与えてしまいます。「停電していないのに突然パソコンが切れた」という現象も、十分に起こり得るでしょう。
・ノートパソコンは停電してもバッテリーでしばらく使える
ノートパソコンはデスクトップ機と異なり、バッテリーを搭載しています。このため電源が途絶えても、すぐに使えなくなるわけではありません。バッテリーから給電されるため、しばらく使い続けることが可能です。安全にシャットダウンできる時間も、十分に確保できるでしょう。
必要な電力は機器により大きく異なる
パソコンに必要な電力は、機種によって大きく異なります。ノートパソコンの場合は、20Wから30Wの機種が多くなっています。また近年のデスクトップパソコンには、50W程度と少ない電力で動く機種もあります。50W程度であれば、電力使用量の少ない家電といえるでしょう。
一方でゲーミングPCは、消費電力が大きくなりがちです。240Wや330Wといったパソコンは、実際に販売されている機種の一例です。なかには1200Wといった、調理家電とほぼ同じ電力を要求するゲーミングPCもあります。「想像以上に電気代がかかった」と困らないためにも、事前に仕様を確認しておきましょう。
パソコンへの給電にポータブル電源を使う3つのメリット
パソコンへの給電には、ポータブル電源も使えます。うまく活用することで、停電などさまざまなトラブルからパソコンを守り、円滑な業務の継続に役立ちます。
ポータブル電源を活用するメリットは、大きく4つに分かれます。それぞれの内容を、順に確認していきましょう。
電源を確保しにくい場所でも気にせずパソコンを使える
パソコンで使うコンセントは、確保しやすいとは限りません。自宅で使う家電が多い場合、近くのコンセントは埋まっているかもしれません。電源タップを使えば接続できる家電の数を増やせますが、使える電力には制限があることに注意が必要です。
外出先では、電源の確保はさらに難しくなります。都市の中心部でも、来場者や来店客にコンセントが開放されている施設は多くありません。またキャンプや車中泊といった野外のアクティビティでは、車から電源を取るしかないケースもよくあります。
ポータブル電源を使えば、電源を確保しにくい場所でも気にせずパソコンを使えます。コンセントに空きが無い、電源が無い場所でも、電源を探さずに済むことは大きなメリットです。
停電してもパソコンを動かし、必要な情報を収集できる
インターネットは情報を得る重要な手段ですが、電気が無いと使えません。停電すると、デスクトップパソコンは使えなくなります。バッテリーを持つノートパソコンやスマートフォン、タブレットも、数時間経過すると使えなくなるでしょう。停電時こそ情報を得たいという思いと裏腹に、情報を得られる手段は大きく制限されてしまいます。
ポータブル電源があればパソコンをつないで動かすことができ、必要な情報を収集し続けることができます。適切で迅速な判断に役立つことでしょう。
加えてソーラーパネルがあれば晴れた日に電気をつくり、ポータブル電源に蓄電できます。停電が続いた場合でも、パソコンを使い続けることが可能です。
年間で1万円以上の節電を実現可能
パソコンは、ある程度の電力を消費する家電です。長時間使う場合、または消費電力の大きなパソコンを使う場合は、ソーラーパネルで充電することにより年間で1万円以上の節電を実現することも可能です。
例えば、東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」の契約者を例に考えてみましょう。第2段階(120kWh超300kWhまで)の料金は、1kWh当たり税込36.6円です。2つのケースで、年間の電気料金を計算しました。
電気使用量と使用時間 |
節電できる電力量 |
節約できる年間の電気料金 |
150Wのパソコンを、平日に1日8時間 |
312kWh |
11,419円 |
330Wのゲーミングパソコンを、1日平均4時間 |
482kWh |
17,634円 |
150Wのデスクトップパソコンは、特別に消費電力が大きい機種ではありません。ソーラーパネルとポータブル電源をうまく活用することで、年間で大きな額の節約を実現できます。節電については、以下の記事もご参照ください。
関連人気記事:省エネ対策に有効な方法とは?ポータブル電源が役立つ理由も解説
ポータブル電源でパソコンを動かす5つのポイント
ポータブル電源でパソコンを動かすためには、押さえておきたいポイントが5つあります。各項目の重要性を確認して、適切なポータブル電源選びにお役立てください。
パソコンの給電に必要なポートがあるかチェックする
ポータブル電源でパソコンを動かすためには、ポータブル電源に以下の出力ポートが備わっている必要があります。
パソコンが要求する電源 |
ポータブル電源に必要な出力ポート |
AC100V電源 |
AC100Vコンセント |
USB PD |
USB-C(USB PDに対応するポート) |
USB PDで給電するパソコンを使う場合は、USB-CのポートがUSB PDに対応するかチェックが必要です。またパソコンとポータブル電源をつなぐケーブルは、以下の要件を満たす製品を選んでください。
・パソコンに必要な電力が60Wまでの場合は、3A対応ケーブル
・パソコンに必要な電力が60Wを超え100Wまでの場合は、5A対応ケーブル
万が一に備えてデータのバックアップを忘れずに
停電によりパソコンが正常にシャットダウンできなかった場合は、データに不具合が発生する可能性があります。このような事態に備えて、日々のバックアップを確実に取得しておきましょう。万が一パソコンが壊れても、バックアップがあればデータを守れます。「余分な作業」と思わずに、忘れずに実施することが安心してパソコンを使うコツです。
正弦波を出力するポータブル電源を選ぶ
パソコンは精密機器のかたまりです。交流電源の波形が矩形波や修正正弦波の場合は、機器が動作しない、機器の動作に悪影響をおよぼすといった不具合をもたらすおそれがあります。
パソコンを使う場合は、正弦波を出力するポータブル電源を選びましょう。Jackeryのポータブル電源は正弦波を出力するため、安心して使えます。
関連人気記事:Jackeryポータブル電源の選び方
実績あるメーカーで安全性の高い機器を購入する
ポータブル電源に含まれるリチウムイオン電池には、有機溶媒が使われています。有機溶媒は水と異なり、可燃性という弱点があります。万が一の際にも発火を防ぐ工夫がされていることは、ポータブル電源を選ぶ前提条件といえるでしょう。加えて保証期間が長ければ、安心して使える期間も長くなります。
Jackeryは11年以上の実績を持ち、品質と安全性にこだわったポータブル電源のメーカーです。5年の保証期間を備えた製品も多数発売しているため、安全で高性能のポータブル電源を長く使えます。
関連人気記事:ポータブル電源の安全性とは?確認するポイントを解説
十分な容量や定格出力を備えたポータブル電源を選ぶ
ポータブル電源を選ぶ際には、容量や定格出力も重要です。容量が少ないと、短時間しか電気を供給できません。またパソコンの消費電力よりもポータブル電源の定格出力が小さい場合は、パソコンを動かせません。
もっとも一般的なノートパソコンなら消費電力は小さいため、小容量のポータブル電源でも電力を供給できるでしょう。一方でゲーミングPCなどワット数の大きいパソコンを使う場合は、大容量で定格出力も大きいポータブル電源を選ばないと長時間使えません。
パソコンへの電源供給にはJackeryのポータブル電源をおすすめ
ポータブル電源を使ってパソコンを使うなら、Jackery製品の活用をおすすめします。Jackery製品を使うメリットはどこにあるか、またおすすめの製品について、詳しく確認していきましょう。
Jackeryのポータブル電源を使うメリット
パソコンをJackeryのポータブル電源につなぐことで、さまざまなメリットが得られます。代表的なメリットを以下に挙げました。
・パソコンの消費電力に合わせて、さまざまな種類からポータブル電源を選べる
・EPS機能に対応する機種を選べる。停電しても20ミリ秒以内で、バッテリーからすばやく電源供給できる
・USB PDに対応する製品を選べる。USB-Cポートを使い、パソコンに給電可能
・内部の温度をチェックし、発火や火災を防ぐ安全装置を搭載している
・パススルー充電に対応。ポータブル電源を充電しながらパソコンを使える
・ソーラーパネルでの充電が可能。停電時でも電気を確保できる
・PlusシリーズとProシリーズは最長5年の保証。長期間安心して使える
・リン酸鉄リチウムイオン電池を使い、10年以上使える製品も選べる
特にデスクトップパソコンをお使いの場合は、短時間の停電もデータの消失や故障につながります。Jackeryのポータブル電源を選ぶことで、安心してパソコンを使うことが可能です。
おすすめ製品①:ポータブル電源 2000 Plus
ポータブル電源 2000 Plusは定格出力が3000Wあり、AC100Vコンセントも5口備えています。このため、以下のケースにおすすめの製品です。
・大きな出力を要求するゲーミングパソコンを使う
・他の家電もポータブル電源につなぐ
・停電した際の備えとして用意したい
本体の容量は2042Whですが、Battery Pack 2000 Plusを5台つなげることで12kWhまで容量を増やせます。また並列接続により定格出力を4000W、容量を24kWhまで拡張可能です。
以下の項目も、ポータブル電源 2000 Plusの魅力です。
・EPS機能に対応。停電時も20ミリ秒以内でポータブル電源からの供給に切り替え
・100W(20ボルト、5アンペア)の給電が可能なUSB-Cポートを搭載
・静音レベルは約30デシベル以下。静かな環境で、落ち着いてパソコンを使える
・ChargeShield技術により、バッテリーパックの寿命が50%向上
・45℃でも充電可能
・家庭用100Vコンセントによる2時間の急速充電を実現
どのパソコンも安心して長時間使いたい方は、ポータブル電源 2000 Plusをおすすめします。
おすすめ製品②:ポータブル電源 1000 Plus
ポータブル電源 1000 Plusは定格出力が2000W、容量は1264Whです。またBattery Pack 1000 Plusを3台つなぎ、5kWhまで容量を増やせます。以下のようにパソコン専用の電源にも、家電と共用して使う電源にも適した製品です。
用途 |
主な目的や使い方 |
パソコン専用の電源として使いたい |
l パソコンを長時間使いたい l ゲーミングパソコンを使いたい |
家電と共用して使いたい |
l 災害の備えとして使いたい l スマートフォンや冷暖房家電をつなげたい |
ポータブル電源 1000 Plusは、以下の強みも備えた製品です。
・AC100Vコンセント(家庭用100V電源)を使い、7時間で満充電にできる
・100Wの急速充電に対応するUSB-Cポートを搭載
・停電に遭っても20ミリ秒以内でポータブル電源からの給電に切り替えできる「EPS機能」を搭載
・急速充電技術「ChargeShield」により、バッテリーを50%長持ちできる
・45℃の高温でも、ポータブル電源を充電し動かせる
・充電時の音量は30デシベル、動作時は42デシベル未満と静か
ポータブル電源 2000 Plusよりも安価で、約14.5kgと軽いことも魅力的です。
おすすめ製品③:ポータブル電源 300 Plus
ポータブル電源 300 Plusの定格出力は300W、容量は288Whですから、一部のゲーミングパソコンは動かせません。デスクトップパソコンも、長時間使えないケースが多いでしょう。
一方でリュックに入るコンパクトさと、約3.75kgの軽さは魅力的です。ノートパソコンなら数時間動かせるため、出張や旅行など移動先での電源確保におすすめです。ACコンセントは1口のみ搭載するため、ノートパソコン専用のポータブル電源にも適しています。
ポータブル電源 300 Plusには、以下に挙げるメリットも見逃せません。
・9メートルの高さから3回落としても問題なく動く「UL 94V-0」認定を取得
・AC100V電源での充電時間は約2時間。短時間で満充電にできる
・USB-Cポートは最大100W(5アンペア、20ボルト)の出力が可能
・ポータブル電源からの供給に20ミリ秒以内で切り替える「EPS機能」を搭載
USB-Cは最大15Wのポートを1口、最大100Wのポートを1口搭載しています。小容量でありながら充実した性能を備え、安心して使えることが魅力の製品です。
おすすめ製品④:Jackery Explorer 100 Plus
Jackery Explorer 100 Plusはわずか965グラムの重量と、99.2Whの容量が特長の製品です。容量が100Wh以下ですから、航空機にも持ち込み可能。一方でACコンセントの出力ポートを備えていないため、USB PDに対応するパソコンに対してのみ給電できます。
定格出力は128Wで、上限は以下のとおりとなっています。
・USB-C単独:100W(20ボルト、5アンペア)
・USB-Cポートを2つ同時に使用:最大110W
・USB-AポートとUSB-Cポートを同時に使用:最大128W
Jackery Explorer 100 Plusには、以下の特長もあります。
・ポータブル電源はUSB-Cポートによる入力で、8時間で満充電にできる
・耐衝撃性や耐火性、6つのバッテリー保護機能を搭載
・ソーラーパネルでの充電は、40W、80W、100Wの製品に対応
・保証期間は2年
外出先でも安心して使えるポータブル電源です。USB-C給電が可能なパソコンをお持ちの方は、機能を十分に活用できるでしょう。
Jackery製品で日常生活も停電時も安心してパソコンを使える
ポータブル電源があれば、万が一の停電でも安心してパソコンを使うことが可能です。普段の生活でも、電源が遠い場所でパソコンを使う、ソーラーパネルで蓄電して電気代の節約に役立てるといった使い方を実現できます。
Jackeryではパソコンの性能に応じて、多種多様なポータブル電源を用意しています。この機会に、あなたに合った製品を選んでみてはいかがでしょうか。
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