いま注目の「ポタ電」とは?役立つ理由と選び方を徹底解説
「ポタ電」という言葉を見聞きした方も、多いのではないでしょうか。さまざまな場面で、注目されている機器です。ポタ電にはさまざまな用途があり、今よりも豊かで便利な生活を送れることもおすすめするポイントに挙げられます。この記事ではポタ電の意味や役立つ理由、ポタ電の選び方、おすすめのポタ電製品を詳しく解説していきます。
「ポタ電」はどういう意味?
ポタ電とは、ポータブル電源の略語です。内部にバッテリーを搭載し、家庭用100V電源などを使って電気を貯められます。持ち運びやすいサイズやコンパクトさですから、キャンプや車中泊など屋外に持ち出し、外出先で電気を使えることが魅力です。
もちろん貯めた電気は、屋内でも使えます。ソーラーパネルと接続すれば、太陽光で発電した電気を貯めることも可能です。
①モバイルバッテリーとの違い
モバイルバッテリーとポタ電には、以下の違いがあります。
l モバイルバッテリーはポケットやバッグに入るサイズだが、ポタ電は大きくて重い
l ポタ電はモバイルバッテリーと異なり、コンセントやシガーソケットを使う機器にも給電できる
l ポタ電はモバイルバッテリーよりも電池容量が大きい
モバイルバッテリーはコンパクトさと軽さ、ポタ電は電池容量が大きく多種多様な家電をつなげられることが魅力です。詳しい相違点は、以下の記事もご参照ください。
関連人気記事:ポータブル電源とモバイルバッテリーの違いとは
②発電機との違い
ポタ電と発電機には、大きな違いがあります。ポタ電は電気を貯める「蓄電」に特化し、発電の機能を持っていません。電気は家庭用の100V電源やソーラーパネルなどから供給してもらう必要があります。一方で発電機は燃料をもとに発電できる一方で、蓄電はできません。
加えて両者には、以下の違いもあります。
・ポタ電の音量は50デシベル程度と静か。発電機は70デシベル以上の製品も多い
・ポタ電は運転中に有毒ガスを出さず、室内での運転が可能。発電機は有毒ガスを出すため屋外で使う
・発電機の運転には、ガソリンやLPガスなどの燃料が必要。燃えやすいため要注意
ポタ電は発電機と比べて、安全性や静粛さという面でも優れています。両者の比較については、以下の記事もご参照ください。
関連人気記事:家庭用発電機は必要? ポータブル電源との違いを解説!
ポタ電はなぜ注目される?役立つ6つの場面や理由
ポタ電が注目される理由に、使える場面の多さが挙げられます。ここでは6つの項目を取り上げ、ポタ電が役立つ場面や注目される理由を確認していきましょう。
①災害が起きた際には頼もしい味方になる
日常生活において、停電は極力避けたいトラブルです。一方で停電は台風や大雪、落雷など、さまざまな災害で起こる可能性があります。夏に停電した場合は冷蔵庫の保冷を、冬に停電した場合は身体をどう温めるか、早急に方法を考え対応しなければなりません。また季節を問わず、明かりの確保も重要です。
ポタ電があれば、停電し電力会社から電気が来なくなっても家電を使えます。部屋が明るくなるため、停電の不安も和らぐでしょう。容量が大きいポタ電なら、ほとんどの家電を使えます。被災時の頼もしい味方になることは、ポタ電が注目される主な理由の一つです。
②電気代や燃料費の高騰に備えられる
光熱費の高騰は、悩みの種です。ポタ電を使えば節約以外にも、電気代をはじめとする光熱費を下げ、家計を助けることが可能です。
たとえば発電にソーラーパネルを使えば、ランニングコスト無しで電気を貯められます。深夜や早朝の電気代が安くなるプランをお使いの方なら、電気代の安い時間帯に充電を済ませ、日中はポタ電から家電に給電して光熱費のコストを抑えることも可能です。
関連人気記事:省エネ対策に有効な方法とは?ポータブル電源が役立つ理由も解説
③コンセントが近くに無い場所でも家電を使える
自宅の敷地内であっても、近くにコンセントがあるとは限りません。もし適切な長さの延長コードがなければ、購入する手間と費用がかかります。屋外でDIYをしたい場合など、このような状況に悩んだことがある方も多いのではないでしょうか?
ポタ電は交流100Vで出力するコンセントがあり、持ち運べる機器です。家電を使いたい場所のそばに持っていけますから、備え付けのコンセントが近くにない場所でも心配いりません。場所を気にせず、家電を使えることが魅力です。
➃モバイルバッテリーでは給電できない機器も多い
多くの家電は、交流100Vでの給電が必要です。USB経由で充電できる機器は、スマートフォンなど一部の機器に限られます。白物家電や多くのパソコンは、モバイルバッテリーを使った給電に対応していません。
一方でポタ電は、交流100Vのコンセントを持っています。定格出力が1500W以上のポタ電なら、ほとんどの家電を使えます。また交流100V電源は周波数の違いが気になりますが、Jackery ポータブル電源のProシリーズなら50ヘルツ・60ヘルツ両方に対応するため安心です。
関連人気記事:ポータブル電源でどんな家電が使えるのか?
⑤環境や近隣に配慮したい
ガソリンやカセットボンベを使う発電機は、以下の項目がデメリットに挙げられます。
・一酸化炭素などの有毒ガスが発生するため、室内での運転は厳禁
・運転時は電車の車内よりも大きい騒音(70~75デシベル)が発生する
発電機を使う際には、近隣への配慮が必須です。もちろん、深夜や早朝に運転することは好ましくありません。
一方でポタ電は有毒ガスを出さないため、室内でも安心して使えます。音量も屋内・屋外ともに気にならない程度です。近隣に迷惑をかけずに使えるでしょう。生活環境を保ちながら使えることも、注目される理由の一つに挙げられます。
関連人気記事:家庭での停電対策には発電機よりポータブル電源がおすすめ!理由・おすすめ商品を紹介
⑥アウトドアや車中泊など、移動先でも活用できる
外出先で家電を使えるケースは、滞在先や訪問先の施設がコンセントの利用を許可する場合に限られます。営業時間内など時間制限が課される場合や開いているコンセントがない場合も多く、都合のよいタイミングで使えないケースも少なくありません。
一方でポタ電があれば、いつでもどこでも都合の良いタイミングで家電を使えます。アウトドアや車中泊など、家庭用コンセントの設備が無い場所でも利用可能です。外出先でも、便利な生活を満喫できるでしょう。ソーラーパネルを持参すれば、移動先で充電できることも強みに挙げられます。
ぜひ押さえておきたい!良いポタ電を選ぶポイント
良いポタ電は、ユーザーが求める多くの特長を持っています。ポタ電を選ぶうえでぜひ押さえておきたいポイントを、以下の表にまとめました。
項目 |
良いポタ電のポイント |
|
電池の容量 |
多いほど使い勝手がよい(多種多様な家電に対応する) |
708Whから2160Whまで、6種類の製品から選べる |
定格出力 |
大きいこと。1500Wあれば、多くの家電を使える |
ポータブル電源2000 Pro、1500Pro、1500は定格出力が1500Wを超える |
出力波形 |
正弦波であること |
正弦波に対応 |
対応する周波数 |
50ヘルツ、60ヘルツとも対応すること |
60ヘルツに対応。加えてProシリーズは50ヘルツにも対応する |
充電方法の多さ |
AC電源に加えて、ソーラーパネルやシガーソケットにも対応すること |
AC100V電源、ソーラーパネル、シガーソケットでの充電が可能 |
充電のスピード |
短時間で満充電にできること |
Proシリーズは2時間~2.5時間程度(AC100V、ソーラーパネル)で満充電にできる性能を有する |
出力ポートの種類 |
AC100Vに加えて、USBやシガーソケットでの出力も可能 |
AC100V、シガーソケット、USB-A、USB-Cに対応 |
出力ポートの数 |
複数用意されているとよい |
AC100V、USB-A、USB-Cのポートを複数備えている(但しポータブル電源708のUSB-Cポートは1つのみ) |
サイズ |
同様の製品と比べて、よりコンパクトなこと |
ポータブル電源 2000 Proでは、同様の製品と比べてサイズを10%~15%小さくした |
重量 |
同様の製品と比べて、より軽いこと |
同様の製品と比べてポータブル電源 2000 Proは20%~50%、1500 Proは20%の軽量化を実現 |
静粛性 |
日常生活を妨げない静粛性があること |
ポータブル電源 1000 Proは45デシベル、2000 Proは53デシベル。書店や美術館並みの静粛性 |
バッテリーの寿命 |
500サイクルの充放電は最低限。長いほど良い |
ポータブル電源 1500 Proは2000サイクル、2000 Proは1000サイクルの充放電が可能 |
メーカーによる回収体制 |
自社で回収すること |
ポータブル電源は回収可能。Jackeryが指定する住所に、宅配便などで送付する(送料は送り主が負担) |
価格 |
同様の製品と比べて安いこと |
1台当たり10万円~30万円前後。セールで安く買える場合がある |
保証期間 |
できるだけ長いこと |
製品により、3年または5年の保証期間がある |
ポタ電を選ぶポイントをより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連人気記事:「初心者必見」絶対に失敗しないポータブル電源の選び方
おすすめポタ電製品一覧
おすすめの高速充電対応できるポタ電製品3選
Jackeryのポタ電は高い性能と使いやすさにより、ユーザーから選ばれています。ここではProシリーズとしてラインナップされている3種類を取り上げ、製品の特長を紹介します。あなたに合ったポタ電選びにお役立てください。
●Jackery ポータブル電源 2000 Pro
「Jackeryポータブル電源 2000 Pro」はJackeryの最上位機種で、容量は2160Whあります。これ1台で電気グリル鍋(1600W)なら1.1時間、ミキサー(300W)なら5時間使えます。AC100Vのコンセントは3つありますから、複数の家電を同時に使えるケースも多いでしょう。同様の機能を持つ他の製品と比べてコンパクトで軽く、使いやすさも工夫されています。
ソーラーパネルを使えば、太陽光による電気も活用できます。Jackeryのソーラーパネル「SolarSaga 200」を1枚使えば14時間、6枚なら2.5時間で満充電にできます。AC100V電源による充電も、2時間程度で可能です。1,000サイクル使える寿命の長さも、おすすめのポイントです。
ポータブル電源 2000 Proのスペックを、以下の表にまとめました。
容量 |
2160Wh |
定格出力 |
2200W |
AC充電入力 |
最大15A |
充電時間 |
AC電源(2時間) シガーソケット(24時間) ソーラーパネル(SolarSaga200×1枚で14時間、6枚で2.5時間) |
サイズ |
幅38.4cm、高さ30.75cm、奥行26.9cm |
重量 |
約19.5kg |
出力ポート |
AC100V×3(50ヘルツ、60ヘルツともに対応) USB-A×2(Quick Charge3.0対応) USB-C×2 シガーソケット×1 |
公式サイト |
●Jackery ポータブル電源 1500 Pro
「Jackeryポータブル電源 1500 Pro」は、Jackeryが提供するポタ電の最新機種です。ほとんどすべての家電を使える、1800Wもの定格出力を備えています。安全性の高さや冷却効率の向上、2000サイクルの充電や放電が可能な寿命の長さ、80%の電池残量で472日間保存可能であることも、選ばれる理由の一つです。
「SolarSaga 200」を使った太陽光発電では、1枚なら10時間、5枚使うとわずか1.8時間で満充電にできます。AC100Vでの充電なら2時間程度。大容量の充電を短時間で行えることが魅力です。
ポータブル電源 1500 Proのスペックは、以下の表でご確認ください。
容量 |
1512Wh |
定格出力 |
1800W |
AC充電入力 |
最大13A |
充電時間 |
AC電源(2時間) シガーソケット(16.5時間) ソーラーパネル(SolarSaga200×1枚で10時間、5枚で1.8時間) |
サイズ |
幅38.4cm、高さ30.75cm、奥行26.9cm |
重量 |
約17kg |
出力ポート |
AC100V×3(50ヘルツ、60ヘルツともに対応) USB-A×2(Quick Charge3.0対応) USB-C×2 シガーソケット×1 |
公式サイト |
●Jackery ポータブル電源 1000 Pro
「Jackeryポータブル電源 1000 Pro」は、容量が1002Wh、定格出力が1000Wです。一部の調理家電など、消費電力が高い機器には給電できません。一方で重量は11.5kgですから、2000 Proの6割弱、1500 Proと比べて3分の2程度の重さです。「ポータブル電源 1000 Pro」なら持ち運べる方も、多いのではないでしょうか。
音が小さく静かに使えることも、魅力の一つです。1000サイクルの充電・放電を行える寿命も見逃せません。
容量が少ないぶん、充電時間や必要なソーラーパネルの枚数は少なくなっています。AC100Vでの充電なら、最短で1.8時間です。またSolarSaga 200を1枚使うと6.5時間、4枚なら1.8時間で充電できます。
ポータブル電源 1000 Pro のスペックは、以下の表でご確認ください。
容量 |
1002Wh |
定格出力 |
1000W |
AC充電入力 |
最大15A |
充電時間 |
AC電源(1.8時間) シガーソケット(5.44時間:シガーソケットを2枚使う場合) ソーラーパネル(SolarSaga 200×1枚で6.5時間、4枚で1.8時間) |
サイズ |
幅34.0cm、高さ25.5cm、奥行26.2cm |
重量 |
約11.5kg |
出力ポート |
AC100V×3(50ヘルツ、60ヘルツともに対応) USB-A×2(Quick Charge3.0対応) USB-C×2 シガーソケット×1 |
公式サイト |
関連人気記事:「徹底解説」用途別のポータブル電源容量目安を紹介
使い勝手がよく環境と調和できるポタ電をおすすめ
「ポタ電は使い勝手が良い」「これなら自宅でも使えそうだ」このような感想を持った方も、多いのではないでしょうか。使える家電が多い点は、モバイルバッテリーよりも優れている代表的な項目です。また騒音や有毒ガスを出さず、燃料費上昇の影響を受けにくい太陽光発電を使えることは、発電機よりも優れたポイントです。
10万円から30万円前後の購入費用は必要ですが、どこでも使えて太陽光発電にも対応できるポタ電は魅力的です。ご自身のライフスタイルを検討したうえで、あなたに合ったポタ電を選んでみてはいかがでしょうか。
また、電気工事に関して色々しりたい方は、「電気工事士デポ」がおすすめします。
『電気工事士デポ』ではご家庭の電気についても発信をしています。身近にある漏電についても「漏電とは?原因と対策のポイントを現役電気工事士がブログで解説」で紹介しています。 ご家庭の身近な電気のノウハウの記事もあるので、ご興味のある方はご覧ください。
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