ポータブル発電機とは:燃料で電気を作る機械
ポータブル発電機とは「燃料で電気を作る機械」のことです。ガソリンやLPガスなどを燃料として、必要なときに電気を作って家電を動かします。災害時におけるポータブル発電機のメリットは次の2つです。
・燃料の備蓄があればバッテリー切れの心配なし
・寒冷地でも使用できる
ポータブル発電機は寒冷地で使えて、燃料の備蓄があればバッテリー切れの心配がないメリットがあります。しかし「燃料が尽きたら電気を作れなくなる」ため、物資の供給が途絶えて燃料の調達が難しくなるリスクがある災害時の使用はあまりおすすめできません。
ポータブル電源とは:電気を蓄えておく機械
ポータブル電源とは「電気を蓄えておく機械」のことです。あらかじめ充電しておいた電気を使って、スマホを充電したり調理家電を動かしたりなどの多彩な使い方ができます。災害時におけるポータブル電源のメリットは次の3つです。
・小型で持ち運びやすい
・排気ガスが発生しない
・機種によってはソーラーパネル充電ができる
「持ち運びやすい」+「排気ガスが発生しない」ポータブル電源は、避難所や車内でも周囲に迷惑をかけることなく電気を使えます。機種によってはソーラーパネル充電も可能です。日中に充電しておけば、寝ている間に複数のスマホやラジオを充電可能。翌朝バッテリーが切れて「今どんな状況かわからない……」という不安を回避したい方は、発電機よりポータブル電源がおすすめです。
ポータブル発電機とポータブル電源の6つの違い
ポータブル発電機とポータブル電源の主な違いは次の6つです。
・燃料
・動かせる家電数
・使用時間
・稼働音
・メンテナンス
・室内使用
それぞれ詳しく見ていきましょう。
燃料:ガソリン・太陽光または事前充電
ポータブル発電機の燃料は次の3種類があります。
・ガソリン
・LPガス
・カセットボンベ
それぞれにメリット・デメリットがありますが、災害用に備えるなら高出力で長時間使用できる「ガソリン」がおすすめです。
一方ポータブル電源の燃料は「電気」で、あらかじめ充電しておいた電力を供給します。ソーラーパネル充電に対応している機種なら繰り返し充電できるため、災害時にバッテリーが切れる心配はありません。燃料不要で何度も使えるポータブル電源は、圧倒的に災害向けといえます。
動かせる家電数:複数・単体
動かせる家電数の違いは次のとおりです。
・ポータブル発電機……複数OK
・ポータブル電源……単体が基本
ポータブル発電機は600〜5,500W程度の高出力で複数の家電を同時に動かせます。一方多くのポータブル電源の出力は300〜1,000W程度なため、メーカーや機種にもよりますが単体の家電を動かすのが基本になるでしょう。
しかしJackeryのポータブル電源「1000 Plus」「2000 Plus」などの上位モデルは、ポータブル発電機に劣らない2,000〜3,000Wの高出力を実現しています。メーカーや機種を選べばポータブル電源でも複数の家電を動かせるため、あまり深刻に考える必要はありません。
使用時間:長時間・短時間
使用時間の違いは次のとおりです。
・ポータブル発電機……長時間OK
・ポータブル電源……短時間向き
ポータブル発電機は「燃料の備蓄数」と「使用可能時間」が比例しており、蓄えが多いほど長時間使用できます。一方ポータブル電源は蓄電した分しか使用できないため、短時間でささっと使うのが基本です。
ただしソーラーパネル充電に対応している機種は、日中に充電すれば夜中〜朝方まで使い続けられます。災害用のポータブル電源は必ず「充電方法」を見て、ソーラーパネル充電に対応しているか確認しましょう。
稼働音:うるさい・静か
稼働音の違いは次のとおりです。
・ポータブル発電機……うるさい
・ポータブル電源……静か
ポータブル発電機は稼働音が大きく、およそ70〜100dBの騒音が予想されます。多くの機種がパチンコの店内(80dB)と同等のうるささなため、自宅の庭や避難所で使うと周囲の迷惑になるリスクがあるでしょう。
ちなみに騒音が85dB以上になる場合は、難聴を防止するために「聴覚保護具」の使用が推奨されています。騒音問題や騒音障害が不安な方は、稼働音が静かでトラブルの心配がないポータブル電源を選びましょう。
メンテナンス:必要・不要
メンテナンスの違いは次のとおりです。
・ポータブル発電機……メンテナンスが必要
・ポータブル電源……メンテナス不要(充電のみ)
ポータブル発電機はスパークプラグやエンジンオイルの交換など、細かなメンテナンスが必要になります。一方ポータブル電源は充電するだけですぐに使えるため、燃料の備蓄やオイル交換などの定期メンテナンスをおこなう手間がかかりません。防災グッズの管理が苦手な方は、長期保管後もすぐに使えるポータブル電源がおすすめです。
室内使用:できない・できる
室内使用の違いは次のとおりです。
・ポータブル発電機……室内使用できない
・ポータブル電源……室内使用できる
ポータブル発電機の排気ガスには、毒性の強い「一酸化炭素」が含まれています。室内で使うと一酸化炭素中毒になるリスクがあるため、使用は屋外のみに限定してください。
一方ポータブル電源は排気ガスが発生しないため、避難所や車内でもノーリスクで使えます。「災害用にポータブル発電機を備えたのに、一酸化炭素中毒で救急搬送された……」と本末転倒にならないように、防災対策には室内外問わず使えて安全なポータブル電源を選びましょう。
参考:消費者庁「停電時の発電機によるCO中毒や、復旧後の通電火災に注意」
災害時にポータブル電源がおすすめな3つの理由
ここからは、災害時にポータブル電源がおすすめな理由を3つ紹介します。SNSの口コミを交えながら紹介するので、ポータブル電源を検討中の方はぜひリアルな意見を参考にしてみてください。
ポータブル発電機はメンテナンスが大変
まずは「ポータブル電源はメンテナンスが大変」という次の口コミです。
発電機はメンテナンスが大変ですよ。オイル交換に保管場所、重量あって臭いもします。ポータブル電源のほうが小さくて、小回りがきいて合理的。発電機を考えているならポタ電を。 |
引用元:X
先述のとおり、ポータブル発電機はオイル交換や燃料備蓄などのメンテナンスが必要になります。一方ポータブル電源は小型で臭いも発生しないため、災害時の備えとしておすすめです。
災害時は発電機に使うガソリンが買えない可能性がある
続いては「災害時はガソリンが買えない可能性がある」という次の口コミ。
ポータブル電源欲しいんだよなあ… 災害用としてカセットコンロは買ったけど、今のところ電源が車しかない。 過去の災害を思い出してもガソリン買えない可能性あるから車使えないかもしれないし、道が壊れてたら隣県へも逃げられない |
引用元:X
ポータブル発電機はガソリンがないと電力を供給できません。しかし災害時はガソリンが買えない可能性があるため、備蓄した燃料が尽きたら電気を作れなくなってしまいます。
一方ポータブル電源は、ソーラーパネル充電をすれば長時間電力の供給が可能です。災害が起きてから燃料を追加で買う必要はないため、避難生活中にバッテリー切れの不安に襲われる心配はありません。
一酸化炭素が出ないから車中泊でも暖かく過ごせる
最後は「一酸化炭素がでないから車中泊でも暖かく過ごせる」という次の口コミです。
ポータブル電源設営して 車中泊 電気毛布暖かすぎ 何万円もする ダウンシュラフよりも 暖かい:(;゙゚'ω゚'): なんなんだ! |
引用元:X
ポータブル電源は排気ガス(一酸化炭素)が発生しないため、車内やテント内で使っても事故のリスクがありません。安全性を確保しながら電気毛布や扇風機で体温調整できるため、冬や夏でも快適な車内生活が送れます。
ポータブル電源の失敗しない選び方のポイント4つ
ポータブル電源を選ぶ際は、失敗をなくすために次の4つのポイントを押さえましょう。
・使用目的に合うバッテリー容量を選ぶ
・出力ポートの数や種類を確認する
・ソーラーパネル充電が可能か確認する
・持ち運べるサイズや重さか確認する
以下で詳しく紹介します。
使用目的に合うバッテリー容量を選ぶ
ポータブル電源は、コスパを良くするために「使用目的に合うバッテリー容量」を選びましょう。たとえば、使用目的がスマホの充電のみの場合は200〜300Wh程度。ケトルやトースターで簡単な調理がしたい方は600〜700Wh程度がおすすめです。
がっつり災害に備えたい方は、バッテリー容量は1,000Wh以上あると使い道が広がります。ポータブル電源はバッテリー容量と比例して価格が高くなる傾向があるため、適切な容量を選んで余計な出費を減らしましょう。
出力ポートの種類や数を確認する
ポータブル電源の主な出力ポートは次の3種類です。
・ACポート
・USBポート
・シガーソケット(DC出力)
普段の生活でよく使う出力ポートがあると、いざというときに「この家電使えないじゃん!」というトラブルを防げます。出力ポートの数は機種により異なるため、購入前に必ず確認してください。
ソーラーパネル充電が可能か確認する
ポータブル電源の主な充電方法は次の3つがあります。
・AC充電
・ソーラーパネル充電
・シガーソケット充電
災害用のポータブル電源に「ソーラーパネル充電」は欠かせません。万が一バッテリーが切れてもソーラーパネル充電で復活するため、先の見えない避難所生活でも「スマホが充電できる」「温かいご飯が食べられる」という安心感を得られます。
持ち運べるサイズや重さか確認する
ポータブル電源は、ポータブル発電機より小型で軽量なものが多いです。しかし避難時に素早く持ち出すためには、持ち運びやすい「サイズ」や「重さ」が必須になります。ポータブル電源はバッテリー容量が増えるほどサイズ・重さが大きくなる傾向があるため「何kgまでなら自分でも持ち運べるか」を事前に把握しておきましょう。
ポータブル電源の注意点&おすすめの保管方法3つ
ポータブル電源は劣化や故障を防ぐため、次の3つに注意して使用・保管してください。
・充電しながら他の家電に給電しない
・バッテリーは60〜80%くらいで保管する
・風通しの良い場所で保管する
それぞれ詳しく紹介します。
充電しながら他の家電に給電しない
ポータブル電源を充電しながら他の家電に給電する「パススルー充電」はなるべく避けましょう。常にパススルー充電をしていると、バッテリーに負荷がかかりポータブル電源の寿命を縮める恐れがあります。
もし災害時に充電しつつ電力を供給し続けたい場合は、Jackeryポータブル電源の「Pro」「Plus」シリーズがおすすめです。上記2つのシリーズはパススルー充電しても負荷がかからない特殊な機構を備えているため、ポータブル電源の寿命を縮める心配がありません
バッテリーは60〜80%くらいで保管する
ポータブル電源のバッテリー残量は、40%前後で保管をすると電池が長持ちします。ただし自然放電による充電切れも考えられるため、バッテリー残量は60〜80%程度に保つのがおすすめです。
またポータブル電源を長期保管する場合は「半年に1度のバッテリー残量チェック」を忘れずにおこないましょう。定期チェックが苦手な方は、365日で10%程度しか自然放電しないJackeryのポータブル電源を選ぶとラクラク管理できます。
風通しの良い場所で保管する
ポータブル電源の保管場所は、風通しが良い+日陰の「廊下」や「玄関」がおすすめ。廊下や玄関は故障の原因となる雨や直射日光が当たる心配がなく、高温多湿にもなりにくい最適な環境です。
居間やリビングに置くのも良いですが、いざ避難をするときにサッと持ち出せないデメリットがあります。せっかく災害に備えるなら使いやすい場所に保管して、いつでも瞬時に持ち出せるようにしておきましょう。
災害時の電源確保におすすめ!Jackeryのポータブル電源4選
災害に備えるなら、ポータブル電源とソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator」シリーズがおすすめです。Jackeryは事故情報が1件もない(※)ほど安全性が高く、販売実績は全世界で300万台以上を誇ります。
今回は使用目的に合うバッテリー容量を選べるように「Jackery Solar Generator」シリーズから4つのモデルをピックアップしました。軽量モデル〜超大容量モデルまでありますが、どれも持ち運びや管理が簡単でおすすめです。ぜひ自分やご家庭にぴったり合うモデルを選びましょう。
※参考:※独立行政法人製品技術評価機構「nite 事故情報の検索」
Jackery Solar Generator 300 Plus 100W:防災リュックで持ち運ぶのに最適
「Jackery Solar Generator 300 Plus 100W」は、コンパクトなポータブル電源とソーラーパネルがセットになったモデルです。ポータブル電源は容量288Wh・出力300Wで、スマホやラジオの充電に適しています。静音レベルは30dB以下で「ホテルの室内」と同じくらいの静かさ(※)です。周囲に迷惑をかけることなく、避難生活中も寝ている間にスマホを充電(最大14回分)できます。
またポータブル電源は、防災リュックに入るコンパクト設計です。ソーラーパネルも折りたためば片手でラクラク持ち運べるので、防災リュックとまとめて玄関や廊下に保管すれば電源まわりの防災対策が完了します。
「防災グッズの管理が苦手」「とりあえずスマホの充電ができればOK」という方は、子どもでも持ち運べるコンパクトサイズの「Jackery Solar Generator 300 Plus 100W」を選びましょう。
※参考:環境省「騒音の目安」
Jackery Solar Generator 600 Plus:一人暮らしの電源確保にピッタリ
「Jackery Solar Generator 600 Plus」は、中容量のポータブル電源とソーラーパネルがセットになった最新モデルです。ポータブル電源は容量632Wh・出力800Wとバランスが良く、スマホの充電はもちろんのことケトルやトースターなどで簡単な調理もできます。
「30dB以下の静音設計」+「合計10.95kgの軽量設計」で、騒音や持ち運びやすさの対策も完璧。最新のリン酸鉄リチウムイオン電池の採用で、10年以上の長寿命を実現しています。いつでも気軽に使えるため、“もしも”の災害に備えて普段使いで慣れておく「+αの防災対策」をするのもおすすめです。
容量や機能性のバランスが取れたモデルが欲しい方は「Jackery Solar Generator 600 Plus」でコスパよく災害に備えましょう。
Jackery Solar Generator 1000 Plus:夫婦やカップルの防災対策におすすめ
「Jackery Solar Generator 1000 Plus」は、大容量のポータブル電源とソーラーパネルがセットになったハイスペックモデルです。ポータブル電源は容量が1,264Whもあり、さらに拡張バッテリーを3台追加すれば最大5,000Whまで容量拡張できます。
出力は2,000Whと高く、先の2つのモデルでは動かすのが難しい電子レンジも使用可能です。電子レンジが使えれば調理の幅がグッと広がるため、たとえ避難所生活が長引いたとしても「今日もパンだけか……」と食欲が落ちることはありません。
またこれほど大容量・高出力でありながら、静音レベルはもちろん30dB以下。サイズや重量は大きめでも取っ手付きで簡単に持ち運べるため「大きな安心」を避難所へ持っていけます。
「温かい食事で精神的に落ち着きたい」「大容量+ソーラー充電で安心したい」という方は、ハイスペックな安心モデル「Jackery Solar Generator 1000 Plus」がおすすめです。
Jackery Solar Generator 2000 Plus:家族連れでも安心の超大容量モデル
「Jackery Solar Generator 2000 Plus」は、超大容量のポータブル電源とソーラーパネルがセットになった安定モデルです。ポータブル電源は容量が2,042Whもあり、さらに拡張バッテリーを5台追加すれば最大12,000Whまで容量拡張できます。
出力は3,000Wと今回紹介するモデルの中でもっとも高く、たとえば電子レンジと炊飯器を同時に動かすことが可能です。エアコンを付けながら電気毛布も使えるため、冬の時期でも寒さに凍える心配はありません。
容量や出力以外で「1000 Plus」と違うのは、取っ手に加えてキャスターもついている点です。「静音+超大容量+持ち運びやすいモデルで徹底的に災害に備えたい」方は、ソーラーパネル充電を使えばほぼ無制限で電気を使える「Jackery Solar Generator 2000 Plus」を選びましょう。
まとめ
電気を蓄えて使うポータブル電源は、ソーラーパネルとセットで使えば日中〜夜中まで長時間電力を供給できます。排気ガスや騒音のリスクがないため、避難所や車内でも気兼ねなく電源確保が可能です。
ポータブル発電機の「燃料の備蓄」や「オイル交換」などを面倒に感じる方は、メンテナンスが不要なポータブル電源を選びましょう。ただしポータブル電源はさまざまなメーカーが販売しているため、安全性や信頼性が高い製品を選ぶことが大切です。
「おすすめのメーカーってどこだろう……?」と悩む方は、全世界で300万台以上の販売実績を誇る「Jackery Solar Generator」シリーズから選んでみてください。
コメント