リチウムイオン電池を長持ちさせる充電方法は?充電できない理由なども紹介
リチウムイオン電池はスマートフォンなどさまざまな製品に使用されていますが、使い方次第で寿命を縮めてしまうことはご存知でしょうか?実はリチウムイオン電池は、ほんの少しのコツをつかめば長持ちさせることができるのです。この記事では、リチウムイオン電池を長持ちさせる充電方法や、充電できないときの対処方法などを解説します。
リチウムイオン電池を長持ちさせる4つの充電方法
リチウムイオン電池を長持ちさせる充電方法は、おもに次の4つがあります。
・高温になる状況を避ける
・フル充電状態で放置しない
・過放電状態での保管を避ける
・リチウムイオン電池を外して放置しない
以下で、それぞれの詳細を順に解説します。
①高温になる状況を避ける
リチウムイオン電池を長持ちさせるには、高温になる状況を避けなければなりません。なぜなら、リチウムイオン電池の許容温度は45℃だからです。
例えば、真夏に直射日光に当てたまま放置したり、車の中に放置することなどは避けましょう。
充電に関しても、高温になる状況を避けなければならないことは変わりません。充電時に高温になりやすいのは、充電しながら同時に放電する「パススルー」を行っているときです。
パススルーを長時間続けるとリチウムイオン電池の劣化につながるので、長持ちさせたければ避けましょう。
ただし、Jackeryポータブル電源のProとPlusモデルはパススルー充電に対応しているので、充電しながら家電製品などを使用できます。
②フル充電状態で放置しない
リチウムイオン電池を長持ちさせるためのもう一つのポイントは、過充電しないことです。なぜなら、100%充電されているのに充電を続けると、リチウムイオン電池が高温になってしまうからです。
寝る前にスマートフォンを充電して、朝まで放置する方がいますが、リチウムイオン電池の寿命を考慮すると、好ましいことではありません。
100%充電されているのに充電を続けることを「過充電」といい、リチウムイオン電池が過熱して、最悪のケースでは発火することもあります。
リチウムイオン電池を長持ちさせるために、フル充電状態のまま放置することは避けましょう。
③過放電状態での保管を避ける
過充電とは逆に、充電量がゼロになってしまう状態を「過放電」と言いますが、過放電になった状態もリチウムイオン電池の寿命を短くするので避けましょう。
なぜなら、充電量がゼロになって過放電状態になると、リチウムイオン電池が極端な電圧降下状態になり、劣化してしまうからです。
特に、過放電状態のまま長期間放置すると、電圧降下状態が長く続くことになってリチウムイオン電池が大きなダメージを受け、容量が激減してしまいます。
長期間保管する場合は、このような過放電状態を避けるために、60%~80%程度の電力を残しておくことをおすすめします。
➃リチウムイオン電池を外して放置しない
リチウムイオン電池を外して放置することは、前述の過放電状態につながるため、寿命を縮めてしまいます。
例えば、ノートPCのバッテリーを外して直接AC電源に接続してPCを使用する方がいますが、バッテリーを使用しなければ寿命が長持ちするだろうという判断でしょう。
しかし、リチウムイオン電池は機器の電源がOFFになっていても自然放電するので、機器から外して放置していると、やがて充電量がゼロになってしまいます。
充電量がゼロになったままリチウムイオン電池を放置すれば、過放電状態となって寿命を縮めてしまうのです。
リチウムイオン電池の継ぎ足し充電について
リチウムイオン電池については「継ぎ足し充電」の良し悪しが話題になることがあります。実際にはどうなのでしょうか?
まずリチウムイオン電池の継ぎ足し充電とか何かということから、継ぎ足し充電のコツまでを解説します。
①リチウムイオン電池の継ぎ足し充電とは
継ぎ足し充電とは、バッテリーの残り電力がゼロにならないうちにこまめに充電する方法のことです。
ひと昔前のニッケルカドミウム電池や、ニッケル水素電池などでは、継ぎ足し充電が良くないと言われていました。
なぜなら、当時の電池には「メモリー機能」というものがあって、継ぎ足し充電をすると、その時の残り電力が最大の容量であると新たに記憶されてしまっていたからです。
つまり、電池の最大容量が上書きされてしまい、次からはその容量までしか充電できなくなってしまうというデメリットがありました。
ゆえに、ニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池では、バッテリーの残り電力を使い切ってから充電するのが一般的だったのです。
②リチウムイオン電池の継ぎ足し充電は良くない?
リチウムイオン電池については、結論から申し上げますと継ぎ足し充電は問題ありません。なぜなら、リチウムイオン電池には前述のようなメモリー機能がないからです。
むしろ、ひと昔前のバッテリーのように残り電力をゼロにしてしまうことのほうが、過放電状態になるというデメリットがあります。
巷では、継ぎ足し充電がバッテリーにとって良くないというイメージが今でも根強く残っていますが、リチウムイオン電池に関してはその心配は必要ありません。
③リチウムイオン電池の継ぎ足し充電のコツ
継ぎ足し充電が問題ないとはいえ、リチウムイオン電池を長持ちさせるためには、いくつかのコツがあります。
リチウムイオン電池で継ぎ足し充電をするときのコツは、おもに次の3つです。
・残り電力20%程度になったら充電する
・残り電力80%程度になったら充電を止める
・急速充電器を使用する
継ぎ足し充電をするには、残り電力が20%程度になったときが最も適したタイミングです。ただし100%まで充電するとバッテリーが過熱するおそれがあるので、80%程度までを目安にしましょう。
また、急速充電器を使用すれば短時間で充電できるので、充電したまま放置してしまう可能性が低くなり、時間の節約にもなります。
リチウムイオン電池を充電しっぱなしにすると?
リチウムイオン電池を充電しっぱなしにすると、やがて充電量が100%に達します。前述のように、リチウムイオン電池をフル充電しても充電させ続けることは「過充電」となり、バッテリーにとって良くありません。スマートフォンなどを寝る前に充電して、朝まで放置しているという方も比較的多いのではないでしょうか。ここでは、リチウムイオン電池を充電しっぱなしにするとどのような状況になるのかを詳しく解説します。
●リチウムイオン電池の充電しっぱなしは良くない?
リチウムイオン電池を充電しっぱなしにすることは良くありません。なぜなら、前述の過充電の状態がバッテリーに負荷を与え、寿命を縮めてしまうからです。
過充電状態のリチウムイオン電池の内部は、通常の充電時よりもさらに高い熱を持ち、60℃程度を超えると発火する危険性があります。
また、リチウムイオン電池の保管温度は45℃と規定されており、気温の高い場所での過充電はより一層危険です。
発火までは至らなくても、過熱はリチウムイオン電池の寿命を縮めてしまいます。過熱を防ぐために、リチウムイオン電池は充電しっぱなしにしないようにしましょう。
参考:電池の情報サイト
●充電しながらリチウムイオン電池を使用すると?
充電しながらリチウムイオン電池を使用すると、バッテリーの寿命を縮めることになります。なぜなら、充電と放電の二つの動作を同時にこなすことになり、リチウムイオン電池の内部に大きな圧力がかかるからです。
特に、フル充電になっている状態を続けながらリチウムイオン電池を使用すると、確実に寿命を縮めてしまいます。普段、何気なく充電しながらスマートフォンを触っている方も多いでしょう。ノートPCを使用するときも、充電しながら作業をしている方をよく見かけます。
少しでもリチウムイオン電池の寿命を延ばしたいならば、充電しながら使用するのは避けましょう。
リチウムイオン電池が充電できな原因とその対策
突然リチウムイオン電池が充電できなくなってしまい、困ったことはありませんか?リチウムイオン電池が充電できない原因は、おもに次の3つがあります。
・接触不良
・充電器の故障
・リチウムイオン電池の故障
それぞれの詳細を順に解説します。
①接触不良
まず最初に、電気製品のトラブルで最も多いと言える接触不良を疑ってみましょう。
充電する際に接続する端子部分が汚れていたり、ゴミが付着している可能性もあります。
汚れやゴミの付着が見られない場合は、端子などが損傷している場合もあるので、他の充電器を使用するなどの方法を試してみましょう。
②充電器の故障
リチウムイオン電池が充電できない場合は、充電器が故障している可能性もあります。
充電器の故障で最も多いのが、ケーブルの損傷です。
特に長期間使用している充電器は、無造作に扱っているとケーブルの内部で断線してしまうことがあります。
また、モバイルバッテリーを使用して充電する場合は、モバイルバッテリーの充電量が不足して出力電力が不十分なために充電できない可能性も考えられます。
③リチウムイオン電池の故障
リチウムイオン電池本体の故障も、充電できなくなる理由の一つです。本体の故障には、過充電などによる過熱や、バッテリーマネジメントシステム(BMS)の故障などが考えられます。
また、バッテリーが寿命を迎えてしまった可能性もあるので、その場合は新品に交換しなければなりません。
●リチウムイオン電池が充電できなくなったときの対処法
リチウムイオン電池が充電できなくなったときの対処法は、おもに次の4つがあります。
・電源を切って充電する
・消費電力の高いアプリが起動していないか確認する
・過熱状態の場合は、しばらく放置して放熱する
・リチウムイオン電池の膨張や異臭がないか確認する
スマートフォンを充電する場合は、電源を入れたまま充電する方が多いでしょうが、充電できない場合は一度電源を切って充電してみましょう。
また、消費電力の高いアプリが起動している場合も、充電の妨げになることがあるので、アプリを停止してみましょう。
●過熱状態に注意
リチウムイオン電池が充電できないときには、バッテリーが過熱していることがあるので、明らかに熱くなっていると感じた場合は、充電を中止してしばらく放置します。
過熱状態が収まったら、再度充電を試してみましょう。ただし、もしもリチウムイオン電池が膨張していたり、異臭がする場合は、充電を中止して専門業者やメーカーに相談しましょう。
長寿命で高速充電対応できるポータブル電源おすすめ3選
リチウムイオン電池を採用したポータブル電源は災害やキャンプ等で幅広く活躍できる製品として人気を集めています。今回は、長寿命なうえに高速充電も対応できるリチウムイオン電池採用のポータブル電源おすすめ3選をご紹介します。ぜひご確認してみてください。
●Jackery ポータブル電源 2000Plus
「Jackeryポータブル電源2000Plus」は、高性能なリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した新モデルです。
サイクル数がリチウムイオン電池の倍以上となる4000回で、毎日使っても10年以上使用できるほか、10年間使用した後も最大容量70%以上を維持できます。
容量2042Wh・定格出力3,000W・最大瞬間出力6,000Wという高スペックを備えており、ほぼ全ての家電を稼働できます。さらに拡張バッテリーを5つまで追加できるので、最大容量12,000Whまでの拡張も可能です。
製品名 | Jackery ポータブル電源 2000 Plus |
容量 |
2042.8Wh(最大12kWhまで拡張可能) |
定格出力 |
3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W) |
出力ポート数 |
ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2時間 |
寿命/サイクル数 |
約4000回サイクル |
保証期間 |
5年間 |
●Jackery ポータブル電源 1000Plus
「Jackeryポータブル電源1000Plus」は、2000Plusと同じくリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した新モデルです。
サイクル数4000回という点も同じなので、毎日フル充電しても10年以上使用できるという超長寿命で、コストパフォーマンス抜群。
充電時間は2000Plusよりも短く、最速1.7時間でフル充電できます。
コンパクトなボディながら、容量1264Wh・定格出力2000W・最大瞬間出力4000Wという余裕のあるスペックを備えていることも長所です。
製品名 | Jackeryポータブル電源1000Pro |
容量 |
1264Wh(5kWhまで拡張可能) |
定格出力 |
2000W/正弦波(最大瞬間出力:4000W) |
出力ポート数 |
ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4 |
満充電時間 |
AC充電:1.7時間 |
寿命 |
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー採用 |
保証期間 |
5年間 |
●Jackery ポータブル電源 2000Pro
「Jackeryポータブル電源2000 Pro」は、高い安全性を備えていることにより長くお使いいただけるモデルです。
バッテリーの寿命を縮める過充電・過放電を防ぐために、デュアルバッテリーチップを搭載しているほか、過熱に対しては4つの温度センサーが働きます。
容量2160Wh・定格出力2200W・瞬間最大出力4400Wというスペックが、あらゆる家電製品の使用を可能にしています。
製品名 | Jackery Solar Generator 2000 Pro |
容量 |
2160Wh |
定格出力 |
2200W/正弦波(最大瞬間出力:4400W) |
出力ポート数 |
ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2.5時間 |
保証期間 |
5年間 |
まとめ
リチウムイオン電池を長持ちさせるには、電池の特性を理解して充電を行うことが重要です。また、最近ではリチウムイオン電池よりも長寿命の「リン酸鉄リチウムイオン電池」を搭載した製品も増えています。
バッテリーをより長期間使用したい方は、リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した製品がおすすめです。
ポータブル電源を検討中の方は、10年以上の経験と、世界で300万台以上のポータブル電源を販売してきた実績があるJackeryポータブル電源をぜひご検討下さい。
コメント