蓄電池の設置場所はどこがいい?設置条件やメリット・デメリットも解説

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蓄電池の設置場所はどこがいい?設置条件やメリット・デメリットも解説

蓄電池の設置場所で悩んでいる方必見です。「災害に備えて蓄電池を準備したいけど、設置場所がわからない」「消防法による設置条件が複雑そう」そんな方に向けて本記事では、蓄電池のおすすめの設置場所を紹介します。

 

また屋内置き・屋外置きのメリット・デメリットもそれぞれ解説。設置場所がない方に向けておすすめの「ポータブル蓄電池」も紹介します。本記事を参考にあなたの環境に合った蓄電池の設置場所を見つけてください。

目次

1.蓄電池の設置場所におすすめなのはズバリここ!

 

蓄電池の設置場所

蓄電池の設置場所は下記の3箇所がおすすめです。

・屋外通路

・ガレージ

・クローゼット

それぞれのメリットや、どんな方におすすめなのかについて解説します。

★屋外通路

家のスペースを有効活用したい方は、以下3つのメリットがある屋外通路に設置するのをおすすめします。

・無駄なスペースの有効活用ができる

・効率的な電力供給ができる

・排熱効率が高い

屋外通路はデッドスペースになりがちなため、蓄電池を設置する場所に適しています。室内に置く場所がない方や、狭い場所に置くのを避けたい方にぴったりです。

また太陽光パネル・電力メーターに近い場所に設置すれば、配線距離が近くなり効率的に電力を供給できます。さらに屋外設置した蓄電池は、熱がこもりにくく冷却性能が落ちにくいため、パフォーマンスが安定します。日当たりが悪い屋外通路がデッドスペースになっている方におすすめです。

★ガレージ

蓄電池の盗難が心配な方や雨風にさらされるのが不安な方は、以下3つのメリットがあるガレージに設置しましょう。

・室内なので安全に管理できる

・雨風にさらされない

・部屋のスペースを確保できる

蓄電池の盗難が心配な方は、ガレージに設置するのがおすすめです。ガレージに設置することで、蓄電池の外部からの視認性が低くなり盗難のリスクを下げられます。また雨風の影響を受けないので、蓄電池本体が傷みにくく長く使用できるのもメリット。部屋のスペースを確保したいし屋外にも置きたくない方にぴったりです。

★クローゼット

蓄電池を長く使用したい方は、以下3つのメリットがあるクローゼットに設置してください。

・屋内なので安全に管理できる

・温度管理しやすい

・洪水などの浸水被害を受けにくい

蓄電池を安全に管理して長く使用したいなら、クローゼットがおすすめ。室内空間なので、雨風・砂ぼこりを防げます。温度変化も少なく管理しやすいので、極端な高温・低温に弱い蓄電池の使用も安心です。

また2階以上の部屋のクローゼットに置けば、浸水被害のリスクを減らせます。ただし放熱用の換気設備が必要になるのがデメリットです。

ちなみに設置場所がない方は「ポータブル蓄電池」を購入するのをおすすめします。ポータブル蓄電池はポータブル電源ともよばれる、家電へ給電したりスマホを充電したりできる持ち運び可能な蓄電池のこと。3000Wh以上の大容量のモデルも多く、防災アイテムとしても人気です。気になる方はポータブル電源を検討してみてください。

2.蓄電池の設置場所には法規と基準がある

 

設置場所は下記の法規によって規制されているため、必ず専門業者に相談して決めてください。

・消防法

・電気事業法

・建築基準法

・地方自治体の条例

蓄電池は適切な場所に設置しないと火災・漏電のリスクが高まるため、消防法だけでなく複数の法規によって管理されています。蓄電池を安全に使用するために信頼できる専門業者と相談しながら設置場所を決めましょう。

●消防法と安全基準

4,800Ah(17.76kWh)以上の蓄電池は、消防法を守って設置場所を決めなければなりません。消防法では火災・発火・爆発などのリスクの観点から、4,800Ah以上の蓄電池の設置場所を以下のとおり規制しています。

・壁から3m以上離す

・燃えにくい土台に設置する

・浸水の心配ない場所に設置する

・換気しやすい場所に設置する

・消防署に届出を出す

しかしながら一般家庭で使用される蓄電池は、4,800Ah以下のものが大半なので、厳密にいうと消防法で規制されていません。とはいえ火災防止のための適切な設置と管理は大切です。
参考:消防法,総務省消防庁(蓄電池設備の規制)

●蓄電池の設置に関する重要な規制

蓄電池の設置場所を決めるにあたって、消防法だけでなく以下の規制も守る必要があります。

・電気事業法

・建築基準法

・地方自治体の条例

電気事業法は、電気の安全と安定供給を確保するための法律です。「電気を安全に使う」という観点から蓄電池の設置場所を規制しています。また建築基準法は、建造物の安全性と耐久性を確保するための法律。「家の安全性」を考慮し設置場所の基準や、蓄電池設備の点検義務が定められています。

それに加えて多くの地方自治体が、消防法に基づいて独自の条例を定めている状況です。設置場所・設置基準が自治体によって違い、さらに電気事業法・建築基準法が絡んでくるので自分で判断するのは至難の業だといえるでしょう。

複雑で難しいとはいえ、いずれも安全性を確保するための基準が定められているので、必ず守るべき規制です。「法規が複雑でわからない…」方は必ず専門業者に相談したうえで設置してください。
参考:電気事業法施行令,建築基準法施行令

3.【屋内編】蓄電池を設置する場所の4つの条件

 

【屋内編】蓄電池を設置する場所の4つの条件

蓄電池を室内に設置する場合は、以下の4つの条件を満たす場所を選んでください。その理由と屋内に設置するメリット・デメリットについても解説するので、チェックしましょう。

条件①:高温多湿になりにくい

蓄電池は高温多湿になりにくい場所に設置してください。家庭用蓄電池は、0〜40℃の範囲で使用するようにメーカーに推奨されています。本来のパフォーマンスが発揮されなかったり消耗しやすくなったりするので、夏場に40℃を超える部屋には置かないようにしましょう。

また湿度が高い環境で使用すると、部品がさびて腐食し故障が早まります。メーカー推奨の使用周囲湿度は「0〜90%」の商品が多いですが、故障のリスクを少しでも減らすために、できるだけ湿気が少ない部屋で管理するのがおすすめです。

条件②:蓄電池の作動音が気にならない

蓄電池は作動音がするので、寝室以外の部屋に設置するのをおすすめします。一般的な家庭用蓄電池の作動音レベルは40dB以下です。40dBは「会話に支障はないけど聞こえる」程度の音で、図書館くらいの音に例えられます。わずかな音量ですが静寂のなかでは気になる方も多いでしょう。できるだけ寝室には設置しないのがおすすめです。
参考:環境省(騒音の目安)

条件③:床に強度がある

強度がある床の上に設置しましょう。屋内型の蓄電池の重さは60〜170kgと重いため、設置場所には床の強度が求められます。蓄電池は適切な管理を行えば15〜20年使用可能です。長い間重さに耐えられる頑丈な床に設置する必要があるので、専門業者に耐荷重をチェックしてもらったうえで、設置場所を決定しましょう。

条件④:周囲に十分な空間がある

必ず蓄電池の操作・点検ができるスペースに設置してください。蓄電池の周囲には操作のために1.0m、点検のために0.6mの空間を作らなければなりません。消防法・建築基準法などの法規に従って、快適に操作・点検しやすい十分な空間がある場所に設置しましょう。
参考:三友工業(保安距離と機器の配置)

▷蓄電池を屋内設置するメリット・デメリット

屋内設置によるメリット・デメリットは以下の表のとおりです。 

屋内設置のメリット

屋内設置のデメリット

 耐久性が高くなる

 安全に管理できる

 雨風をしのげ見た目をきれいに保てる

 浸水するリスクが少ない

 居住空間が狭くなる

 火災の危険性が高まる

 作動音が気になる

 配置場所が限定される(分電盤の位置による)

メリットとデメリットを天秤にかけて設置場所を決定しましょう。

4.【屋外編】蓄電池を設置する場所の4つの条件

 

【屋外編】蓄電池を設置する場所の4つの条件

屋外に設置する場合は、以下の4つの条件を満たす場所を選択しましょう。ここでは屋外に設置する4つの条件と屋外に設置するメリット・デメリットを紹介します。

条件①:直射日光があたらない

直接日光が当たる建物の南側には蓄電池を設置しないでください。直射日光を長時間浴びてしまうと、蓄電池が熱を持ちすぎて劣化が早くなります。さらに高温状態が続くと最悪の場合発火することも。安全面と耐久性を考慮して南側への設置を避け、なるべく日当たりが悪い場所を選びましょう。

「日当たりが悪い場所がなくて、室内スペースもない」という方は、日除けカバーや遮光カバーを活用して、少しでも蓄電池が高温にならないように工夫するのをおすすめします。またメーカーによっては、南側に設置すると保証対象外になる場合があるので、注意してください。

条件②:気温変化の影響がない

隣の家で日陰ができる屋外通路のような、できるだけ気温変動が少ない場所に設置しましょう。2021年に公開された立命館大学の博士論文によれば、蓄電池の保管温度が上がると容量の劣化速度が明確に早くなると分かります。

参考:有馬理仁. "リチウムイオン蓄電池の効率劣化診断の研究." (No Title) (2021).(PDF)

そのため、下記のような気温が変化しにくい場所を選択してください。

・日陰の時間が長い

・風通しが良い

・地面から離れている

また寒冷地にお住まいの方は注意が必要です。蓄電池は高温だけでなく低温環境にも弱く、-10℃を下回るとエネルギー効率が悪くなります。多くのメーカーは-10℃での使用を推奨していません。また積雪が排熱を妨害し、熱がこもって故障するリスクもあります。寒冷地・積雪地域の方は屋内に設置するのが良いでしょう。

条件③:塩害地域ではない

海から2km以内に住んでいる塩害地域で、外に設置するのはおすすめできません。潮風に含まれる塩分によって、蓄電池がサビやすくなってしまうからです。また塩害地域での蓄電池の使用はメーカーの保証対象外になることが多いため、必ず購入するときに確認しましょう。 

実は塩害地域仕様の蓄電池なら、塩害地域でも屋外に設置できます。塩害地域仕様の蓄電池は、防水・防塵性が高くさびにくいのが特徴です。各パーツにはさびにくい素材や塗料を使用し、ジョイント部分には専用のゴムが採用されています。塩害対策はばっちりですが、通常の蓄電池に比べて価格が高いのがデメリット。 

塩害地域仕様の蓄電池は高価で悩んでいる方は、「ポータブル蓄電池」を選択するのもおすすめです。

条件④:設置するスペースが確保できる

周囲に十分なスペースを確保できれば屋外に設置できます。蓄電池を操作するために1.0m、点検するために0.6mのスペースを確保できる場所に設置しましょう。消防法や建築基準法などの法規に関係するので、自分の判断ではなく専門業者に相談のうえ決定してください。

▷蓄電池を屋外設置するメリット・デメリット

屋外設置のメリット・デメリットは以下のとおりです。 

屋外設置のメリット

屋外設置のデメリット

 デッドスペースを有効活用できる

 うるさくない

 点検しやすい

 配線工事がしやすい

 排熱効率が良い

 設置場所が自由に選べない

 雨風にさらされて劣化しやすい

 寒冷地・塩害地域には不向き

 異常に気づきにくい

 浸水のリスクがある

屋外・屋内設置のメリットとデメリットをそれぞれ理解したうえで、あなたの家の環境に適した設置場所に置き、安全に蓄電池を利用しましょう。

5.設置場所の確保不要!屋内外どこでも使えるおすすめ蓄電池4選

 

設置場所が確保できない方は、充電するだけですぐに使えるJackeryの「ポータブル電源」を選びましょう。ポータブル蓄電池とは屋外でも使用できる蓄電池のことで、防災だけでなくアウトドアでも気軽に電力を持ち運べる電源装置です。ここでは、下記のような方に向けておすすめのポータブル電源を4つ紹介します。

・設置場所がない

・今すぐ蓄電池を使用したい

・災害時の避難所でも使用したい

・寒冷地・塩害地域に住んでいる

Jackeryのポータブル電源はACコンセントやソーラーパネルで充電するだけで、家電を給電したりスマホなどの電子機器を充電したりできます。据付型の蓄電池と違い設置工事が不要で、より安く導入できると同時に、電力を自由に持ち運べるのが魅力。災害で停電した場合でも避難所に持ち込めます。また下記で紹介するポータブル電源「Jackery Solar Generator」は、すべてソーラーパネル付きなので、電池切れを気にせずに使用可能です。

下記のおすすめ「Jackery Solar Generator4選の解説を参考にして、あなたにぴったりのポータブル電源を見つけましょう。

●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セット

Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セットは、2人までの少人数キャンプやひとり暮らしの防災対策にぴったりの中容量ポータブル電源と、100Wのソーラーパネルのセットです。LEDライトが約50時間点灯できるので、停電時にも快適に過ごせるでしょう。

また電気毛布を約8時間も稼働できるので、寒い時期のキャンプや冬の災害時でも暖かく快適に過ごせます。約10年間使える長寿命のバッテリーを搭載しているので、すぐに壊れて使えなくなるという心配もいりません。防災対策やキャンプで使うポータブル電源がほしいなら、「Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セット」をチョイスしてください。

●Jackery Solar Generator 1000 Plus ポータブル電源 セット

Jackery Solar Generator 1000 Plus ポータブル電源 セットは、3人家族の防災用蓄電池にぴったりのポータブル電源と、100Wのソーラーパネルのセットモデル。3人で行く連泊キャンプでも安心して使える容量があります。車載冷蔵庫は約45時間稼働できるので、車中泊や連泊キャンプで食材を保管したり冷えたビールを飲めたりと、ワンランク上の優雅なひとときを楽しめるでしょう。

またエアコン・ドライヤーなどの出力が高い家電を稼働できるのも魅力です。ドライヤーをかけながらスマホを充電できたり、扇風機を回しながらテレビを見たりできます。さらに容量が足りない場合はバッテリーを3つまで追加でき、最大5,000kWhまで拡張可能。容量が足りるか不安な方は、「Jackery Solar Generator 1000 Plus ポータブル電源 セット」をおすすめします。

●Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セット

Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セットは、4人家族でも安心して使える大容量ポータブル電源と、高出力200Wのソーラーパネルがセットになったモデルです。ほぼすべての家電を使用できるため、災害時で停電したときでもIH調理器を使って温かい食事や飲み物を準備できます。

また災害時だけでなく大人数での2泊以上の連泊キャンプや、ガレージ用の電源としても便利です。自己放電率が10%程度と低く、しばらく放置しても使えるのでガレージ用の電源として使うのもおすすめです。災害時にIH調理器や電子レンジを使って温かい物を食べたい方は「Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セット」を選択しましょう。

●Jackery Solar Generator 3000 Pro ポータブル電源 ソーラーパネル セット

Jackery Solar Generator 3000 Pro ポータブル電源 ソーラーパネル セットは、Jackeryのなかでもっとも容量と定格出力が高いポータブル電源と、200Wのソーラーパネルがセットになった超パワフルなセットです。5人以上の大家族の防災対策や、普段使いして節電したい方に適しています。

最大容量が3024Whと非常に大きいため、家で普段使いの電源として活用するのも良いでしょう。消耗したバッテリーをソーラーパネルで充電すれば、電気代を節約できます。容量の大きいポータブル電源で万全の防災対策をしたい方は「Jackery Solar Generator 3000 Pro ポータブル電源 ソーラーパネル セット」を選んでください。

まとめ

 

蓄電池は消防法などの法規が複雑に絡むので、専門家に相談したうえで、以下の3箇所のいずれかに設置しましょう。

・屋外通路

・ガレージ

・クローゼット

上記の設置場所なら、極度の高温や低温に弱い蓄電池を効率よく稼働できます。また設置場所がない方は、「ポータブル電源」を購入するのをおすすめします。電気を蓄えるだけでなく持ち運べるのがポータブル電源の魅力です。据付型の蓄電池に負けない大容量モデルもあり、万全な防災対策を実現します。

蓄電池の設置場所を決められない方や、いざというときに電源を持ち運びたい方は、あなたに合ったポータブル電源を常備して災害時の不安を少しでも取り除いてください。

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