1.台風とハリケーンの3つの違い
台風とハリケーンの3つの違いは、以下のとおりです。
・発生場所
・最大風速
・回転方向
それぞれ詳しく解説していきます。
●台風とハリケーンの違い①発生場所
引用元:気象庁
台風とハリケーンは同じ熱帯低気圧ですが、発生する場所に違いがあります。それぞれの発生場所は、下記のとおりです。
台風の発生場所 |
ハリケーンの発生場所 |
東経180度より西の 北西太平洋および南シナ海 |
北大西洋・カリブ海・メキシコ湾 および西経180度より東の北東太平洋 |
参考:気象庁
つまり、台風とハリケーンは発生する場所が違うだけで、現象としては同じです。ただし、これから解説するように最大風速や回転の方向の基準に違いがあります。なお、台風は日本だけで用いられている名称で、基準も日本独自のものです。
●台風とハリケーンの違い②最大風速
台風とハリケーンには、下記のように中心付近の最大風速の基準にも違いがあります。
台風の最大風速 |
ハリケーンの最大風速 |
約17m/s以上 |
約33m/s以上 |
参考:気象庁「台風について」
台風はの最大風速の下限が「約17m/s」なのに対し、ハリケーンは「約33m/s」と台風よりも圧倒的に速いです。気象庁の基準で「強い台風」とされるのが「33m/s」からとなっているので、ハリケーンは最低でもそれ以上に速い風が吹いていることが分かります。
ただし、台風とハリケーンは最大風速の計測方法が異なります。台風が10分間の平均風速を計測するのに対し、ハリケーンは1分間です。その影響で、ハリケーンの方が2割ほど最大風速が速くなる傾向があるので押さえておきましょう。
参考:JAXA
●台風とハリケーンの違い③回転方向
台風とハリケーンには、下記のように回転方向にも違いがあります。
台風の回転方向 |
ハリケーンの回転方法 |
反時計回り |
時計回り・反時計回り |
台風の回転方向が反時計回りのみなのに対し、ハリケーンは時計回り・反時計回りの2つが存在します。
ハリケーンの回転方向が2つ存在する理由は、台風が北半球にのみ発生するのに対してハリケーンは北半球・南半球どちらにも発生するからです。北半球で発生すると反時計回り、南半球で発生すると時計回りに進んでいきます。
●台風とハリケーンどっちが強い?
台風とハリケーンの強さには、下記のようにそれぞれ階級があります。
台風の強さの階級 |
ハリケーンの強さの階級 |
強い:64~85ノット 非常に強い:85~105ノット 猛烈な:105ノット以上 |
カテゴリー1:64~82ノット カテゴリー2:83~95ノット カテゴリー3:96~113ノット カテゴリー4:114~135ノット カテゴリー5:135ノット以上 |
※1ノット=0.51m/s
階級は平均風速によって決められていますが、そもそも日本とアメリカでは平均風速の基準に違いがあります。
平均風速の基準が異なるため、台風とハリケーンの強さを厳密に比較することはできません。しかし、JAXAは下図のように台風とハリケーンの強さを比較し表しています。
引用元:JAXA
上記の画像から「猛烈な台風」は、シンプソンスケール(ハリケーンの強さの階級)でいうと最も強い「カテゴリー5」にあたることがわかります。台風やハリケーンの階級ごとに起こりうる被害を知り、日頃から備えておくことが大切です。
2.台風やハリケーンの事例
ここからは、台風やハリケーンの事例を紹介します。
●台風の実例①令和元年房総半島台風(台風15号)
令和元年に発生した房総半島台風(台風15号)は、最大瞬間風速「57.5m/s」を観測した大型の台風です。
記録的な暴風による送電線の鉄塔や倒木により、最⼤約934,900戸の⼤規模な停電が発生しました。
倒木の処理に時間がかかったため、停電の復旧は最大で16日間に及んでいます。
参考:内閣府防災情報
●台風の実例②平成30年 台風21号
平成30年に発生した台風21号は、最大瞬間風速「58.1m/s」を記録した大型台風です。
西日本から北日本にかけて非常に強い風と激しい雨が降り、停電や断水といった被害が発生。停電の被害は計168万軒に及び、全復旧までに17日間と長期化しました。
参考:関西電力
●ハリケーンの実例:2023年 大型ハリケーン「イダリア」
2023年にフロリダ州で発生した「イダリア」は、最大風速「時速215km」を記録した大型ハリケーンです。
5段階で2番目に強い「カテゴリー4」に該当する強さまで勢力を拡大し、少なくとも40万件の停電が発生しました。
参考:日本経済新聞
3.台風やハリケーンとサイクロン・竜巻・タイフーンの違い
台風やハリケーン以外にも、「サイクロン」「竜巻」「タイフーン」と呼ばれるものがあります。これらは台風やハリケーンとどのように違うのか、解説していきます。
●サイクロン:インド洋・南太平洋に発生する熱帯低気圧
サイクロンは、ベンガル湾やアラビア海などの北インド洋に存在する熱帯低気圧です。その中でも、最大風速が「約17m/s」以上になったものをサイクロンと呼びます。
またサイクロンは熱帯低気圧と温帯低気圧の区別をせず、一般の低気圧を指す用語としても用いられることがあります。
参考:気象庁
●竜巻:激しい渦巻き状の上昇気流
竜巻とは、非常に発達した積乱雲によって発生する激しい上昇気流です。寒冷前線や低気圧など、積乱雲が発生しやすい天気の際に発生しやすくなっています。多くの場合、上から伸びる柱のような形の雲を伴うのが特徴です。
また移動スピードが非常に速く、短時間で広い範囲に大きな被害を及ぼします。
参考:首相官邸
●タイフーン:北太平洋西部に発生する熱帯低気圧
タイフーンとは、東経180度より西の北太平洋・南シナ海に発生する熱帯低気圧です。台風とタイフーンはよく似ていますが、下記のように基準となる最大風速に違いがあります。
台風の最大風速の基準 |
タイフーンの最大風速の基準 |
約17m/s以上 |
約33m/s以上 |
また、台風の回転方向が反時計回りのみなのに対し、タイフーンの回転方向は反時計回り・時計回りの2種類となっています。
4.そもそも台風とは?
台風には、以下のような特徴があります。
・発生しやすい時期は8〜9月ごろ
・積乱雲が発達すると台風になる
・台風の目の中は風がない
それぞれ詳しく解説していきます。
●台風が発生しやすい時期は8〜9月ごろ
台風が発生しやすい時期は、8月〜9月ごろです。
8月は台風の発生数が1年間でもっとも多くなります。この時期の台風は上空の風が弱いので、台風が複雑な動きをするのが特徴です。また9月になると南海上から放物線を描くように台風が通るようになるので、上陸数は1年間でもっとも多くなります。
参考:気象庁
●積乱雲が発達すると台風になる
台風は、下記のようなしくみで作られます。
1.海水が温められて水蒸気になる
2/水蒸気が反時計回りに渦を巻きながら上昇して上昇気流が発生する
3.発生した強い上昇気流に上空の冷たい空気が触れて水滴になり、雲ができる
4.そこに湿った空気が流れ込み、やがて積乱雲ができる
5.積乱雲が発達し、台風になる
水蒸気が水滴、雲に変わるときに多くの熱を大気中に放出します。この熱が空気を温めることで上昇気流が強くなって気圧が下がり、積乱雲がさらに発達して台風になる仕組みです。
参考:tenki.jp
●「台風の目」の中は風がなく穏やか
台風の目とは、台風の中心にある雲がなく風が弱いエリアです。
引用元:tenki.jp
台風目の中は風がなく穏やかな天気となります。一方で台風の目が小さくはっきりしているほど、台風の勢力が強いとされています。
参考:tenki.jp
5.台風に備えて準備しておくこと4つ
台風は、さまざまな災害を引き起こす原因となります。万が一のために台風に備えて、下記の4つを準備しておきましょう。
・水や食料の備蓄
・避難用持ち出しバッグ
・避難ルートや避難場所を確認
・非常用電源
それぞれ解説していきます。
●水や食料の備蓄
まずは水や食料を備蓄しておきましょう。水や食料は、最低でも「人数×3日分」の量の確保が目安とされています。
被害が大きいと物流が滞ってしまうことも考慮して、1週間分くらいの備蓄があるとより安心です。水は1人1日3リットルに加えて、調理用も準備しておきましょう。
ストックする食料は調理器具が使えず食べられない可能性もあるので、しっかり考えながら選ぶのがポイントです。
参考:首相官邸
●避難用持ち出しバッグの用意
台風が発生し、安全な場所に避難しなくてはいけなくなったときのために「避難用持ち出しバッグ」を用意しましょう。避難用持ち出しバッグの中身の例は、下記のとおりです。
・水
・食品
・防災用ヘルメット、防災ずきん
・衣類、下着
・懐中電灯
・携帯ラジオ
・予備電池、携帯充電器
首相官邸のホームページに「災害の備えチェックリスト」が掲載されているので、非常用持ち出しバッグを準備する際に活用してください。
準備したバッグは、非常時にすぐ持ち出せる場所へ保管しておきましょう。
●避難ルートや避難場所の確認
台風が発生し、安全な場所へ避難する必要があるときのためにあらかじめ避難ルートや避難場所を確認しておきましょう。安全な避難ルートを確認するために、色分けされた地図で危険性を判断できる「洪水ハザードマップ」を活用するのがおすすめです。
また、家族が離れているときに台風が発生した際の安全確認の方法も決めておきましょう。
参考:国土交通省
●非常用電源の確保
強い台風で停電してしまったときのために非常用電源を確保しましょう。非常用電源には、コンセント(AC電源)つきで家電が動かせる可搬型の大容量バッテリー「ポータブル電源」がおすすめです。ポータブル電源をおすすめする理由は以下のとおり。
・災害時でも簡単に電力が確保できる
・コンパクトで持ち運びも簡単
・排気ガスが出ないから室内でも安全
・アウトドアや電気代の節約にも活用できる
スマホの充電をして家族の安否確認ができたり、扇風機などの冷房器具で暑さ対策ができたりと安心。ポータブル電源と同時にソーラーパネルも導入すれば、停電が長期化してもソーラー充電で繰り返し使えます。
キャンプが趣味の方は調理家電と一緒に持って行って、料理のレパートリーを広げて楽しむのもおすすめ。普段からソーラー充電して使えば電気代の節約にもなります。「防災・アウトドア・節電」と1台3役のポータブル電源を、非常用電源として用意しておきましょう。
関連人気記事:非常用電源ランキング7選!利用シーンや選びかたを解説!
6.Jackeryのポータブル電源で台風に備えよう!おすすめ機種4選
台風の備えとしてポータブル電源を導入するなら、ポータブル電源とソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator」がおすすめです。
Jackery(ジャクリ)とは、累計販売台数400万台を誇るアメリカ発のポータブル電源メーカーです。安全性の高い製品のみが認められる「防災製品等推奨品マーク」を取得しており、災害時にも安心して使用できることから多くのユーザーに愛されています。
ここでは、台風の備えにおすすめなポータブル電源とソーラーパネルのセット「Jackery Solar Generator」4種を紹介します。
●Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
「Jackery ポータブル電源 240 New」と「Jackery SolarSaga 100W」がセットになった製品です。
停電時に電源供給をポータブル電源に自動で切り替えてくれる「UPS機能」と、充電したまま家電が使える「パススルー機能」を搭載。重量3.6kgと軽量でコンパクトですが、高性能で災害時にも心強いアイテムです。
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セット
「Jackery ポータブル電源 600 PIus」と「Jackery SolarSaga 100」がセットになった製品です。
内蔵バッテリーには最新のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用。毎日使っても10年以上使用できる長寿命を実現しました。軽量・コンパクトで、長期間使える非常用電源をお探しの方におすすめです。
●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
「Jackery ポータブル電源 1000 New」と「Jackery SolarSaga 100」がセットになった製品です。
自然放電を抑える「超ロングスタンバイモード」が搭載されているため、台風で停電が起こってもすぐに使用できます。曇り空でも効率良く発電してくれる災害時の強い味方です。
●Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セット
「Jackeryポータブル電源2000Plus」と「Jackery Solar Saga 200」がセットになった製品です。
静音レベル30bB(深夜のささやき声)以下となっているため、室内で使用しても作動音が気になりません。99%の家電が動かせるので、「停電していて家電が使えない不安から解放されたい」方におすすめです。
まとめ
台風とハリケーンは「発生場所」「最大風速」「回転方向」の3要素に違いがあります。「台風」は日本独自のもので、基準もハリケーンと若干異なるのが特徴です。本記事で紹介した台風対策を参考に、万が一の停電にも備えておきましょう。
台風による停電対策には、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源とソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator」がおすすめです。「Jackery Solar Generator」を非常用電源に導入し、家族の安全を守りましょう。