【災害別】停電の復旧までにかかる時間は?停電前後の行動や対策も紹介

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【災害別】停電の復旧までにかかる時間は?停電前後の行動や対策も紹介

停電が起きた時、復旧までの時間が分からなければ、適切な行動が取れません。災害の被害規模によっては、数か月間も停電している可能性がありえるのです。大規模災害による停電はいつ起きるか分からないので、事前に対策しておきましょう。 

この記事では、停電の復旧時間について解説します。災害別の復旧時間や停電時に取るべき行動、事前の備えも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

大規模災害での停電復旧時間は?


地震・台風・大雪・落雷といった大規模災害によって、停電は発生します。停電が復旧するまでの時間は、災害の種類や規模によって異なり、数時間〜数か月までと幅が広いです。 

また、一般的にはガスや水道といったライフラインに比べると、電気の復旧までの時間は早い傾向にあります。しかし、大規模災害の発生は、事前に予測できないことが多いので、災害の復旧時間が長引くことを想定した上での対策が欠かせません。

【災害別】停電の復旧までにかかる最長時間


停電の復旧目途を予測するためには、停電に至った原因を理解する必要があります。災害ごとに停電の原因は異なるので、復旧時間も異なります。大規模災害ごとの停電が復旧するまでに要する最長時間は、以下のとおりです。

【地震】約3か月

2011年に発生した東日本大震災(震度7)では、最大約466万軒が停電しました。復旧率100%になるまでに、3か月と2週間を要しています。一方で、2018年に発生した大阪府北部地震(震度6)では、約48時間後には99%の復旧率に至っています。 

地震による停電の原因は、揺れや津波によって送電設備が被害を受けるためです。そのため、地震の規模に比例して、揺れや津波の被害が大きくなり、停電の復旧時間も長引きます。あくまでも、設備の損壊具合が停電時間に直結するので、地震直後に復旧時間を正確には予測できません。

【台風】約15日間

2015年に発生した台風15号では、一時的に最大約93万軒が停電しました。復旧率が100%になるまでに、約15日と11時間を要しています。台風による停電の主な原因は、以下のとおりです。

・強風や豪雨によって倒木や飛来物が送電設備にぶつかり、破損する

・豪雨により発生した土砂崩れで電柱が倒れ

・海に近い地域で、潮風が送電設備に吹き付け、付着した塩分により鉄塔に通電する 

台風は事前に把握できるので、災害被害予想の情報を欠かさずチェックしましょう。

【大雪】約9日間

2022年に発生した大雪では、新潟県内で延べ84,950戸の停電が発生し、復旧までに約9日間かかりました。大雪で停電が起きる原因は、以下のとおりです。

・電線に大量の雪が付着し、風によって電線同士が接触する

・雪の重さに耐えきれなくなった樹木の枝や幹が、電線に倒れかかる 

大雪で停電が起きると、室内の気温が急激に下がるため、停電時にも使用できる暖房器具の用意が欠かせません。幸いにも、他の災害と比べると復旧時間が短いため、約2週間分の対策をしておくと安心でしょう。

【落雷】約2時間

2021年に埼玉県で発生した落雷では、最大約12万5千世帯が停電し、約2時間で復旧しました。落雷では、電線などの送電設備に雷が落ちることで設備が損傷し、停電が発生します。 

また、落雷が起きると、瞬間的に異常な高電圧・大電流が流れる「雷サージ」が発生します。コンセントに接続しているパソコンやテレビに影響を及ぼし、絶縁破壊や故障、劣化を引き起こす可能性がありますので、注意してください。

停電が発生したらとるべき行動3選


停電が発生したらとるべき行動3選

災害の種類によらず、停電が発生したら最初に取るべき行動があります。適切な行動を行わなければ、火災にも繋がりかねません。焦らずに行動するために、以下の3つの行動を覚えておいてください。

ブレーカーを確認する

停電が発生したとしても、災害に関係なく、電力の使いすぎ等に起因している可能性があるので、まずはブレーカーを確認しましょう。落ちているブレーカーの種類ごとの停電の原因と対処法は、以下のとおりです。 

ブレーカーの種類

停電の原因

対処法

 アンペアブレーカー

使用している電力量が契約アンペア数を超えた

消費電力の高い家電の電源を切る

 安全ブレーカー

一部の部屋で使用できる電力量の上限値を超えた

停電している部屋の電力量を減らす

漏電ブレーカー

家のどこかで漏電している

※後述

 ※漏電ブレーカーが落ちている場合には、他のブレーカーよりも対処方法が複雑です。以下の手順に則り、復旧作業をしてください。

1.すべてのブレーカーを落とす

2.アンペアブレーカーだけを上げる

3.漏電ブレーカーを上げる

4.安全ブレーカーを1つずつ上げていく

5.漏電ブレーカーが落ちたら、その安全ブレーカーが該当する部屋で漏電している

6.安全ブレーカーをすべて落とす

7.漏電ブレーカーを上げる

8.漏電箇所以外の安全ブレーカーをすべて上げる 

漏電している箇所が分かれば、すぐに電気工事店へ修理の依頼をしましょう。どのブレーカーも落ちていない場合は、近隣の電気工事や大規模災害が原因の可能性が高いです。

電源プラグを抜く

災害によって停電が発生している場合は、ヒーターやアイロンといった熱が出る電化製品の電源プラグを抜いておきましょう。復旧して通電した際に、火災が起きる原因になります。 

また、通電時には通常時よりも大きな電圧の電流が流れる恐れがあるため、パソコンやテレビといった精密機器の電源プラグも抜いておくのが得策です。通電した際に、故障する可能性があります。 

ただし、冷蔵庫は停電しても2〜3時間は冷却効果が持続し、復旧すると自動的に運転を再開するので、電源プラグを抜く必要はありません。

避難時にブレーカーを落とす

災害によって停電が起きている場合は、避難する際にすべてのブレーカーを落としてください。災害によって電化製品が衝撃を受けたり、浸水したりしていると、復旧した際に回路がショートし、漏電する恐れがあります。 

漏電している部分に触れると感電し、場合によっては生命に危険が及ぶリスクもあるでしょう。また、電源プラグに付着したほこりが湿気を帯びることにより、火災が起きるトラッキングと呼ばれる現象も起きかねません。

停電の復旧後にやるべきこと


停電が復旧したからといって、すぐに電化製品を使うのは控えましょう。まずは、以下の確認を行い、電化製品に異常がないかを確かめてください。

・電化製品の水没・破損がないか、周辺でガス漏れしていないかを確認する

・設定が初期化されていないかを確認する 

電化製品が水没したり、破損したりしていると、漏電を起こして火災に繋がりかねません。また、電化製品の近くでガスの臭いがする場合は通電は控えてください。一通りの確認が済んだら、ブレーカーを上げ、各電化製品の動作確認と共に設定が初期化されていないかを確認しましょう。

大規模停電に備えて準備すべきアイテム5選


大規模停電に備えて準備すべきアイテム

私たちは普段、電気の力を使って、快適な生活を送っています。電気の供給が長期間遮断されることによって、生命の危機にも陥りかねません。いつ起きるか分からない大規模停電に備えるために、以下のアイテムを準備しておきましょう。 

水・非常食

水を電動でくみ上げている場合は、停電によって水道の供給が途絶える可能性があります。水道水を飲料水として使っている家庭の場合は、1日1人3リットルを目安に備蓄しておくと良いでしょう。また、手を洗ったり、体を拭いたりといった生活用水のためにも、水は余分に備蓄しておくべきです。 

大規模災害によって地域全体が停電している場合は、スーパーやコンビニのレジも機能していない恐れがあります。食べ物を調達できるとは限りませんので、レトルト食品や缶詰などの非常食も準備しておいてください。 

ポータブル電源

停電によって電気の供給が途絶えたとしても、継続的に電気を供給できるアイテムが、ポータブル電源です。ポータブル電源とは、大量の電気を内部のバッテリーに溜め込み、通常のコンセントと同様のAC出力などによって、電化製品に給電できる機器を指します。 

停電時にポータブル電源があることで、以下のようなメリットがあります。

・冷蔵庫を稼働させられるため、食品の腐敗を防げる

・電子レンジや炊飯器によって、加熱料理ができる

・電気ケトルで沸かした暖かいお湯で、体を洗える

・冷暖房器具を稼働させ、体温を維持できる

・停電情報を収集したり、連絡したりするためのスマホをフル充電にしておける

・避難所に持ち込んで、電気を供給できる

・停電している間にソーラーパネルで太陽光発電した電気を溜め込める 

停電時に使用するポータブル電源は、Jackery製がおすすめです。Jackery製は、創業から11年間で世界販売台数300万台を突破した実績を誇り、自然放電の少なさや長寿命を実現しています。Jackeryの停電対策として最適な機種は、以下のとおりです。 

Jackery Solar Generator 1000 Plus

1264Whの大容量かつ2000Wの定格出力を誇る「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」と「ソーラーパネル 100W」を使い、自宅や避難所で電気の発電・供給ができます。

■商品の特徴

・2000Wの定格出力により、自宅にあるほとんど全ての家電を停電中も稼働できる

・多彩な出力ポートから、同時に8台の家電に給電できる

・リン酸鉄リチウムイオン電池の採用により、10年以上も非常用電源として活躍する

・突然の停電でも、EPS機能により、0.020秒で電気供給を切り替えられる

・ソーラーパネルで発電した2、3日分の電気を溜め込める 

Jackery Solar Generator 2000 Plus

2042Whの大容量かつ3000Wの定格出力を誇る「Jackery ポータブル電源 2000 Plus」と「ソーラーパネル 200W」を使い、自宅や避難所で電気の発電・供給ができます。 

■商品の特徴

・大容量と高い定格出力により、消費電力の高い家電も組み合わせて、同時に10台まで給電できる

・365日保管で10%程度しか自然放電しないため、停電時にすぐに使用できる

・最大24kWhまでバッテリーを拡張することで、地震や台風といった停電の復旧時間が長い傾向にある災害時にも、電気を供給し続けられる

・ハンドル・キャスター付きのため、避難時にも持ち運びやすい

・ソーラーパネルを使うと、最大2時間でフル充電できる

LEDライト

停電によって照明が消え、復旧するまで暗闇の中で過ごすのは危険です。災害による落下物で体を怪我したり、犯罪に巻き込まれたりする恐れがあります。LEDライトがあると、明るい光量で部屋全体を照らせるので、停電時にあると便利です。 

LEDライトの主なメリットを紹介します。

・光の強さを自由に調節できる

・消費電力が少なく、長く使用できる

・災害などによる衝撃に強い 

LEDライトは充電式とコンセント式がありますが、ポータブル電源があるといずれの方法でも、電気を供給できます。

カセットコンロ

食材を加熱調理する際に、カセットコンロを常備していると便利です。停電が起きると電気とともにガスの供給も遮断される可能性があります。ガスは止まっていなくても、オール電化の物件にお住まいの場合は、加熱調理ができません。 

停電によって冷蔵庫の電気が止まると、食材の腐敗が進んでいきます。熱を通さずに口に入れるのは食中毒になる恐れがあるので、危険です。また、冷えている料理ばかり食べていると、体温の低下を招きます。カセットコンロがあると電気の有無に関わらず、加熱調理が可能です。

携帯ラジオ

停電時の情報収集の手段におすすめのアイテムが、携帯ラジオです。災害時には迅速な情報収集が欠かせません。闇雲に動いてしまうと、被害状況の酷い地域に逃げてしまったり、逃げ遅れたりする危険があります。 

停電が起きるとスマホを充電できないので、充電が切れると通信できません。ラジオには、手回しで発電できるタイプもあるので、停電時にも使用できます。ネットが繋がらなくても、電波を拾って適切な情報が集められます。 

停電の復旧時間に関するよくある質問


停電の復旧時間に関するよくある質問これまで大規模停電を経験したことがない場合は、停電時の復旧前後の動き方に疑問がある方も多いでしょう。停電の復旧時間に関するよくある質問と回答を解説します。

停電したらどこに連絡したらよい?

停電が発生し、原因が特定できずに復旧目途が分からない場合は、下記の連絡先に問い合わせましょう。最新の停電情報が確認できます。 

お住まいの地区

機関

電話番号

関東地区

東京電力

0120-995-007

関西地区

関西電力

0800-777-3081

東北地区

東北電力

0120-175-366

四国地区

四国電力

各支店ページを参照

停電が復旧した場合の確認方法は?

停電が発生して、ブレーカーをすべて落としている場合は、自動では通電しません。そのため、復旧したかどうかは各地域の大手電力会社のホームページで確認してください。各地域の停電情報を掲載しているホームページは、以下のとおりです。 

北海道電力

東北電力

東京電力

関西電力

四国電力

中国電力

九州電力

沖縄電力

停電になったらブレーカーはどうする?

家全体が停電している場合は、アンペアブレーカー又は漏電ブレーカー、特定の部屋が停電している場合は、安全ブレーカーが落ちている可能性があります。まずは、ブレーカーが落ちていないかを確認しましょう。 

ブレーカーが落ちている場合は、先述したとおりの対処法で復旧させてください。ブレーカーが落ちておらず、災害による停電の場合は、全てのブレーカーを落としておくのが安全です。復旧して通常よりも高い電圧の電気が流れて、火災や電化製品の故障が起きるのを防ぎます。

まとめ|停電の復旧時間は災害規模で変わる


停電が復旧するまでの時間は、災害の種類や規模によって異なります。過去の事例を見ると、大規模災害の中では地震が最も復旧までの時間が長いです。 

数週間から数か月も停電が続く恐れがあるので、長期間の停電を想定した停電対策が欠かせません。この記事で紹介したポータブル電源などのアイテムを準備し、万が一の停電に備えてください。

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