地震発生時にやってはいけないこと7選|失敗例を踏まえて防災対策を紹介

地震発生時にやってはいけないこと7選|失敗例を踏まえて対策を紹介

突然鳴り響く緊急速報のアラーム。鳴ったときは周囲の人も一緒に鳴るためビックリしてしまいますよね。このアラームのおかげで事前に察知することができるようになりましたが、災害の備えや対策はどれくらいの知識と対策をされているでしょうか。

今回の記事では、まだ備えることができていない方のために、事前に知っておきたい「地震発生時やってはいけないこと」7選についてくわしく解説しています。実際にあった事例も含めて地震対策も一緒に解説していますので、この機会に地震対策を考えるのも良いのではないでしょうか。

地震発生時にやってはいけないこと7選

地震は突然やってきます。地震発生時にやってはいけないことの一番は、

「慌てること」

ですよね。どれだけ冷静な判断ができるかで、その後の行動や、行動に移せるまでにかかる時間を短縮できます。ここではその次の行動を起こすときにやってはいけないことをまとめました。

●地震発生時やってはいけないこと1:電気関連に触る

地震発生時、目に見えないところで危険が迫っている場合があります。それが「通電火災」です。通電火災とは、停電後の復旧によって電化製品を使おうとしたときに電化製品から出火してしまう火災のことです。

地震のショックで配線が傷ついていたり、切れていたりする場合、ショートなどが原因で発火してしまう恐れがあります。ガス管が地震のショックで損傷してしまっていたら、ガス漏れを起こしてしまっているかもしれません。地震が収まったときに匂いや目で見て確認して回ることをおすすめします。また避難する場合は、ブレーカーを一旦落として避難するようにしましょう。

●地震発生時やってはいけないこと2:部屋の中を裸足で歩く

地震の程度によりますが、棚が倒れてしまっていたり、窓ガラスが割れてるかもしれない状況では、地震がおさまったときでもむやみに裸足で動き回らないことです。日本人は昔から家は靴を脱いで上がる習慣があるので裸足の方が多いかと思います。

日頃からスリッパをはく習慣をつけておくと、災害時に足を守ることになりますよ。また、身近なところにスリッパを置いておくのも良い方法ですね。

●地震発生時やってはいけないこと3:コンロやライターは使う(火気厳禁)

地震の衝撃でガス管が損傷してしまっていたら、ガス漏れを起こしているかもしれません。その状況の中で、火を使ってしまうと二次災害を起こしてしまう恐れがあります。よくある行動として

「停電時に明かりがなくてロウソクに火をつける」

「落ち着かなくてタバコを吸うために火をつける」

「カセットコンロを使って料理を作る」

などです。最近は電子タバコもかなり普及してきているため火を使うことは少なくなってきていますが、ちょっとした油断で大惨事になってしまいます。ガス管のチェックや換気をしてガスに引火しないように気を付けましょう。

●地震発生時やってはいけないこと4:車内で地震が来たとき飛び出す

クルマを運転中のときや、クルマの中にいるときに地震にあったら、慌てて外に出ず車内にいた方が安全です。慌てて飛び出してしまうと、建物からの落下物から身を守ることができません。揺れているときは満足に歩くこともできないので、揺れが収まるまで車内で身を潜めておきましょう。

揺れが収まって避難する場合、クルマを置いていかなければならない状況ではキーは指したまま避難することです。緊急車両の妨げになった場合、動かすことができないためです。またクルマでの避難は要らぬ渋滞を招くことになります。自宅や職場から歩いて行ける避難所を事前に確認しておくことをおすすめします。

●地震発生時やってはいけないこと5:エレベーターは使う

マンションにお住いの方であれば、備え付けのエレベーターがあるかもしれません。地震が発生したあと、避難のためにエレベーターを利用するのはとても危険です。もし万が一再び地震が起こるとエレベーターが停まってしまい閉じ込められる危険性があるからです。

「少しでも早く我が家に戻って家族の無事を確かめたい」

「早く非難をしたい」

気持ちもわかりますが、非常階段を使いましょう。再び揺れることを想定し、避難するときには慌てず階段の両端に沿って昇り降りをすることが大切です。

●地震発生時やってはいけないこと6:電話をかける・ネットを使う

地震があった直後は「家族の無事を確認したい」と思って電話やネットを利用する人がかなり増えてしまいます。この場合、回線が混みあって繋がりにくくなる可能性が高いです。スマホの使用は避けて避難することや身の回りの状況確認に徹しましょう。また、

・災害用伝言ダイヤル(171)
・災害用伝言版

を利用する方法や、家族が離れている場所にいるときのために、事前に集合場所を決めておくのが良いです。家族の安否確認ができないまま家を出るときは、「書き置き」を残すのも一つの方法です。

●地震発生時やってはいけないこと7:単独での人命救助

もし、救助が必要な方を発見したときは、単独で救助に当たるのは極力避けた方が良いです。瓦礫(がれき)や棚の下敷きになってしまった方は、怪我をされている可能性がありますし、独りで除去できる可能性が低いからです。

周囲にいる方に助けを求め、複数人で救助にあたることをおすすめします。周囲を見渡して誰も人を確認できなければ、助けを呼んでくることを伝えて救助を要請するようにしましょう。

実際にあった地震発生時の失敗例4選

ここでは地震が起きたときに実際にあった体験談「失敗したな」と感じたことを取り上げています。実際にあった失敗例として参考にして対策を考えると、

「やっておいてよかった」

と思えるのではないでしょうか。実際に震災による対策を考える一環として、内閣府による「1日前プロジェクト」が実施されました。「1日前プロジェクト」とは、地震や水害などの自然災害に被災した方々の災害対応の経験や教訓をとりまとめる活動です。その中から震災発生の事例を取り上げまとめました。

●体験談1:「なんとかなるだろう」が仇になった

独り暮らしで寮住まい。普段は自炊もせずに毎日の食事は外食かコンビニで、冷蔵庫の中はカラ状態が日常だった。備蓄などの備えをせずに「何とかなるだろう」と考えていた。

地震が発生した直後は宅配便も動かず支援物資が届かなかった。スーパーもコンビニも買い占められていて何もない状態。食料の大切さを感じた。もし1日前に戻れるなら、缶詰などの食料を備えておきたい。

●体験談2:電気がない生活に悪戦苦闘

地震で停電になってしまい、家にある家電製品が全て使えなくなってしまった。一番困ったのが携帯電話の充電で、どんどん減っていく充電に不安を募らせていた。中学時代の授業で作った手回し充電の懐中電灯を見つけて、充電して何とかしのいだ。

電気のある生活に慣れすぎていて、急に使えなくなるとなにもできなくなった。電気がなくても生活できる備えや、家族や大切な友人たちと連絡を取り合える手段を話し合っておくべきだと感じた。

●体験談3:家族に連絡を取りたくても繋がらない

地震によって携帯電話が通じなくなった。固定電話なら繋がるということで、公衆電話には長蛇の列ができていた。空港にはたくさんの利用客が居て、安否確認の電話が鳴りやむことはなかった。

なかには身体が悪いご主人のことが気がかりで電話してこられた奥様もいて、毛布とダンボールを配っていることを告げるとホッと一安心されていた。

●体験談4:家具が倒れてきて危うく下敷きに

地震にビックリして飛び起きた矢先、天井の蛍光灯が落ちてきた。運よく当たらず間一髪だった。寝室から出ようとしたら扉が開かなかった。台所のものが全部倒れていてドアをさえぎっていた。

何とか乗り越えて居間に行ったら、2段重ねの和ダンスが倒れて2m近く吹っ飛んでいた。転倒防止器具を付けていたものは倒れていなかったので、全部つけておけばよかったと後悔した。

地震に備えた防災対策おすすめ4選

実際にあった震災事例も踏まえて、地震による災害対策をまとめています。転倒防止対策や、電力対策、食料品の備えなど、事前に対策できるものは備えることができそうなものから少しずつ揃えていきましょう。

●避難経路の事前確認と家族の寄合場所を決めておく

地震が発生したあと、避難する場合と家族と一緒にいないときを想定した対策を紹介します。対策は2つです。避難経路の事前確認と家族と落ち合う場所をあらかじめ決めておくこと。

 ・ハザードマップの事前確認

 ・家族と避難場所や集合場所を相談しておく

順にくわしく解説していきます。

●ハザードマップの事前確認

ハザードマップとは、地震や台風などで自然災害が起こったときに、危険な地域、災害時の避難場所を地図にまとめたものです。ハザードマップの確認方法は以下の通りです。

 ・ハザードマップポータルサイト

 ・市区町村の役場に問い合わせる(HPに掲載されいる場合有)

 ・防災アプリを活用する(yahoo!防災速報、NHKニュース・防災など)

お住いの地域の避難経路や災害が起こりそうな地域を事前に調べ、自宅付近に危険区域がないかを確認しておくと良いでしょう。

家族と避難場所や集合場所を相談しておく

家族が離れているとき、地震などによる自然災害が発生した場合でも事前に待ち合わせ場所や避難場所を明確にしておくことです。もし自宅に戻ったときに家族が居なかった場合、あらかじめ決めておけば合流することができます。

自宅から家族の安否が確認できずに集合場所に向かうときは、自宅に「書き置き」も残しておくとより確実ですね。

●持ち運びができる防災グッズと日頃の日用品を備蓄

持ち運びができる防災グッズと日頃の日用品を備蓄

日用品や食料品の備えがあれば、自然災害が起こったときに数日を凌ぐことができます。地震や台風などによる土砂崩れや川の氾濫で孤立してしまったとき、なかなか支援を受けられない場合が予測できます。

近くのスーパーやコンビニにあるものは、すぐに買い占められてしまうでしょう。そうなると、配給などの支援物資が到着するまでの期間、自力で何とかしなければなりません。そんなとき、備えがあると持ちこたえることができます。ここでは備えるときの注意点をご紹介します。

●防災グッズは重すぎると逆に危険

避難場所に避難するときは、避難する時点で準備していては避難が遅れてしまいます。あらかじめ防災リュックを用意しておき、詰められるものは詰めておきましょう。定期的に確認しておきたいですね。

また、あれもこれも詰めすぎるとリュックは大きくなって重くなります。避難するときは身動きのとやすい状況ではなくてはならないため、リュックの重さは2~3kgくらいに留めておきましょう。

●安売りの時に日用品を備蓄する習慣を

日用品を備蓄するタイミングは、安売りをしているときに限ります。備蓄が金銭的な負担になると継続できなくなります。普段から使うものは定期的にローテーションで消費しつつ一定量を備蓄することで、自宅の備蓄量を一定に保つことが大切です。習慣化できるようになることがベストですね。

●地震による停電対策にはポータブル電源&ソーラーパネル

地震による停電対策にはポータブル電源&ソーラーパネル

地震が起きたことで停電になった場合、今まで何気に使っていたもののほとんどが使えなくなってしまいます。ライフラインが滞ることで不安定な生活を余儀なくされてしまうでしょう。一番不可欠なのは、スマホなどの連絡手段が立たれることですよね。こんなとき、ポータブル電源があれば、電力を数日間供給できるのでとても便利です。

●ポータブル電源とは?地震災害における必要性

ポータブル電源は、モバイルバッテリーと違い大きな容量を持った、様々な家電にAC電源を供給できる電源です。家庭用コンセントが使えるようになるので、一部小型の家電製品の電力を十分賄ってくれるので、不便な生活をせずに済むことができます。

地震など自然災害の影響で土砂崩れや川の氾濫がおこったときの停電は、復旧するのに時間を必要とする場合が多いです。数日間の電力を賄うことができるのは、モバイルバッテリーよりポータブル電源の方が圧倒的に有利です。

●おすすめのポータブル電源は「Jackery(ジャクリ)」

「ポータブル電源はどこのメーカーを買ったらよいのかわからない」
という方であれば、Jackery(ジャクリ)」製品を購入すると安心です。世界的にも有名なメーカーで、最大5年間の保証や耐震性、耐熱性に定評のある防災マークを取得した製品です。世界で200社以上の企業が推奨していることもあり、安心して使うことができます。ソーラー充電も対応できておりますので、長期間の停電でもポータブル電源の電力切れに心配が要りません。

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●全ての家具に転倒防止器具を取り付けておく

地震が発生したとき、屋内にいると地震の揺れによって様々なものが倒れてきます。震度が高いとタンスや食器棚、本棚など、重いものでも倒れてしまいます一番の心配は、倒れてきた家具の下敷きになることです。

家具の転倒を防ぐことで、危険を回避することができます。地震対策として棚には転倒防止器具を取り付けておきましょう。

まとめ:地震大国「日本」であることを頭に入れておく

今回の記事では、地震発生時にやってはいけないことをまとめました

●電気関連に触らない

●部屋の中を裸足で歩かない

●コンロやライターは使わない

●車内で地震が来たときは飛び出さない

●エレベーターは使わない

●電話をかけない・ネットを使わない

●単独での人命救助は極力避ける

以上7つを取り上げくわしく解説しました。
同時に、実際にあったときの事例や、起こったときの対策も含めてご紹介しています。実際に災害にあったときに、不便さや不安を抱えないためにも対策や備えは必要です。

まだ準備できていない方は、この機会に少しずつでも揃えていくようにしましょう。なぜなら日本の地下には発生源となるプレートが4つもある地震大国なのだから。