地震でエレベーターが停止!閉じ込めを防ぐ耐震強化対策と4つの対処法を解説

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地震でエレベーターが停止!閉じ込めを防ぐ耐震強化対策と4つの対処法を解説
目次

地震でエレベーターが停止する割合

 

平成30年6月18日(月)に発生した大阪府北区を震源とする地震(震度6弱)が発生しました。 

この地震により近畿2府3県(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県)を中心として、和歌山県や香川県にわたる広範囲で約63,000台のエレベーターが運転休止しています。 

参考:国土交通省「エレベーターの被害状況の詳細分析1/8」 

震源地の大阪府では55.8%のエレベーターが停止し、近畿2府3県のエレベーター閉じ込め被害は346台発生しました。

地震発生時のエレベーターの動き

 

地震発生時のエレベーターの動きは、地震の揺れの強さを表す「ガル」の大きさによって異なります。 

参考:国土交通省「エレベーター被害状況の詳細分析7/8」 

地震はP波(初期微動)・S波(主要動)の順で伝わっていき、エレベーターはP波を感知した時点で、最寄りの階に向かいます。 

その後、S波の有無・ガルの大きさによって次のように動きます。

・S波を感知しなかった場合:最寄り階に停止して扉を開き、一定時間後に運転を再開

・S波を感知して低いガルだった場合:最寄り階に停止して扉を開き、運転休止

・S波を感知して高いガルだった場合:すぐに運転休止 

エレベーターの閉じ込めが発生するのは、高いガルを感知してすぐに運転休止となってしまった場合です。エレベーターに支障がなくても、技術者の点検を受けるまでは運転を再開しません。

地震のとき閉じ込めを防ぐための耐震強化対策

 

地震による被害を最小限に抑えるためにも耐震対策が大切です。耐震対策としては、下記の6つが挙げられます。 

対策

詳細

地震時管制運転装置の設置

エレベーターを最寄り階に停止させて乗客を避難させる

ガイドシュー・ガイドローラーなど

地震による脱レールと衝突を防止する

機械室機器移動転倒防止対策

電動機および制御盤などの移動または転倒を防止する

昇降路内の突出物に対する保護装置

ロープ・ケーブルなどが突出物に引っかかるのを防止する

ガイドレール・レールブラケットなど

地震によるガイドレール・レールブラケットの変形を防止する

主索の滑車からの外れ防止

地震の際に主索の滑車からが外れるのを防止する

参考:国土交通省 

建物の振動にともなって揺れるロープ類に対して、耐震強化を行うことが大切です。上記は通常の地震だけでなく、ゆっくりとした周期で揺れる長周期地震にも対応しています。エレベーターに耐震強化対策を施し、乗客の安全を守りましょう。

エレベーターに貼っておきたい4つの閉じ込め時の対処法

 

ここでは、エレベーターに貼っておきたい4つの閉じ込め時の対処法を紹介します。

行先階ボタンをすべて押す

エレベーターに乗車している途中に地震が発生したら、行先階ボタンをすべて押すように促す紙を貼りましょう。行先階ボタンをすべて押すことで、エレベーターが自動的に最寄り階まで移動して、閉じ込めを回避できる可能性があるためです。エレベーターは地震のS波(主要動)を感知すると自動で最寄り階に停止する仕組みとなっていますが、万が一正常に動作しなかった場合にはこの方法が使えます。

非常用インターホンを利用する

エレベーターが階と階の間で止まって閉じ込められた場合は、非常用インターホンを利用して外部と連絡を取るよう促しましょう。 

注意点として、救助を待たずに自力で脱出しようとしてはいけません。万が一エレベーターが動き出すと、機械に挟まれたり下の空間に落下したりする危険性があります。 

またエレベーターが停止した際、ドアが半開きのまま電源が落ちる場合もあります。その場合はドアを完全に閉じてみると電源が復旧する可能性があるため、実践してみましょう。 

非常用インターホンを利用できない場合は、携帯電話の電波が届くか確認してください。その後電波が届くようであれば、エレベーター内に記載されている119番や緊急連絡先に連絡し、位置情報を伝えましょう。

非常用グッズを確認する

エレベーターには下記の非常用グッズを揃え、乗っている人が分かるよう張り紙しておきましょう。

・非常灯

・簡易トイレ

・飲料水 

などと長い時間閉じ込めにあった際に役立ちます。特に高齢者や子どもは体調を崩しやすいため、非常用グッズを活用して体力を保つことが重要です。

楽な姿勢で救助が来るまで待機する

エレベーター内の貼り紙に、楽な姿勢で救助が来るまで待機することを記載しましょう。地震によって閉じ込められた方は、不安や恐怖から体調を崩されることも珍しくありません。楽な姿勢を保つよう促すことで、乗客は落ち着いて救助を待てるようになります。

地震でエレベーターに閉じ込められた想定の救出訓練の事例

 

地震でエレベーターに閉じ込められた想定の救助訓練の事例を紹介します。

アリーナコースト救出訓練

エレベーターに閉じ込められた方を、住民同士が力をあわせて救出する方法を学んでおくと万が一の際に役立ちます。アリーナコーストとは、地震発生時訓練のことです。1年ごとに輪番制(複数人が順番に担当)の管理組合理事向けに、熊本地震の講座や地震発生時の対応を訓練しています。 

参考:アリーナコースト救出訓練

参考:大規模震災時に対応できるマンション防災の取り組み 

地震によるエレベーターの閉じ込めは、階とのズレが50cm以内におさまっていれば技術員の到着を待つことなく受講者によって救出が可能です。 

救出手順は以下の9つです。

1.エレベーター保守会社に電話で救出する旨を伝える

2.受講者2名以上が集まりトランシーバーを1人1台持つ

3.管理室から屋上エレベーターの機械室鍵を取り出す

4.1名は屋上エレベーター機械室に移動し、1名は14階から下へ閉じ込め者を確認する

5.屋上エレベーター機械室の手電源を切る

6.閉じ込められているエレベーターの階で合流する

7.停止しているエレベーターのズレが10cm以内の場合は、閉じ込め者に中から扉を開けるように伝える

8.停止しているエレベーターのズレが10cm以上50cm未満の場合はロックのネジを外し、脚立を設置した後に全員を脱出させる

9.停止しているエレベーターのズレが50cm以上ある場合は、脱出に危険を伴う技術員に任せる 

エレベーターの救出は危険がともなう活動のため、救出する方は保守会社などの講習を受けてください。

災害時エレベーター閉じ込め救出訓練

扉が開いてエレベーターの室内とホールの床との段差があまりない際は、そのまま閉じ込められている方を救出できます。 

段差がある場合はカゴの中に脚立を入れ、頭をぶつけないように気をつけて安全に救出します。また落下物やエレベーターホール周辺に危険がないのかの確認も大切です。 

マンションの住民同士で救出訓練を行うと、技術員も本当に救助が必要な人だけに向かうことができます。しっかりと防災対策している企業やマンションは、万が一エレベーターへの閉じ込めが発生した際に心強いです。 

参考:災害時エレベーター閉じ込め救出訓練(Youtube)

エレベーターホールに備えるべき防災グッズ8選

 

ここでは、エレベーターホール内と周辺に備えるべき防災グッズ8つを紹介します。 

防災グッズ

目安量

用途

飲料水

500ml:3本

水分を補給する

食料

乾パン:3日〜4日分

非常食で体力を保つ

非常用電源

ポータブル電源:

容量1,000Wh~

スマホに充電したり、照明ライトに使ったり、電気ケトル・電気ポットでカップラーメンを食べたり電気毛布で体を温めたりする

ホイッスル

3つ

音で周囲に助けを求める

防寒シート

1つ

長時間いても体が冷えないようにする

懐中電灯

1つ

暗いエレベーター内を明るく照らせる

携帯ラジオ

1つ

情報を確保する

軍手

3つ

怪我の防止に使用する

上記の防災グッズをエレベーター内と周辺に備えることで、乗る人の命を守りましょう。

地震でエレベーターが止まっていても上下階に持ち運べる非常用電源おすすめ4選

 

地震対策で置く非常用電源のおすすめは、災害時に有効活用でき安全性の高い製品だけが認められる「防災製品等推奨品マーク」を取得済みの「Jackery Solar Generator」です。Jackery Solar Generatorは、持ち運びができる蓄電池「ポータブル電源」と、折りたたみ型のソーラーパネルがセットになっている製品です。 

Jackeryは11年間で300万台以上のポータブル電源を世界に販売しており、圧倒的な実績と信頼があります。エレベーターの基数や想定する使い方にあったモデルを選びましょう。

Jackery Solar Generator 2000 Plus:最大10つのデバイスを同時接続できる高性能モデル

Jackery Solar Generator 2000 Plusは、2,042Whの容量と3,000Wの定格出力を誇るモデル。合計10ポートのUSBやコンセントで複数のスマホ(30W)を同時に充電できるだけでなく、電気ケトル(1,300W)を使って暖かいカップ麺を作ることもできます。 

さらに非常用電源として活躍するEPS機能を搭載しています。EPS機能とは、「コンセント→ポータブル電源→家電」の順で接続していて、コンセントからの給電が途絶えた際、自動的に家電への電力供給をポータブル電源に切り替える機能です。例えば停電時にパソコンの強制終了を防ぐことで、大切なデータを保護できます。 

また内蔵バッテリーは最新の「リン酸リチウムイオンバッテリー」を採用しており、4,000回のサイクルで10年間も使える長寿命も魅力的です。最大5年間の長期保証も対応しているため、初めてポータブル電源を導入する方にも向いています。 

大人数で同時使用できる高性能なポータブル電源を備えたい方は、Jackery Solar Generator 2000 Plusを導入しましょう。

Jackery Solar Generator 1000 Plus:少人数企業におすすめ

少人数企業におすすめするポータブル電源は、1,264Whの容量をもつ「Jackery Solar Generator 1000 Plus」です。さらに容量を最大5,000Whまで拡張することができ、被災時にテレビとラジオを一日中動かして情報収集しても安心の容量に変身します。 

定格出力は2,000Wと一般的な家電で動かせない製品はありません。例えば、炊飯器(500W)と電子レンジ(1,300W)を動かして暖かい白ご飯とレトルトカレーをあわせて食べることが可能です。いつも通りの生活に近づけて災害時でも安心できるでしょう。 

またソーラーパネルを使うと、屋外でも太陽光で電力を確保できます。避難先の電力がない場所でも、太陽さえあれば困ることはありません。本モデルに付属するソーラーパネルは約3.3kgと軽量な設計なため、手軽に持ち運びできます。 

災害時でもいつも通りに近い生活を実現できる安心のスペックを求める方は、「Jackery Solar Generator 1000 Plus」を選んでください。

Jackery Solar Generator 600 Plus:手軽さと持ち運びを重視する企業におすすめ

容量632Whと定格出力800Wの「Jackery Solar Generator 600 Plus」は、手軽さと持ち運びやすさを重視する企業におすすめです。エレベーターが停止し、上下階に持ち運びしなければいけない場面でもコンパクト設計で移動がラクラクです。 

災害時にスマホやパソコンの充電をして情報収集ができるのはもちろん、たとえばコーヒーメーカーを使ってコーヒーを飲み、気持ちをホッと落ち着かせてリラックスすることもできるでしょう。 

また毎日使用しても最長10年間使える長寿命もポイントです。4,000回の充電サイクルと高性能な「リン酸鉄リチウムイオンバッテリーバッテリー」を搭載しており、一度購入したらしばらく買い替える心配はありません。 

さらにソーラーパネルは業界最高レベルの変換効率を誇る最大25%と、曇りの日でも効率的に発電できます。 

エレベーターの停止を想定して手軽に持ち運びできるモデルを探している方は、[

Jackery Solar Generator 600 Plus」を防災グッズに備えましょう。

Jackery Solar Generator 300 Plus 100W:リュックにも入るコンパクト設計のモデル

288Whの容量と定格出力300Wをもったポータブル電源と100Wのソーラーパネルがセットになったモデルが、「Jackery Solar Generator 300 Plus 100W」です。 

リュックにも入るコンパクト設計が魅力的で、力に不安がある女性や高齢の方でも安心して持ち運びできます。 

また長寿命な「リン酸鉄リチウムイオンバッテリーバッテリー」を採用しています。約3,000回のサイクル寿命で、毎日使っても10年間も買い替えの必要がない高コスパです。 

ソーラーパネルは業界最高峰の24%と高い発電効率を実現しました。充電しながらタブレットやスマホに効率よく供給できるため、避難後に全く充電がない状況でも早く情報が手に入ります。 

購入日から最大5年間の長期保証で、故障が心配な方も安心です。将来使わなくなった際には、ポータブル電源の無料回収サービスにも対応しています。 

リュックに入るほどの持ち運びやすさやコスパの良さを求める方は、「Jackery Solar Generator 300 Plus 100W」を選んでください。 

地震によるエレベーター停止に関するよくある3つの質問

 

地震が発生してエレベーターが停止した際によくある3つの質問に答えました。

①エレベーターは落下しない?

エレベーターには非常ブレーキがついているため、落下しません。万が一すべてのロープが切れても「非常止め装置」が起動してエレベーターが落下しない機構が必ずついています。

②地震が発生したらどうなる?

地震が発生するとエレベーターは最寄り階に停止します。停止していることを確認した場合は、エレベーター保守管理会社に直接連絡をしましょう。

③ドアを無理に開けて救出を試みても大丈夫?

エレベーターに閉じ込められた方を、知識なく無理に開けて救出するのはNGです。ドアの隙間からの転落やエレベーターが突然動きだす危険性もあります。技術員が到着するのを待ちましょう。 

まとめ

 

平成30年6月18日(月)に発生した大阪府北区を震源とする地震(震度6弱)では、エレベーターの停止は約63,000台、閉じ込め被害は大阪府だけで346台発生しています。できる限りの耐震強化対策を施したり、エレベーターに閉じ込め時の対策を張っておいたりすることが重要です。また、エレベーター内や周囲には非常用電源をはじめとする防災グッズを備えておきましょう。 

そこで非常用電源として上下階に持ち運びやすいポータブル電源があると、ラジオで情報収集できたり電気毛布で寒さを凌いだりできて便利です。エレベーターが止まっても安全を確保できるモデルを探している方は、「防災製品等推奨品マーク」取得済みの「Jackery Solar Generator」を備えましょう。

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