1.エコキュートは停電時でも使用できる
エコキュートは停電時でも活用でき、生活を支えてくれます。ただし、停電時の活用にはいくつかの条件や制限があるため、事前に確認しておくことが大切です。
停電時のエコキュート活用方法を確認して、緊急時に備えましょう。
●温まったタンクのお湯が使える
エコキュートの貯湯タンクにお湯があれば、停電中でも温かいお湯を使用できます。
しかし、停電中は保温機能が使用できないため、徐々にお湯の温度は下がってしまいます。タンク内のお湯が冷めてしまうと、水しか出なくなるので注意が必要です。
●機種によっては水しか使えないものもある
すべてのエコキュートが停電時にお湯を使えるわけではありません。
貯水タンクからお湯を給湯しない熱交換式の水道直圧給湯タイプや、一部の機種やメーカーでは、停電時にお湯が使用できない場合があります。
事前に取扱説明書や各メーカーの公式サイトで確認しておきましょう。
●太陽光発電と蓄電池で停電時でもエコキュートが使える
太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせることで、停電時でもエコキュートを通常通り使用できる可能性があります。
200V対応の蓄電システムを導入している場合は、太陽光発電でエコキュートを稼働させることが可能です。ただし、天候によっては十分に発電できない場合もあり、使用できる時間は発電量に左右されます。
停電時はお湯以外にも、灯りやスマホの充電などさまざまな用途で電気が必要です。電気ケトルなど他のお湯を準備する方法も合わせて、計画的な停電対策を考えておきましょう。
2.停電したときのエコキュート操作方法
突然の停電に備えて、正しい操作方法を知っておくことが重要です。以下で具体的な手順と注意点を説明します。
●断水したときにお湯を使う手順
停電時にエコキュートからお湯を取り出すには、一般的に以下の手順で行います。
1.電源を切る
2.給水専用止水栓を締める
3.逃し弁レバーを上げる
4.非常用取水栓からお湯を取り出す
5.逃し弁のレバーを下げる
通常の蛇口やシャワーからはお湯を使用できませんが、非常用取水栓を使用することで、タンク内のお湯を取り出すことが可能です。
メーカーや機種によって操作方法が異なるため、各メーカーの公式サイトや取扱説明書を確認しましょう。
●停電時に使用する際の注意点
停電時のエコキュート使用には、いくつかの注意が必要です。
温度調整ができないため、高温のお湯が出てくる可能性があります。やけど防止のため、取り出しの際は注意して操作を行い、水で薄めるか冷ましてから使用してください。
水漏れや異常音など機器の異常が疑われる場合は、すぐにブレーカーを切って事故を防ぎましょう。
●お湯が出ないときのエコキュート活用方法
エコキュートからお湯が出なくなった場合でも、タンク内の水を生活用水として活用できます。
トイレを流すためにお湯を使用する場合は、40〜60度に冷ましてから使用してください。便器のひび割れを防ぎ、安全に活用できます。
政府広報オンラインの「災害時に命を守る一人ひとりの防災対策」でも、非常時の備えとして飲料水以外に生活用水を備えることを推奨しています。
飲料水とは別に、物を洗ったり、トイレを流したりするための水も必要です。日頃から水道水を入れたポリタンクを用意する、お風呂の水をいつもはっておくなどの備えをしておきましょう。
引用:政府広報オンライン「災害時に命を守る一人ひとりの防災対策」
非常時の生活用水を確保する手段として、大量に水を溜めておけるエコキュートは役立つでしょう。
3.停電が復旧したときのエコキュート操作方法
停電復旧後は、安全に使用を再開するための確認が必要です。
メーカーによって操作方法が異なるため、必ず取扱説明書を確認してください。また、タンク内のお湯が不足している場合は、沸き増し運転を行うことでお湯を確保できます。
●エラーコードへの対処法はメーカーによって異なる
停電復旧後、安全装置が作動してエラーコードが表示されることがあります。
エラーコードの内容や対処方法はメーカーごとに異なるため、必ず取扱説明書を確認するか、メーカーのサポートに問い合わせてください。
●断水が続いていないか確認する
停電が復旧しても断水が続いている場合、エコキュートにお湯を貯められません。
断水時は配管内に空気や汚れが混入する可能性があるため、給水配管専用止水栓を締めて汚れた水が入り込まないようにすることが重要です。
水道の復旧を確認してから使用を再開しましょう。
●貯水タンクにお湯が溜まっているか確認をする
エコキュートは停電復旧後、すぐにはお湯が使用できない場合があります。タンク内のお湯が十分な温度まで沸き上がるまでには時間かかるので、慌てずに待ちましょう。
上記の確認を行っても正常に動作しない場合は、故障の可能性もあるため、メーカーに点検を依頼してください。
4.エコキュートと合わせて準備したい停電対策5選
停電時に備えて日頃から準備をしておくことで、いざというときに慌てずに対処できます。エコキュートと合わせて準備したい停電対策は、以下のとおりです。
●懐中電灯を準備する
停電時に暗い中での転倒や怪我を防ぐため、すぐに灯りを確保できるよう懐中電灯を各部屋に1つずつ配置することをおすすめします。手持ちタイプとランタンタイプの両方を準備しておくと、停電が長期化したときに便利です。
充電式やソーラー式の製品を選べば、電池切れの心配も少なくなります。定期的に点灯するか確認しておく必要があります。手の届きやすい場所に保管して、いざというときにすぐに使えることが大切です。
夜間など暗い中で停電になってしまうと、行動が制限されてしまい危険も伴うため、事前に準備をして安全に過ごせるように備えておきましょう。
●ポータブル電源で停電時でも家電を使えるようにする
停電時の電源確保におすすめの選択肢にポータブル電源があります。ポータブル電源とは、持ち運びが可能な蓄電池のことで、コンセント(AC100V電源)が使えるため多くの電化製品を動かすことが可能です。
太陽光発電のような蓄電池システムと比べて価格が手頃で、設置工事も不要なため、導入のハードルが低いのが特徴です。ソーラーパネルと組み合わせることで、長期の停電時でも電力を確保できます。
ポータブル電源があると、停電中でも家電が使用できるため、下記のようなさまざまな場面で活躍します。
・スマホの充電ができ、電話やLINEでの連絡をとったり、ネットで情報収集をしたりできる
・電気ケトルでお湯を沸かしたり、電子レンジで温めたりできるため、温かい飲み物や食べものを準備できる
・懐中電灯やラジオなどの充電ができ、モバイルバッテリーや予備電池が必要ない
ポータブル電源は、停電時だけでなくキャンプなどのアウトドアや電気代節約のためにも活用できるアイテムです。1台用意しておけば非常時の安心が手に入るうえ、趣味や日常生活もさらに充実するでしょう。
当社Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は、震度7の地震にも耐えられる圧倒的な堅牢性で、停電を伴う大規模災害でも安心して使用可能。容量が小さい手のひらサイズのものから、大容量でサイズが大きいものの取っ手やキャスターで持ち運びやすいものなど豊富なラインナップがあります。ソーラーパネルとのセットモデルもお得に購入できるので、ご興味の方は詳細をチェックしてみてください。
●ラジオや予備の電池を準備する
災害時の情報収集には、停電していても使用できる手回し充電式のラジオが効果的です。内閣府の「防災情報のページ」でも、停電時の情報源としてラジオの重要性が指摘されています。
電池式の場合は、使用する電池の種類と数を確認し、十分な予備を用意しておきましょう。
参考:内閣府「防災情報のページ」大規模地震に備えるための家庭での停電対策について
●防災グッズを準備する
防災グッズは、ひとまとめにして準備して、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。特に重要な防災グッズは以下のとおりです。
・非常食と飲用水
・懐中電灯、防災ラジオ
・救急用品、常備薬
・洗面用具
・使い捨てカイロ、防寒用具
必要な防災グッズは各家庭で異なるため、首相官邸が公開する下記のチェックシートも参考にして準備しておきましょう。
●蓄光テープを貼る
蓄光テープとは暗い中で光るテープです。家の中で階段や段差、家具などに貼っておくことで、暗い中でも転んだり怪我をしたりするのを防げます。
懐中電灯やスマホ(コード)などに貼っておくことで、暗い中でもすぐに手に取ることが可能です。おすすめのテープを貼る場所は以下のようなところがあげられます。
・階段や段差など避難するときに危険な場所
・ドアノブ、部屋の入り口など避難ルートを見つけるための場所
・懐中電灯やヘルメットなどの防災グッズ
停電中でも安全に避難できるように、蓄光テープを活用して準備をしておきましょう。
5.停電時にエコキュートが使えなくなったときにおすすめ非常用電源4選
エコキュートは200Vの電力が必要なため、100Vの一般的なポータブル電源では動作させることが難しいです。しかし、電気ケトルなどの機器でお湯を沸かすことで、エコキュートの用途を代替できます。
ポータブル電源は、お湯を沸かすこと以外にもさまざまな場面で活躍するアイテムです。ポータブル電源とソーラーパネルを製造するJackery(ジャクリ)は、2024年3月時点で世界累計販売台数が400万台を突破しています。Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は小型・軽量モデルが多数あり、持ち運びがしやすく女性や高齢者でも扱いやすいのが特徴です。
以下に停電時におすすめの非常用電源を紹介します。
●Jackery Solar Generator 3000 Pro ポータブル電源 ソーラーパネル セット|超大容量で同時に複数の家電が使用できる
Jackery Solar Generator 3000 Pro ポータブル電源 ソーラーパネル セットは、定格出力3000Wの高出力モデルで、冷蔵庫やエアコン、ドライヤーなどの大型家電も安心して使用できるポータブル電源 3000 Proと200Wのソーラーパネルのセットです。
複数の家電を同時に使用できる大容量が特徴で、家族で同時にスマホを充電したり、電気ケトルとドライヤーなども同時に使用可能です。
●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット|小型・軽量モデルなのに大容量
Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セットは、ポータブル電源 2000 Newと200Wのソーラーパネルのセットです。2042Whの大容量バッテリーと2200Wの出力を備えながら、同クラスの製品と比べて40%のコンパクト化と34%の軽量化を実現しています。家庭内での移動が容易で、必要な場所で必要な電力を確保できる実用的なモデルです。
大容量・高出力モデルなので、複数の家電を同時に使用することもできます。
●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル|軽量モデルで手軽に持ち運び可能
Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、ポータブル電源 1000 Newと100Wのソーラーパネルのセットです。重量わずか10.8kgの軽量設計で、女性でも扱いやすい非常用電源です。電子レンジや電気ケトルといった消費電力の大きな家電にも対応しており、停電時の調理や湯沸かしにも活用できます。約10年使える長寿命バッテリーなので、いつ起こるかわからない非常時の備えとしておすすめのアイテムです。
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セット|コンパクトなので外での使用にもおすすめ
Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セットは、ポータブル電源 600 Plusと100Wのソーラーパネルのセットです。軽くてコンパクトな中容量モデルなので、停電時だけでなく、アウトドアなどでも持ち出しやすいポータブル電源です。
小型のポータブル電源なので、場所を取らずに保管できます。避難所などに持ち運ぶことも簡単にできるため、災害時に場所を問わずに活躍する製品です。
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6.停電時のエコキュートに関するよくある質問
停電時のエコキュートに関するよくある質問を解説します。エコキュートを停電時にも有効活用したい方は以下の内容を参考にしてください。
●停電に備えてエコキュートに関する対策は?
台風や計画停電が予想される場合は、事前に沸き増し運転でタンク内のお湯を満タンにしておくことをおすすめします。
停電直後はエコキュート内のお湯を活用できますが、保温機能は使用できないため、長期間の停電時にはお湯を使用できなくなってしまいます。ポータブル電源や電気ケトルなど、代替的なお湯の確保手段も用意しておくと安心です。
日頃からの備えが、いざというときの不安を軽減します。
●エコキュートのお湯は飲める?
エコキュートのお湯は飲用には適しません。タンク内に不純物が蓄積している可能性があるためです。水道直圧給湯タイプの一部機種では飲用可能なものもありますが、停電時は使用できません。
飲料水は別途保管し、電気ケトルとポータブル電源の組み合わせで飲めるお湯の確保をおすすめします。
●オール電化住宅で停電になったらどうなるの?
オール電化住宅では、停電時にすべての電化製品が使用できなくなります。ポータブル電源や蓄電池システムを導入し、停電時でも電化製品を使用できる備えが重要です。
電気ケトルやIHクッキングヒーターの代替として、カセットコンロなどを備えておくのも良いでしょう。
●停電からの復旧後、エコキュートがつかないときはどうすればいい?
エコキュートが起動しない場合は、一般的には以下の内容を確認します。
1.ブレーカーの確認と再投入
2.エラーコードの確認
3.給水配管の確認
4.リモコンの電源ボタン確認
上記を試しても改善しない場合は、製造メーカーの窓口に連絡することをおすすめします。
まとめ
エコキュートは、停電時でもタンク内のお湯を活用できる便利な給湯器です。しかし、機種によってはお湯が使用できなかったり、保温ができないなどの注意点もあります。
日頃から使用方法を確認し、エコキュート以外にも必要な防災グッズを揃えておくことで、突然の停電にも慌てることなく対応可能です。また、ポータブル電源などのバックアップ電源を用意しておくことで、より安心して停電時を過ごせるでしょう。