高齢者に必要な防災対策とは?防災リュックの中身や災害時の正しい行動も解説

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大規模な災害が起きると、迅速な避難が求められます。高齢者は自力での避難が難しかったり、避難に時間を要したりする場合があるので、日頃からの防災対策が欠かせません。高齢者だけで対策を行うのは危険が伴うので、近所の人の協力が必要です。

 

本記事では、高齢者が行うべき防災対策について解説します。最低限揃えるべき防災グッズも紹介しているので、災害発生時に慌てず、命を守る備えを万全にしておきたい高齢者の方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.高齢者における防災対策の重要性

 

災害発生時には、一瞬の遅れが命取りになります。ライフラインが停止する可能性も考慮しなければなりません。高齢者の防災対策が特に重要である理由は、以下のとおりです。 

・体力や運動能力の低下、持病等により、災害時に迅速な避難が難しくなる

・ストレスや不衛生な環境、寒暖差が健康に影響を及ぼしやすい

・電子機器の操作が苦手な方や聴覚・視覚に障害がある方には、情報が届きづらい

・咀嚼や消化に気を配る必要があるため、災害時の食べ物が限られる

・個々の健康状態に合った医薬品が入手できない恐れがある

災害時のあらゆる状況を想定して、一人ひとりの高齢者に合った防災対策が欠かせません。

2.高齢者ができる自宅の防災対策3選

 

高齢者ができる自宅の防災対策

高齢者がまず最初に行うべき防災対策は、自宅を安全な場所にすることです。いかなる災害が起きても、自らの命を守れる環境にしてください。高齢者ができる自宅の防災対策は、以下のとおりです。

●寝室や玄関に倒れそうな家具を置かない

まずは、家具のレイアウトを考える必要があります。寝室や玄関には倒れそうな家具を置かないようにしましょう。就寝中の無防備な状態で家具の下敷きになると、ひとたまりもありません。避難経路を確保するために、玄関に背の高い家具は置かない方がよいでしょう。

●家具類の転倒防止対策を行う

地震発生時に家具類が倒れてこないよう、転倒防止対策も必要です。近年発生した大地震では、怪我をした人の約30〜50%が家具類の転倒・落下・移動によるものでした(※1)。 

高齢者が行うべき家具類の転倒防止対策は、以下のとおりです。 

・家具類と壁をネジで固定する

・家具類と天井の隙間にポール式器具を設置する

・キャスターに下皿を設置する

・重い物を下の方に収納する 

※1参考:東京消防庁「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」

●災害発生時の行動を把握しておく

大規模な災害に遭った経験がなければ、災害発生時に冷静な行動を取れない恐れがあります。一刻を争う場合もあるので、迅速に避難するために以下の行動を覚えておきましょう。 

・落下物・転倒物に注意して身の安全を確保する

・災害が起き着いたら、火元の始末を行う

・防災情報を収集して、正しい避難所と避難経路を確認する

・防災グッズを持ち、迅速に避難する

3.避難に備えて高齢者ができる防災対策3選

 

足腰が不自由な高齢者は、災害時に逃げ遅れるリスクがあります。いつ起きるか分からない災害に備えて、避難を想定した以下のような防災対策を行いましょう。

●防災訓練に参加する

頭で災害時の動き方を理解していても、いざ現実で起こるとスムーズに動けない可能性があります。災害時の状況を実際に経験するためには、防災訓練に参加するのがおすすめです。 

高齢者が防災訓練に参加するメリットを紹介します。 

・身の回りで起こりうる災害の特徴と高齢者のリスクを把握できる

・災害時に支援を仰げる地域の人達と交流できる

・災害時に取るべき行動が身をもって習得できる

●避難場所・経路を確認する

事前に避難場所と経路を把握していれば、災害発生時に迅速な避難が可能です。地域の自治体が発行する避難場所・経路が記されたハザードマップを役所で入手してください。 

ただし、事前に把握しておいた避難場所や避難経路は、被害状況次第で変更になる可能性も考慮しなければなりません。地域にある避難所の場所は複数覚えておくとよいでしょう。

●避難行動要支援者名簿に登録する

災害時に安否確認や避難支援をしてもらうためには、避難行動要支援者名簿への登録が必要です。避難行動要支援者とは、高齢者や障害者で自ら避難が困難な方を指します。 

高齢者が避難行動要支援者名簿に登録するには、以下の条件に該当する必要があります。 

・75歳以上で構成する世帯の方

・介護保険制度の要介護3以上の方

・その他避難について支援が必要と市長が認めた方

4.高齢者が最低限揃えるべき防災グッズ

 

高齢者が最低限揃えるべき防災グッズ

災害が起きるとすぐに物資を調達できるとは限りません。高齢者は重たい防災グッズを一気に購入するのは難しいため、日頃から少しずつ揃えていく必要があります。高齢者が最低限揃えるべき防災グッズは、以下のとおりです。

●飲料水・食料

生命維持のためには、飲料水・食料の備蓄が欠かせません。水分が不足すると、重大な病気を発症するリスクも高まります。災害時の飲料水は、一人当たり1日3Lを備蓄しましょう(※2)。避難を想定して、500mlペットボトルも数本用意しておくと安心です。 

食料は、高齢者でも食べやすいおかゆやゼリーなどを用意しましょう。主食・主菜・副菜ごとに栄養バランスを意識して選ぶようにしてください。 

※2参考:農林水産省「家庭用食料品備蓄ガイド」

●携帯トイレ

災害による断水や、トイレが設置されてない避難所を想定して、携帯トイレを用意しておきましょう。携帯トイレがあれば、場所を選ばずにどこでも用を足せます。 

携帯トイレを選ぶ際には、臭い漏れがない防臭力の高い製品を選びましょう。また、凝固速度が速いものを選べば、用を足してすぐに処理できます。

●防災ラジオ

災害時に安全な避難を実現するためには、防災ラジオが必要です。インターネットに接続する必要がなく、どこでも周波数を合わせるだけで災害情報を収集できます。 

充電式のタイプを選べば、ポータブル電源から充電してすぐに使用できます。表示されている文字が大きいシニア向けの防災ラジオがおすすめです。

●救急セット

災害時にはすぐに医療を受けられるとは限りません。持病をお持ちの高齢者は、薬が切れると命に関わる恐れもあるでしょう。救急セットとして、以下の中身を常備してください。 

・絆創膏

・消毒液

・はさみ

・ピンセット

・ガーゼ

・包帯

・携帯用ホイッスル

・常備薬

・市販薬(風邪薬・胃薬・頭痛薬) 

医療機関で処方してもらう薬は、災害用として常に多めにもらうようにしましょう。

●ポータブル電源

災害によって大規模な停電が発生した際に、高齢者が健康的な生活を維持するためにはポータブル電源が必要です。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を蓄え、コンセントが使えない状況でも電化製品に給電できる機器を指します。 

災害時にポータブル電源が必要になる場面は、以下のとおりです。 

・停電中もエアコンや扇風機などの冷暖房器具を使い、快適な気温を維持できる

・夜間に停電が発生しても、LEDライトで暗闇を照らして安全を確保できる

・停電中も電気ケトルや電子レンジを稼働して、安全に調理が行える

・停電中も冷蔵庫に給電して、食品の衛生状態を保てる

・携帯ラジオを稼働して、災害情報を迅速に収集できる

・近くの住民に支援を仰ぐために必要なスマホや電話を使用できる

・避難所にも持ち込んで、電気のある快適な生活が送れる

5.高齢者の防災対策に必要なポータブル電源3選

 

高齢者の防災グッズとして必需品とも言えるポータブル電源。創業から12年間で世界販売台数400万台(2024年3月時点)を突破した実績を誇るJackery(ジャクリ)は、高齢者でも簡単に扱える軽量コンパクト設計を実現しています。 

自然放電が少ないため、災害の直前に充電をしていなくても、前回充電していた電気だけで十分家電を動かせます。バッテリー異常を保護するBMSとNCM制御機能を搭載し、UL認定の安全性、耐火性、耐衝撃性を備えており、高齢者でも安心して使用できるでしょう。 

停電長引いて使い切ったポータブル電源自体の充電、心配になる高齢者の方も多いのではないでしょうか。Jackery(ジャクリ)はポータブル電源とソーラーパネルのセットも販売しているため、災害が起きた後に太陽光発電で電気を自給自足できます。 

高齢者の防災対策におすすめの機種を見ていきましょう。 

●Jackery Solar Generator 100 Plus 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル

Jackery Solar Generator 100 Plus 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネルは、容量99Wh、定格出力128WのJackery ポータブル電源 100 PlusとJackery SolarSaga 40 Mini  ソーラーパネルのセットです。折りたたんでタブレットサイズになるソーラーパネルと、わずか1.2kgの手のひらサイズのポータブル電源なので、高齢者でも簡単に持ち運べます。単身で暮らしている高齢者の防災グッズにおすすめです。 

●Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル 

Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、容量256Wh、定格出力300WのJackery ポータブル電源 240 Newと出力100Wのソーラーパネルのセットです。約3.6kgの軽量さとリュックに入るコンパクトさを兼ね備えています。AC出力から普段使用している家電にも給電したい高齢者におすすめです。

●Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル セット 

Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル セットは、容量632Wh、定格出力800WのJackery ポータブル電源 600 Plusと出力100Wで折り畳めるソーラーパネルのセットです。本体とソーラーパネルは合わせて約10kgと軽量コンパクト設計なので、自宅の使いたい場所まで気軽に持ち運べます。高齢者2人暮らしの防災対策におすすめです。

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6.高齢者の防災対策に関するよくある質問

 

最後に、高齢者の防災対策に関するよくある質問を紹介します。災害時における高齢者のリスクを理解し、適切な防災対策を行いましょう。

●防災リュックを準備する上での注意点は?

高齢者が選ぶ防災リュックは、20L以上30L未満の容量がおすすめです。40L以上を選ぶと重たくて、体を傷める恐れがあるので注意してください。 

荷物を入れた状態の重さは10kg未満に抑えるのが望ましいです。用意した防災リュックは、避難する際にすぐ持ち出せるよう玄関の近くに保管しておきましょう。

●高齢者が災害時に困ることは?

高齢者は若い世代よりも身動きがとりにくく、逃げ遅れるリスクが高まります。高齢者が災害時に困ることは、以下のとおりです。 

・必要な情報が手に入りづらい

・自力での避難が難しい

・避難生活に順応できない 

電子機器の扱いに慣れていない高齢者は、情報収集に役立つスマホやラジオを上手く操作できない恐れがあります。避難場所や避難所が分からないと、身動きが取れずに逃げ遅れる可能性があります。足腰が不自由な場合は、自力での避難自体が難しいでしょう。

●災害時に高齢者の逃げ遅れを防ぐための対策は?

高齢者は情報が得られにくい上に、周りに迷惑をかけたくないという思いがあるため、逃げ遅れるリスクが高まります。逃げ遅れないためには、以下の防災対策が必要です。 

・防災リュックを玄関の近くに保管しておく

・ハザードマップで避難場所と経路を確認しておく

・避難行動要支援名簿に登録しておく

・家族との連絡ツールに慣れておく

・近隣住民とコミュニケーションを取っておく

まとめ|高齢者は防災意識を高めよう

 

高齢者は、若い世代と比べると災害による被害を受けやすいのが特徴です。体力や運動能力の低下により、逃げ遅れるリスクは高まります。電子機器の操作が苦手な方は、被害状況を収集できずに、危険な方向へと避難してしまう恐れもあるでしょう。 

この記事で紹介した自宅の安全対策や避難を想定した防災対策、防災グッズの準備を徹底し、いつ起きるか分からない災害への備えを万全にしてください。

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