1.高齢者で一人暮らしをしている人の割合
65歳以上の高齢者で一人暮らしをしている人の割合は、高齢者全体の約20%に上ります(※1)。高齢者で一人暮らしをしている人の数は年々増え続けており、2050年には全体の約30%にまで上ると推計されています。
誰かを頼りたくても身寄りがなかったり、誰かと暮らすことにストレスを感じたりと、高齢者が一人暮らしになる理由は様々です。
※1参考:内閣府「令和6年版高齢社会白書」
2.高齢者の一人暮らしで困ることとリスク
長年一人暮らしをしていた経験がある方でも、高齢者になると困ることが多く出てきます。認知機能や身体機能の衰えを安易に考えていると、取り返しのつかない事故にも繋がりかねません。高齢者の一人暮らしで困ることやリスクは、以下のとおりです。
●生きがいを感じられない
高齢者の一人暮らしは、生きがいの低下に繋がるリスクがあります。65歳以上の4000人を対象にした調査によると、生きがいを感じていないと答えた人の大半が一人暮らしでした。
一人暮らしでは必然的にコミュニケーションを取る機会が減るため、社会的にも孤立してしまいがちです。生きがいが低下すると生活の質も低下して、健康状態を損ねかねません。
●食生活が乱れて栄養不足になる
高齢者の一人暮らしでは、その日の気分で食事を取るようになり、食生活のリズムが乱れる恐れがあります。食生活の乱れが続けば十分な栄養が補給されないため、やがて健康を害してしまうでしょう。体は食べ物を受け入れる準備ができず、多大な負担がかかります。
●病気・事故・怪我の発見が遅れる
高齢者になると足腰が悪くなり、免疫力や認知機能も低下してくるので、怪我や病気、事故のリスクが増加します。一人で暮らしていると、病気・事故・怪我が起きても自力では助けが呼べずに、発見が遅れる可能性があるでしょう。命に係わる事態にも発展しかねません。
●犯罪に巻き込まれる
高齢者を狙った詐欺や空き巣の被害に遭うリスクも高まります。犯人は、万が一高齢者に犯罪が見つかったとしても「簡単に逃げられる」「力で押さえつけられる」という思考になりやすいのです。一人暮らしの場合は特に隙が生まれやすいため、注意する必要があります。
●家事の負担が大きくなる
足腰が悪くなり体力が衰えてくると、家事の負担も大きくなります。関節の痛みから体を動かすこと自体が億劫に感じるでしょう。家事をほとんどしなくなってしまえば、生活のリズムは崩れて、部屋の中は不衛生な状態になります。
●話し相手がおらず認知症になる
一人暮らしの期間が長くなるほど、認知症のリスクは高まります(※3)。人と話さない生活をしていると脳への刺激が少なくなり、認知症を進行させてしまうのです。一人暮らしで認知症になってしまうと、以下のようなトラブルに見舞われる恐れがあります。
・火を消し忘れて火災に発展する
・買い物や通院で外出して、自宅に帰れなくなる
・薬を飲み忘れて、健康被害をもたらす
※3参考:老後の一人暮らしと認知症のリスク: 一人暮らしの累積リスクの評価。
3.独居高齢者が安心して暮らすための対策3選
高齢者で身寄りがなかったり、親族が遠方に住んでいたりする場合には、できる限り第三者のサポートを受ける必要があります。一人暮らしの高齢者が安心して暮らすための対策は、以下のとおりです。
●対策1|高齢者向けの賃貸住宅に住む
一人暮らしをするのであれば、高齢者が住むことを想定して建てられた高齢者向けの賃貸住宅の利用を検討しましょう。バリアフリー化がされていたり、管理人が常駐していたりと、高齢者でも安心して暮らせます。介護サービスが付帯している物件もあるので、高齢者の要介護・要支援のレベルに合わせて物件を選んでください。
●対策2|見守りサービスを受ける
緊急時に発見が遅れるのを防ぐためには、見守りサービスを導入するのがおすすめです。見守りサービスは、カメラの導入有無や見守りの頻度、費用などがサービスによって異なります。まずは専門家に相談して、目的に合ったサービスを選定しましょう。
●対策3|ホームヘルパーを利用する
要支援・要介護と認定された方は、ホームヘルパーを利用することで家事の負担を軽減できます。ホームヘルパーとは、訪問介護員が高齢者の自宅を訪問して、調理や洗濯、買い物といった高齢者一人では難しい家事を代行するサービスです。精神的なケアも行ってもらえるので、心身共に健康を維持できます。
4.高齢者の一人暮らしに必要なもの3選
高齢者が安全に生活するためには、暮らしをサポートしてくれるアイテムが欠かせません。日々の不便さを抱えながら生活していると、体に負担が蓄積して怪我にも繋がりかねません。高齢者の一人暮らしに必要なものは、以下のとおりです。
●浴槽台
浴室の踏み台に使う浴槽台があると、立ち上がりがしやすくなります。脚ゴムのグリップに優れたタイプを選ぶと、浴槽に入る際に踏み込んでも横滑りが起きません。浴槽が深い場合は、浴槽内にもセットしておきましょう。バスタブチェアとして機能し、立ち座りの負担が軽減されます。
●歩行支援用具
一人暮らしの期間が長くなると歩行機会が減り、著しく身体機能が低下します。転倒リスクも高くなるため、歩行支援用具の導入が必要です。歩行支援用具を使用するメリットを見ていきましょう。
・ふらつきや転倒を防げる
・足にかかる負担を軽減できる
・運動時の痛みを軽減できる
・行動範囲が広くなる
歩行支援用具には杖やシルバーカー、歩行器などの種類が存在するので、身体機能に応じて適切なタイプを選んでください。
●防災グッズ
災害発生時に健康的な生活を維持するためには、防災グッズの備えが重要です。迅速な避難を要する状況にも対応できるよう、持ち出し用のリュックは軽量さを重視しましょう。高齢者の一人暮らしで揃えておくべき防災グッズは、以下のとおりです。
・食料品
・飲料水
・非常用トイレ
・ポータブル電源
・おむつ
・普段から飲んでいる薬
・おくすり手帳
・老眼鏡
・歯磨きセット
・入れ歯洗浄剤
・折りたたみ式の杖
・懐中電灯
・ラジオ
持ち出し用のリュックは「キャリー付きで転がせる」タイプを選ぶと、体への負担を最小限にできます。食料や飲料水は最低でも3日〜7日分は備蓄しておくと安心です。
5.高齢者の防災対策を万全に!ポータブル電源3選
高齢者の一人暮らしで、大災害に巻き込まれる不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。地震や台風、土砂災害などで電気設備が損傷すると、3日〜1週間にも及ぶ停電が発生するリスクがあります。
停電が発生しても電気を供給して身の安全を確保するためには、ポータブル電源の準備が欠かせません。ポータブル電源とは、内部に大量の電気を溜め込み、コンセントが使えない状況でも電化製品に給電できる機器を指します。
高齢者の一人暮らしにポータブル電源があるメリットは、以下のとおりです。
・停電時にLEDライトを点灯させて、足元の安全を確保できる
・停電中もエアコンや扇風機を稼働させて、快適な気温を維持できる
・停電が長期化しても、調理家電を使って簡単に調理が行える
・災害発生時に遠く離れた場所にいる家族とスマホで連絡を取り続けられる
・携帯ラジオを稼働させて、災害情報を迅速に収集できる
高齢者の一人暮らしで使用するポータブル電源には、高い安全性と携帯性を兼ね備えているJackery(ジャクリ)製品を推奨します。災害時にも安心して使用できる以下のような性能を備えているのが特徴です。
・耐久性と放熱性に優れたポリカーボネート樹脂とABS防火材料を採用する
・BMSとNCM制御機能を搭載し、バッテリー異常を防ぐ
・耐震性や耐衝撃性に優れているため、地震発生時にも安心して使用できる
・防災に特化した防災製品等推奨品認証やフェーズフリー認証を取得している
・リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載により、10年以上も活躍する
・UPS&パススルー機能により、停電時には0.02秒以内で電気供給源を切り替える
・緊急充電モードを使うと、最短60分まで満充電できる
・バッテリー節約モードでバッテリー寿命を1.5倍に延長できる
Jackery(ジャクリ)製品は創業から12年間で世界販売台数400万台を突破した実績を誇り、98.9%にも上る高い顧客満足度を獲得しています。高齢者の一人暮らしにおすすめの製品を見ていきましょう。
●Jackery Solar Generator 100 Plus 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル
Jackery Solar Generator 100 Plus 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネルは、容量99Wh、定格出力128WのJackery Explorer 100 Plusと40Wのソーラーパネルのセットです。折りたたんでタブレットサイズになるソーラーパネルと、わずか1.2kgのポータブル電源なので、高齢者でも気軽に持ち運べます。災害時に家族との連絡手段を確保したい方におすすめです。
●Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、容量256Wh、定格出力300WのJackery ポータブル電源 240 Newと100Wのソーラーパネルのセットです。約3.6kgと軽量コンパクト設計なので、使いたい場所まで自由に持ち歩けます。災害時に気温対策も行いたい高齢者におすすめです。
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル セット
Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル セットは、容量632Wh、定格出力800WのJackery ポータブル電源 600 Plusと100Wのソーラーパネルのセットです。本体とソーラーパネルは合わせて約10kgの軽量設計を誇る中容量モデルなので、高齢者の在宅避難で大活躍します。3日以上の停電生活を想定されている方にもおすすめです。
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6.高齢者の一人暮らしに関するよくある質問
最後に、高齢者の一人暮らしに関するよくある質問を紹介します。高齢者の要介護・要支援レベルによっても、必要なサポートは変わってきます。一人暮らしをしている高齢者が身寄りにいる方は、ぜひ参考にしてください。
●一人暮らしの高齢者が寂しさを解消できるグッズは?
高齢者の一人暮らしでは、家族や友人とコミュニケーションを取る機会や社会に出る機会が減るため、寂しさを感じやすくなります。そこで、寂しさを解消できるグッズとして、おしゃべり人形がおすすめです。歌を唄ったり脳トレを出題したりする人形もあり、認知機能のアップが期待できます。
●高齢者の一人暮らしが限界になるタイミングは?
高齢者の一人暮らしが限界になるタイミングの例は、以下のとおりです。
・認知症の症状が現れるようになった
・自立歩行が難しくなった
・日々の家事が億劫に感じるようになった
・体力や身体機能が落ちてきた
人が健康に生きていられる期間を指す「健康寿命」は、男性が72.68歳、女性が75.38歳でした(※4)。
※4参考:e-ヘルスネット(厚生労働省)「平均寿命と健康寿命」
●独居高齢者を支援する自治体の見守りサービスとは?
自治体が独自に展開している見守りサービスは「緊急通報システム貸与」や「緊急通報サービス」と呼ばれています。緊急通報装置を高齢者の自宅に設置し、通報があった際には家族に知らせるサービスです。サービス内容は自治体によって異なります。
●高齢者の一人暮らしにかかる生活費は?
65歳以上の一人暮らしにかかる生活費の平均は、145,430円でした(※5)。そのうち、食費に占める割合が最も多い結果となっています。実収入の平均は126,905円なので、37,916円も赤字です。
※5参考:総務省統計局「2023年(令和5年)家計調査報告」
まとめ|高齢者の一人暮らしは限界を感じやすい
高齢者の一人暮らしには、生きがいの低下や、独居高齢者を狙った犯罪、認知症の発症などのリスクがあります。一人の生活に限界を感じやすいので、見守りサービスやホームヘルパーなどの第三者のサポートを積極的に受ける必要があるでしょう。
この記事で紹介した一人暮らしに必要なものを揃えて、高齢者が安心して暮らせる環境を構築してみてください。
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