1.ポータブル電源でヒーターは使える!
ヒーターをポータブル電源で使うと考えた場合、以下の点が気になる方も多いでしょう。
・そもそも自宅のヒーターを使えるか
・どのようなヒーターを使えるか
・どのくらい使えるか(一晩中使えるか)
まずはこれらの疑問について、詳しく解説していきましょう。
●ポータブル電源の定格出力がヒーターの消費電力より大きい場合に使える
お手持ちのヒーターをポータブル電源で使えるかどうかは、以下の2つの関係によって決まります。
①ポータブル電源の定格出力
②ヒーターの消費電力
定格出力は、ポータブル電源が安定して出し続けられる電力の値です。①が②よりも大きいなら、お手持ちのヒーターをポータブル電源で使えます。一方で②が①よりも大きい場合、ポータブル電源でお手持ちのヒーターは使えません。定格出力について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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●容量の小さいポータブル電源は、短時間しかヒーターを動かせない
ポータブル電源の仕様には定格出力と別に、容量(Wh)も記載されています。容量は、ポータブル電源に搭載されている電池がため込んでいる電力量です。定格出力が同じなポータブル電源の場合、容量が2倍になると家電を2倍の時間使えるというわけです。
ポータブル電源の定格出力がいくら高くても、容量が小さければヒーターを短時間しか動かせません。ポータブル電源を選ぶ際には、容量の大きさも重要なポイントです。
●狭い場所を温めたい場合におすすめ
ポータブル電源は停電時や冬キャンプなどで自分のいる場所だけ、足元や手先だけ温めたいなど、狭い場所をヒーターで温めたい場合におすすめです。本格的に部屋を暖めるには、容量が不足する機器が多いためです。例えば900Wのオイルヒーターを3時間動かすためには2,700Whのポータブル電源が必要ですが、ここまで容量が大きいポータブル電源は多くありません。
一方で300W程度のヒーターを使う場合、2,000Whのポータブル電源なら約6時間40分、1,500Whのポータブル電源でも約5時間使えます。停電時やアウトドアでの寒い夜の日でも、寝る時間まで温まりたい場面などで活用できます。
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●ヒーターを一晩つけっぱなしにできるか?
ヒーターを一晩中つけっぱなしにできれば、夜中も温かく過ごせて便利です。大容量のポータブル電源を用意したうえで、消費電力の小さいヒーターを動かせば可能です。例えば3,000Whのポータブル電源を用意して300Wのヒーターを使えば、一晩中つけっぱなしにできます。
但し就寝中にヒーターを使う場合は、火災に注意が必要です。ストーブは火災の原因となるため使ってはいけません。またやけどのリスクを防ぐため、ヒーターを身体から離したうえで温風を身体に当てない工夫も求められます。一晩中使うヒーターを選ぶなら、火災ややけどのリスクが少ないオイルヒーターなどの活用をおすすめします。
2.ポータブル電源で使えるヒーターはさまざま
ポータブル電源で使えるヒーターは、多種多様です。代表的な種類を、以下の表にまとめました。
ヒーターの種類 |
特徴 |
火災ややけどの危険 |
電気ストーブ |
ヒーターに電気を通すことで発する熱や赤外線を使い、部屋を暖める |
あり。本体の金属部分やヒーターは高温となる。ストーブに接近したり触れたりするとやけどをする |
ファンヒーター |
灯油やガスの燃焼により、熱風をつくって送り出す機器 |
あり。本体の金属部分や吹き出し部分に接近したり触れたりするとやけどをする |
オイルヒーター |
本体内部に格納されたオイルを電気で温めることで、部屋を徐々に暖めるヒーター |
火災のリスクはほぼなく、やけどのリスクも低い。但し触り続けるとやけどのおそれがある |
セラミックヒーター |
セラミックに電圧をかけて発熱させ、部屋を暖めるヒーター |
吹き出し部分に接近したり手を触れたりするとやけどのおそれがある |
ヒーターの消費電力は、300W以上の製品が多いです。但し石油やガスを使うファンヒーターでは、消費電力が100W以下の製品も多くあります。
3.ポータブル電源でヒーターを長時間使う6つのポイント
ポータブル電源でヒーターを長時間使いたい場合は、6つのポイントを押さえる必要があります。どの点に注意が必要か、確認していきましょう。
①容量の大きいポータブル電源を選ぶ
ポータブル電源の容量が2倍になれば、ヒーターの稼働時間は2倍になります。できるだけ容量の大きいポータブル電源を選ぶことは、ヒーターを長時間使うための重要なポイントです。
②消費電力が小さいヒーターを選ぶ
ヒーターの稼働時間を伸ばす方法には、消費電力を下げる選択肢もあります。できるだけ消費電力が小さいヒーターを選ぶことで、ポータブル電源の容量が減りにくくなり、ヒーターを長時間使えるというわけです。消費電力が半分になれば、使える時間は2倍になります。
近年では省エネに配慮したヒーターも販売されています。性能を確認しつつ、できるだけ消費電力が小さい製品を選ぶとよいでしょう。
③低い出力で使うことができ、人感センサーを搭載したヒーターを選ぶ
もしヒーターの出力を選べる場合は、低い出力で使うと長時間使えます。例えば「弱」「中」「強」の3段階で調節できる場合は、「弱」を選べば消費電力を抑えられます。ポータブル電源の容量の減少が緩やかとなり、長時間稼動できるでしょう。
また人がいる場合にのみ暖房すると省エネにつながるとともに、ポータブル電源の容量減少も抑えられます。人がいる場合に電源をONにする「人感センサー」を搭載した機種を選ぶこともおすすめです。
➃灯油やガスを燃料に使うヒーターを選ぶと消費電力を抑えられる
電力を抑えたい場合は、灯油やガスを燃料に使うヒーターを選ぶと消費電力を抑えられます。ファンヒーターは代表的な製品です。灯油やガスで熱をつくるため、少ない電力でも暖めることが可能というわけです。実際にファンヒーターでは、12畳に対応する製品でも消費電力が100Wを下回る製品があります。
一方でファンヒーターを使う際には、以下の点に注意が必要です。
・電気代のほかに燃料代(灯油やガス)が必要
・燃料は可燃性であるため、火気厳禁
・不完全燃焼を防ぐため、1時間に1回~2回、1分~2分程度の換気が必要
・ガスファンヒーターの場合は、都市ガス用やプロパンガス用があることに注意
⑤ポータブル電源はヒーター専用で使う
ヒーターを長時間使いたいなら、ポータブル電源はヒーター専用で使いましょう。ポータブル電源にヒーターと他の家電をつないだ場合は、両方の家電をあわせた電力量を消費します。そのぶん、ヒーターを使える時間が短くなるというわけです。
もっともLED照明やスマートフォンの充電なら、ヒーターと併用してもよいでしょう。これらの消費電力は少ないため、ヒーターの稼働時間に大きな悪影響をおよぼさないためです。
⑥容量を拡張できるポータブル電源を選ぶ
多くのポータブル電源は、内蔵電池を拡張できません。一方で外付けのバッテリーを追加することで、容量を拡張できるポータブル電源もあります。この製品を選べば、以下の状況になっても安心です。
・ヒーターをより長い時間使いたい
・ポータブル電源で稼働させる家電が増えた
Jackery(ジャクリ)では24kWhまで拡張できる「Jackeryポータブル電源 2000 Plus」と、5kWhまで拡張できる「Jackeryポータブル電源 1000 Plus」を提供しています。
4.ヒーターが使えるポータブル電源おすすめ4選
ポータブル電源でヒーターを動かしたい方には、Jackeryのポータブル電源をおすすめします。ここからはJackeryがおすすめするヒーターを長時間稼働できるポータブル電源を4つ紹介します。それぞれの特徴を確認していきましょう。
■Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット
定格出力2,200W、容量2042Whのポータブル電源2000Newと最大200W出力のソーラーパネル200Wをセットにした家庭用ソーラー発電機です。
■Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
定格出力1,500W、容量が1070Whの新定番ポータブル電源1000Newとソーラーパネル100Wを組み合わせた製品です。大容量でありながらコンパクトで業界最軽量を実現できており、家族の防災だけではなく、冬キャンプや車中泊にも気軽に持ち運べます。
■Jackery ポータブル電源 2000 Plus|ジャクリポータブル電源2000プラス
容量の大きさが魅力です。本体の容量は2042Whですが、外付けのバッテリーパック(2042Wh)で容量を最大24kWhまで増やせます。パワーが大きいヒーターでも長時間使えることは魅力的です。
■Jackery ポータブル電源 1000 Plus|ジャクリポータブル電源1000プラス
本体の容量を1264Whから最大5kWhまで拡張できます。5kWhあれば600Wのヒーターを8時間、300Wのヒーターなら16時間使えます。「夕方から夜寝るまでの時間を暖かく過ごしたい」「就寝中もオイルヒーターで部屋を暖めたい」というニーズにもこたえられるポータブル電源です。
まとめ:ヒーターを使うなら大容量ポータブル電源をおすすめ
ヒーターは1時間当たりの電力消費量は大きくなくても、長時間使うため必要な電力量は大きくなりがちです。このためヒーターを使うなら大容量のポータブル電源がおすすめです。また拡張可能なポータブル電源を選べば、途中でヒーターを追加するなどライフスタイルの変化にも対応できます。
Jackeryでは3024Whの容量を持つ「ポータブル電源 3000 Pro」や、バッテリーパックを追加して容量を増やせるPlusシリーズも提供しています。Jackery製品を選ぶことで被災時はもちろん、普段でもブレーカーが落ちないか気にせずヒーターを使えます。冬の寒い日でも快適に過ごすため、Jackeryのポータブル電源をぜひご検討ください。
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