エアコンの送風で電気代を節約できる!おすすめの使い方4選と注意点3つを紹介
「エアコンの送風機能は役に立たない」と思っている方が多いのではないでしょうか。実は、送風機能の電力消費量は非常に小さいので、上手に使えば電気代を節約できます。
今回はエアコン送風電気代から、おすすめの使い方・使用時の注意点まで詳しく紹介します。また、記事を読んで「やっぱり冷暖房が使いたい」と思った方のために、冷暖房を節電するポイントについても見ていきましょう。
エアコンの送風とは?
エアコンの送風にかかる電気代は?冷暖房や扇風機などと比べながら解説
まずはエアコンの送風にかかる電気代と、他の機能・冷暖房機器との比較を順に解説します。なお、今回はシャープ社の6畳用エアコン「AC-22PFT」を基準に見ていきましょう。
●送風は1時間あたり0.5円しかかからない!
シャープ社の6畳用エアコン「AC-22PFT」の場合、消費電力は1時間あたり15Whほどです。1kWhあたり31円の「電力料金目安単価」をベースに考えると、わずか0.47円/hという計算になります。
仮にエアコンを1日つけっぱなしで送風運転したとしても、電気代はわずか11~12円。1ヶ月でも400円未満となります。つまり、エアコン送風ならガンガン動かしてもほとんど電気代に影響しないと分かるでしょう。
●エアコン送風の電気代は冷こ房・暖房運転より圧倒的に安い!
エアコン送風運転の電気代を、冷房や暖房運転の状態と比較してみましょう。圧倒的に送風機能が安いと分かります。
運転方法 |
消費電力(平均) |
電気代 |
送風 |
15Wh |
0.47円/h |
冷房 |
490Wh |
15.19円/h |
暖房 |
565Wh |
17.52円/h |
参考:シャープ「AC-22PFT」
※全国算家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」より、1kWhあたり31円(税込)として計算
送風の消費電力は冷暖房の30分の1以下となっており、電気代を比較しても圧倒的な差があると分かります。仮に冷暖房を24時間つけっぱなしにすると1ヶ月で10,000円以上の電気代がかかりますが、送風機能なら400円以下です。
この後解説するおすすめの使い方を押さえて上手に冷暖房と送風機能を切り替えて使えば、月間数千円の電気代節約も実現可能。ぜひ最後までチェックしてみてください。
●エアコン送風の電気代は扇風機やサーキュレーターより安い!
もうひとつチェックしておきたいのが、扇風機やサーキュレーターとの差です。エアコン風機能は扇風機やサーキュレーターよりも消費電力が小さく、電気代も抑えられます。それぞれ比較したものが下記の表です。
機器名 |
消費電力(平均) |
エアコン(送風) |
15Wh |
扇風機 |
32Wh |
サーキュレーター |
28Wh |
参考:シャープ「AC-22PFT」、TEKNOS「KI-1751W」、アイリスオーヤマ「PCF-MKM15N-B」
エアコンの送風機能の消費電力は、扇風機・サーキュレーターの約半分。「エアコンがあるけど、扇風機かサーキュレーターが欲しい」と考えている方は、実は新しいものを買わずにエアコンの送風機能を活用すれば十分まかなえるかもしれません。
エアコン送風機能の使い方おすすめ4選
エアコンの送風で冷暖房を効率化させたり、電気代を節約したりするためにおすすめの使い方を4つ紹介します。
-
使い方①:冷房前の換気で冷却効率アップ
-
使い方②:扇風機・サーキュレーターの代わり
-
使い方③:エアコン内部のカビ防止
-
使い方④:換気扇との併用で除湿効果アップ
それぞれ見ていきましょう。
使い方①:冷房前の換気で冷却効率アップ
冷房前の換気に送風機能を使うと、冷却効率が大幅にアップします。設定温度と部屋の温度差が大きい場合、なんとかして差を縮めようとエアコンはフル稼働をスタートします。設定温度に近づくまでエアコンはフル稼働を続けるので、必然的に消費電力が大きくなってしまうのです。
しかし冷房前に送風機能でしばらく換気しておけば、室内の温度は外気温と同じにまで下がります。エアコンのフル稼働時間を減らせるため、消費電力を抑えて電気代を節約可能です。常に「送風→冷房」の順でエアコンを動かすのが良いでしょう。
使い方②:扇風機・サーキュレーターの代わり
扇風機やサーキュレーターの代わりとして、エアコンの送風機能を活用しましょう。「実は扇風機やサーキュレーターより安い!」で解説したように、送風機能の電気代は扇風機・サーキュレーターの約半分です。しかし、それぞれ風力にそこまで大きな差はありません。
また扇風機やサーキュレーターはあくまで部屋の中の風を送りますが、送風機能では外気を取り入れることが可能です。室内を外気温とほとんど同じ温度にできるので、真夏の長時間の外出から帰ってきた際の熱気も対処できるでしょう。
使い方③:エアコン内部のカビ防止
送風機能を使えば、エアコン内部のカビ防止による運転効率の維持や、衛生面の改善効果が期待できます。エアコンのカビの原因は、冷暖房使用時に生じた結露。結露はエアコンと外気温・室温の差によって発生するので、冷暖房を使用していれば絶対に避けられません。
そこで送風機能を使えば、発生した結露を蒸発・乾燥させることが可能。雑菌が繁殖してカビが発生してしまうのを避けられます。冷暖房運転後、毎回1~2時間程度は送風運転しておくと良いでしょう。
使い方④:換気扇との併用で除湿効果アップ
換気扇とエアコンの送風機能の併用で、除湿効果アップが期待できます。換気扇の機能を「ただ空気を入れ替えるだけ」と勘違いしている方が多いですが、実は湿った空気を外に出し、乾いた空気を室内に入れる効果があります。つまり、換気扇を使えば除湿が可能です。
送風機能を使えば部屋の空気を効率的に循環できるので、換気扇が湿った空気を外に出す効率も上がるのがポイント。ジメジメした暑い感じがなくなるので、結果的に冷房を使わなくても涼しく感じられます。雨の日など湿度が原因で余計に暑く感じる日は「換気扇×エアコン送風」で電気代を大幅カットできる可能性があるでしょう。
エアコン送風機能の注意点3つ
実は便利な送風機能ですが、押さえておきたい注意点が3つあります。
-
・送風中は温度設定しても効果なし
-
・送風と除湿・ドライ機能はまったく違う
-
・寝るときの直当ては体調不良につながる
それぞれ、しっかり押さえておきましょう。
注意点①:送風中は温度設定しても効果なし
多くの人が勘違いしていますが、送風中は温度設定をしても効果がありません。18℃で設定しても、30℃で設定しても外気温を取り入れてそのまま放出します。送風運転のままでは冷暖房の代わりとして使えないので注意しましょう。
注意点②:送風と除湿・ドライ機能はまったく違う
送風と除湿・ドライ機能はまったく異なります。具体的な違いは下記のとおりです。
-
送風:外気を取り入れて室内に送り出すだけ
-
除湿・ドライ:熱交換器で水分を集めて外に出す
送風機能で室内の空気を外に送り出すことはできません。つまり、エアコン送風だけで湿度を下げるのはほぼ不可能です。送風機能で除湿するには、換気扇と併用する必要があります。
それに対して除湿・ドライの場合は、エアコン内部に搭載する「熱交換器」という装置で水分を集めて水滴にし、ホースで外に出す効果があります。根本的に機能が異なるので、用途に合わせてしっかり使い分けましょう。
注意点③:寝るときの直当ては体調不良につながる
寝るときの「送風直当て」は体調不良につながります。よく「冷房や扇風機を直接当てると風邪を引く」というのは聞きますが、これは送風の場合も同じ。風が当たると気化熱で体温を奪われてしまうため、風邪を引くリスクが高まります。そのため、下記のような使い方をするのがおすすめです。
-
・直接身体に風を当てず、部屋の空気を循環させる
-
・タイマー機能を使って1時間ほどで運転を停止させる
部屋の空気を循環させるだけでも、何もないよりは涼しく感じられるでしょう。どうしても暑い場合は、タイマー機能を使って早めに運転を停めるのがポイント。体調不良を招かないように注意して送風機能を使いましょう。
関連人気記事:節電の主役は扇風機?エアコン×扇風機の省エネな使い方5選
エアコンの送風ではなく冷房・暖房の電気代を抑える3つの方法
ここまで送風機能のポイントを紹介してきましたが、そうはいっても暑いとき・寒いときには冷暖房を使いたい方が多いでしょう。そこで、冷暖房の電気代を抑える3つのポイントを紹介します。
-
・ドアや窓に隙間を作らない
-
・室外機を直射日光にさらさない
-
・ポータブル電源を導入する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①ドアや窓に隙間を作らない
ドアや窓に隙間を作らず、余計な空気の入れ替えを発生させないようにしましょう。隙間があると、せっかく暖めた・冷やした空気が外に逃げてしまいます。100円ショップなどで購入できる「すきまテープ」でドアや窓の隙間を埋めるだけでOK。簡単にできるので、部屋に隙間がないかチェックしてさっそく対策してみましょう。
②室外機を直射日光にさらさない
エアコンの室外機は、部屋の中の熱を外に捨てる役割を担っています。室外機の温度が上がってしまうと、運転効率が下がってしまうので注意が必要です。すだれや天板を設置して直射日光を当てないように気をつけましょう。なおこの際に排気口を塞いでしまうと、かえって運転効率を下げてしまうので注意してください。
③ポータブル電源を導入する
モバイルバッテリーよりも大容量・高出力で、家庭のコンセントと同じAC100V出力ができる蓄電池「ポータブル電源」を導入するのもおすすめです。各電力会社で、夜間など時間帯別に電気代が安くなるプランを用意しています。安い時間にポータブル電源を充電して、他の時間はポータブル電源の電力でエアコンを動かせば、電気代の節約が可能です。
また、ポータブル電源のほとんどは「ソーラーパネル」とセットで太陽光発電を使えます。ソーラーパネルで発電した分の電気代はもちろん無料。電力プランの切り替えとあわせて活用すれば、エアコンの電気代をさらに節約できるでしょう。
電気代の節約におすすめのポータブル電源2選
エアコンの電気代を大幅に抑えたいなら、先述した中でも「ポータブル電源」を使う方法がおすすめです。ポータブル電源で長時間エアコンを稼働することになるので、重視したいのは「安全性」。「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源は、防災安全協会が認証する「防災製品等推奨品」マークを取得しており、異常発熱・ショートなどを防ぐBMSシステムも搭載しているので、安全性の優れた製品となっております。
Jackeryのポータブル電源には多数のラインナップがありますが、その中でも「エアコンを動かすのにおすすめの大容量」のポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせた製品Jackery Solar Generatorを2機種紹介いたします。
●Jackery Solar Generator 2000 Plus|ジャクリソーラージェネレーター2000プラス
もっともエアコンの節電や家庭用非常電源としておすすめなモデルが、2,042Whの大容量・3,000Wの定格出力を誇るポータブル電源と、最大200W出力のソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator 2000 Plus」です。
最新の「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」を採用しており、10年間以上繰り返し使えるのが最大のポイント。価格は355,000円となっていますが、仮に月3,000円の電気代を節約できれば10年以内にペイ可能。ソーラーパネルもセットなおかげで、実際にはより大きな節電効果が期待できます。
「エアコンの節電のために30万円はちょっと…」と考えている方は、防災・アウトドアの用途で使えるのも検討してみてください。持っているだけで、停電時の電力供給手段がゲットできます。キャンプや車中泊でも大活躍。日常を彩り、休日がもっと楽しくなるでしょう。
製品名 | Jackery Solar Generator 2000 Plus |
容量 |
2042.8Wh(最大24kWhまで拡張可能) |
定格出力 |
3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W) |
出力ポート数 |
ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2時間 |
寿命/サイクル数 |
約4000回サイクル |
保証期間 |
5年間 |
●Jackery Solar Generator 2000 Pro|ジャクリソーラージェネレーター2000プロ
もうひとつおすすめなのが「2000Plus」とほぼ同等スペックのポータブル電源・同じモデルのソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator 2000 Pro」です。こちらは従来の「三元系リチウムイオンバッテリー」を採用しており、軽量・コンパクトなのが特徴。2000Plusより8.4kgも軽いです。
そのため家の中で動かして使ったり、アウトドアのシーンで持ち出して使うのに最適。女性でもカンタンに持ち運べるでしょう。価格はほとんど変わらないので、軽さや使いやすさを重視する方は「2000Pro」をチョイスしてみてください。
製品名 | Jackery Solar Generator 2000 Pro |
容量 |
2160Wh |
定格出力 |
2200W/正弦波(最大瞬間出力:4400W) |
出力ポート数 |
ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2.5時間 |
保証期間 |
5年間 |
まとめ
エアコンの送風は、外気を取り込んでそのまま室内に送り出す機能のこと。6畳エアコンの場合、送風機能の電気代は1時間あたり0.5円ほどしかかかりません。冷房前の換気に使ったり、扇風機やサーキュレーターの代わりにしたりすれば電気代の節約ができます。
それでも送風ではなく冷暖房を使いたい場合は、電気代節約のためにポータブル電源を購入するのがおすすめです。ぜひJackeryのポータブル電源&ソーラーパネルを使って、エアコンの節電をスタートしましょう。
コメント