【体験談】ポータブル電源の太陽光発電セットってどうなの?使用感をレビュー

ポータブル電源の太陽光発電セットが気になるという、そこのあなた。興味はあっても、本当にしっかり発電できるのか、発電した電気は問題なく使えるのか、分からなければ購入をためらってしまいますよね。そんなとき、参考になるのが、実際にこの製品を使ったユーザーの体験談です。

今回は、ポータブル電源の太陽光発電セットを使っている筆者が、使用開始から半月の使用感について紹介していきます。

ポータブル電源 700 セット

ポータブル電源の太陽光発電セットはこんな製品

ポータブル電源の太陽光発電セットは、ポータブル電源ソーラーパネルがセットになった製品です。

通常のポータブル電源はコンセントから充電しますが、太陽光発電セットはソーラーパネルとケーブル接続することでも充電が可能。屋外にソーラーパネルを設置すれば、パネルが太陽光を吸収して発電し、ポータブル電源に充電されます。ポータブル電源同様、ソーラーパネルも持ち運びができるので、アウトドア時に太陽光で充電しながら、屋外で電化製品を使うことも可能です。

レビューする製品はポータブル電源 700 + SolarSaga 100

今回レビューするのは、「Jackery(ジャクリ)」の「ポータブル電源 700 + SolarSaga 100」。Jackeryのポータブル電源は、容量ごとに、以下5種類がラインナップされています。

ポータブル電源 700 + SolarSaga 100は、「ポータブル電源 700」と最大出力100Wのソーラーパネル「SolarSaga 100」がセットになった製品です。

Jackery ポータブル電源 700 + SolarSaga 100

Jackery ポータブル電源 700は、圧倒的な大容量192000mAh/700Wh で、定格出力500W、瞬間最大出力1000Wを発揮します。スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、ゲーム機、ポータブルスピーカーなどの身近に使用する機器の充電はもちろん、家庭生活でも使用する調理器具、掃除機、扇風機などの電気製品にも使用できます。Jackery ポータブル電源 700はMPPT(最大電力点追従制御)方式を採用しているため、異なる気象条件下で太陽電池から最大の電力を取り出すことができます。効率性がアップし、充電にかかる時間が短くなります。いつでも、どこでも持ち運びできる電源として使用可能です。

ポータブル電源 700 + SolarSaga 100が届いた!

容量が大きいだけあって、ポータブル電源は、ずっしりとした重みがありました。製品仕様によると、重量は約6.3kg。

ポータブル電源の箱には、本体と取扱説明書のほか、以下の同梱物が入っています。

  • ACアダプター
  • 車載用充電シガーソケット

それぞれ、コンセントと車のシガーソケットから、ポータブル電源を充電する用のケーブルです。ソーラーパネルは2つ折りになっていて、使わないときは折りたたんでおき、使うときは開く仕様。こちらもなかなかの重量で、量ってみたところ、約3.9kgありました。

ポータブル電源 700 セット パッケージ

ポータブル電源を触ってみた

ポータブル電源の出入力の種類と、それぞれの数は以下のとおり。

出力 入力

・AC(コンセント)出力×2
・USB出力×3
・DC出力×2
・シガーソケット×1

DC入力×1

出力は、ポータブル電源に接続した電化製品に電気を供給するためのもの。入力は、ポータブル電源を充電するときに使うものです。そのほかに、小さな液晶画面と、「DISPLAY」と書かれたボタンがあります。ボタンを押すと液晶画面がつき、以下の情報が表示されました。

  • バッテリー残量
  • INPUT
  • OUTPUT

「INPUT」は電気の入力量、「OUTPUT」は出力量を意味しており、何もしていなければ、ともに0W(ワット)。INPUTは充電中、OUTPUTは電気の使用中に、それぞれのW数が表示されます。

ポータブル電源700 Jackery

ソーラーパネルを触ってみた

2つ折りになっているソーラーパネルの各背面には、パネルを開いたときに立てるための簡易スタンドが付いています。

両方のスタンドを開くと、パネルが立てられるようになっています。片側の背面にはファスナーが付いており、開けると1本のケーブルが。

このケーブルをポータブル電源のDC入力に挿すことで、太陽光で発電した電気をポータブル電源にためられます。

Jackery ソーラーパネル100w

【体験談】太陽光発電に挑戦してみた!

ポータブル電源とソーラーパネルの使い方が分かったところで、いよいよ太陽光発電にトライしてみました。

実は、最初はうまく発電ができず、挫折しかけました。しかし、発想を変えたことで効率的な発電が可能になり、今では太陽光だけで充電するようになっています。これからポータブル電源の太陽光発電セットを購入する方のなかには、私と同じ理由で挫折しかける方もいるかもしれません。

この体験談は、そんな方の役に立つはずなので、ぜひ参考にしてください。

ベランダで太陽光発電をしようとするも失敗

私は、庭付き、2階建ての一軒家に住んでいます。そんな私が、最初に太陽光発電を試みた場所は、2階にある自室のベランダでした。

ベランダの床にそのままソーラーパネルを立てて、発電を試みたのです。天気もよく、日当たりも良好でしたが、これは失敗に終わります。2~3時間パネルを置いてみたものの、ポータブル電源へのINPUTは良くても6W、バッテリー残量は当初の41%から一向に増えません。どうやら、ベランダのフェンスによって直射日光が遮られてしまい、パネルに届かないようでした。

Jackery ポータブル電源 ソーラーセット

庭で発電に成功したものの挫折

ベランダでの発電は諦めて、今度は1階の庭で発電を試みました。

周囲が住宅に囲まれているため、1階の庭は日当たりがあまり良くないのですが、太陽の位置の関係で、1時間だけ日当たりの良い場所ができます。

翌日のその時間、日当たりの良い場所にパネルを広げ、ポータブル電源を接続してみたところ、INPUTが37Wにアップ。これで発電ができると喜んだのもつかの間、1時間後に再度庭に出ると、その場所は日陰になっていて、INPUTは6Wに落ちていました。

パネルを置く場所として、次に試したのがカーポートです。私の家のカーポートは、透明なアクリル板の屋根があるのですが、その屋根の下の一部に日が差していたのです。屋根に遮られて直射日光は当たらないものの、ダメ元でパネルを置いてみたところ、70W以上の発電量を記録しました。

ポータブル電源セット 使用シーン

しかし、こちらも喜んだのもつかの間、2~3時間後に再度その場所を訪れると、日陰になっていて、INPUTが1桁に激減していました。パネルを置く場所が同じでも、日当たりは太陽の位置、つまり時間帯によって大きく変わります。

私の家の1階は、日当たりの良い場所と時間が限られていたのです。ここまでで、バッテリー残量の増加分は、たったの5%だけでした。このときは、うちでは太陽光発電ができないと諦めかけました。

効率的に発電できたのはベランダだった!

一度は諦めかけたものの、そのすぐ後に、あるアイディアが思い浮かびます。

日当たりの良いベランダで、直射日光がフェンスに遮られてしまうなら、パネルの位置を高くすれば良いのではと。ちょうど、物置部屋に適度な幅の台が2つ見つかったので、この台を2つ重ねてベランダに 置き、その上にソーラーパネルを置いてみました。

ポータブル電源のディスプレイを見てみると、INPUTは60Wと、なんと床に直接パネルを置いたときの10倍でした。その日を含めて3日間、日中にベランダにパネルを置いておくと、3日目の昼にはバッテリー残量が100%になっていました。

今も、ポータブル電源を充電するときには、この方法を使っています。

ソーラーパネル100W Jackery

ポータブル電源を使ってみる

ポータブル電源の使い方は、とても簡単。

使い方は、ポータブル電源のAC出力に電化製品のコンセントを挿して「AC」ボタンを押すだけ。これで、ACボタンのランプが緑色に点灯し、電化製品が使えるようになります。同様に、USB出力を使う場合は「USB」ボタン、シガーソケットやDC出力の場合は「DC」ボタンを押すことで、電気が供給されます。

もちろん、ポータブル電源を充電しながら、電化製品を使うことも可能です。

Jackery ポータブル電源 700 活用

【レビュー】
太陽光発電セットを使ってみて良いと感じた3つのポイント

実際にポータブル電源の太陽光発電セットを使ってみて、便利だと感じたのは以下の3点です。

1つずつ、紹介していきます。

最適な発電スポットを発見しやすい

Jackeryのポータブル電源は、INPUTがディスプレイに表示されます。ソーラーパネルを使う場合、電気の入力量であるINPUTは発電量とイコールです。

色んな場所にソーラーパネルを置いてみて、INPUTが何Wか確認していけば、どの場所が発電に適しているかが分かります。

こうした、自宅敷地内での発電スポット探しは、太陽光発電セットを使ううえでの楽しみ方の1つだと思います。

充電式の小型家電の充電完了が分かる

私は充電式の小型家電をよく使うのですが、なかにはバッテリー残量が表示されないものもありますよね。バッテリー残量が分からないと、いざ使おうと思ったときに電池切れになり、困ってしまうこともあります。しかし、Jackeryのポータブル電源を使って小型家電を充電したら、なんとこの問題が解決しました。

Jackeryのポータブル電源で充電すると、ディスプレイにOUTPUTが表示されます。充電開始時のOUTPUTは8~9W程度ですが、しばらく充電すると、これが0~1Wになります。0Wになったということは、充電が完了して、小型家電のバッテリーが満タンになったということ。つまり、バッテリー残量が表示されない小型家電でも、このやり方で充電が完了したことが分かるのです。

このような活用方法があることは、実際に使ってみるまで気づきませんでした。

ポータブル電源のバッテリーの持ちが良い

Jackeryのポータブル電源を実際に使ってみて驚いたのが、バッテリーの持ちの良さです。

スマホと電子タバコ、アイマッサージャーを充電してみましたが、すべてが満タンになるまでに、バッテリー残量は4%しか減りませんでした。

次に、テレビで試してみたところ、32型のテレビを1時間つけて、バッテリー残量の減りは8%。OUTPUTは、36~71Wの範囲内を行ったり来たりしていました。私の家の敷地内では、太陽光でのINPUTの最高値が73Wだったので、実際にこういう使い方はしないものの、発電しながらなら、テレビをつけてもバッテリー残量は減らない計算に。

これなら、キャンプなどでポータブル電源を使っても、十分にバッテリーが持つなと感じました。

ポータブル電源 700 持ち運び

まとめ

コロナの影響もあり、アウトドアでの使用はまだできていませんが、ポータブル電源の太陽光発電セットは、自宅使用でも十分役に立つことが分かりました。実用的には、自宅のコンセントを使わなくても、太陽光で充電した電気を使えるので、電気代の削減ができます。

また、日当たりの良い場所を探してパネルを置き、発電量やバッテリー残量の数値が上がるのを見るのは、冒険的な楽しさがあります。

本当に簡単に使えるので、自宅で太陽光発電をしてみたいという方は、ぜひ購入を検討してみてはどうでしょうか。

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