車中泊で調理家電を使おう!ポータブル電源で広がる選択肢とは?
昨今のコロナ禍の影響やキャンプ人気もあり、車中泊がブームとなっています。しかし車中泊で食べるご飯は、簡単で質素なものになりがちです。そこで車中泊で調理家電を使えば、手軽かつ安全に幅広い料理ができます。車中泊という非日常が重なってさらに楽しい経験ができるでしょう。今回は車中泊に調理家電を取り入れるメリットと、おすすめの車中泊用ポータブル電源を解説します。
車中泊に調理家電を取り入れるメリット
●安全性が向上する
調理家電はガスコンロやバーナーのような火を使う道具より安全です。調理家電は燃料を使用しないので火事や一酸化炭素中毒の心配がありません。
狭い車内で火を使った調理をするとティッシュや毛布、服などに燃えうつり火事になる場合があります。特に小さい子供連れでの車中泊の場合、興味本位バーナーやガスコンロに触れて倒してしまう危険性があるのでより注意が必要です。
また火を使った調理では一酸化炭素が発生します。車内に充満すると、一酸化炭素で死に至るリスクもあるでしょう。一酸化炭素は無色無臭なので、気付いた時にはすでに危険な状態になっているのが恐ろしいポイントです。
車外での調理をしようとしても、最近は火を使った調理を禁止している施設があります。車中泊では施設ごとのルールを守ることが大切ですが、一部では火を使った車中泊のマナー違反も問題になっています。
『道の駅の駐車場で車の横にテーブルとベンチ出して火焚いてコーヒー(?)飲んでる車中泊いるけど
車中泊って周りに迷惑かけないようにひっそりやるものかと思ってた…こういう人が増えると車中泊も「黙認」から「あからさまに禁止」になるんだろうなぁ… 』
引用元:Twitter
マナーの観点からも、車中泊では火を使わず調理家電を使用した方がいいでしょう。
●時間を有効に使える
火を使わない調理家電の場合は、火元を常に意識する必要がありません。火を使った調理をでは、常に火元に注意を払う必要があります。例えば、お米を炊くケースで比べてみましょう。
土鍋や飯ごうに直接火を当ててお米を炊く場合は、焦げて失敗する可能性があるので火加減や時間を気にする必要があります。誤って火事を起こすリスクもあるので、基本的には火元から目が離せないでしょう。
対して炊飯器を使ってお米を炊く場合は、お米をセットしてスイッチを押すだけでOKです。スイッチを押した後は数十分放置できるので、炊けるまでの間におかずを作っていても問題ありません。
もちろん外に出て子供と過ごしたり、1人で夜景を楽しんだりすることもできます。調理家電があれば、より時間を有効活用した車中泊ができるでしょう。
●作れる料理の幅が広がる
車中泊で調理家電を導入すると料理の幅も広がります。炊飯器、ホットプレートや圧力鍋などの調理家電を使えば、下記のような調理が安全にできるからです。
・焼く
・蒸す
・煮る
・茹でる
カレー、炊き込みご飯、豚の角煮のような料理も簡単にできてしまいます。また最近では煮物・蒸し物・低温調理・お菓子作りなど、1台で何役もこなす調理家電もあるので、より便利に調理ができるようになりました。
調理家電を導入することで、まるで自宅のキッチンにいるかのように料理ができるでしょう。
車中泊で調理家電を使う方法は?
●シガーソケットから給電
シガーソケットから電源を確保することは可能ですが、おすすめしません。一般的なシガーソケットの出力は約120Wなので、使用できる家電がかなり限られてきてしまうからです。
車載専用炊飯器など一部使用可能な調理家電もありますが、長時間使うとバッテリーが上がるリスクもあるのでやめておいたほうがいいでしょう。
もともとシガーソケットを電源として調理をすることは想定されていません。基本的にシガーソケットは、調理家電を使うためのものではないと考えておきましょう。
●発電機の搭載
車に発電機を搭載すれば、家庭用コンセントと同じAC100V電源から給電できるのが最大のメリットです。電子レンジやホットプレートなど、使える調理家電の選択肢をぐっと増やせるでしょう。
ただし、発電機の使用には安全性、騒音、火事のリスクがあるのがデメリットです。発電機はガソリンなどの燃料を使用するので、排ガスにより一酸化炭素中毒になる可能性があります。また火気の近くで使用し引火してしまうリスクも考えられるでしょう。
消費者庁のホームページにおいても、下記のような注意喚起がなされています。
・屋内では絶対に使用しないでください。
・屋外でも換気の悪い場所、火気を使用する場所では絶対に使用しないでください。
・製品ごとに定められた距離を建物及びその他設備から離してください。
引用元:消費者庁
また発電機の騒音レベルは大きさにもよりますが、60〜100dBといわれています。日常会話が60dB程度なので、想像より大きな音がするため注意が必要です。
『車中泊するのは構わんがエンジンは切ってくれ。うるさいし排気ガス臭くてたまらん。あとキャンピングカーの発電機。殺意が湧くほどうるさい。 』
引用元:Twitter
発電機にはメリットがありますが、大きなデメリットがあると理解しておきましょう。
●ポータブル電源の導入
ポータブル電源とはモバイルバッテリーよりも大容量・高出力の蓄電池です。モバイルバッテリーとは異なり、家庭のコンセントと同じAC100v電源が使えます。そのため炊飯器やホットプレートなど、消費電力の大きい調理家電が使用可能です。
また持ち運びが可能なので、車内外を問わず用途に合わせて使えます。発電機と違い静音設計かつ充電式で燃料も使用しません。そのため騒音で周りに迷惑をかけたり、一酸化炭素中毒を起こしたりする心配もないのです。
車中泊向け調理家電一覧及びポータブル電源を使うメリット
●ポータブル電源なら車中泊で使える家電の幅が広がる
ポータブル電源があれば、使用できる調理家電の幅が広がります。では車中泊でよく使われる調理家電ごとに、どの程度の電力が必要か確認してみましょう。
①小型炊飯器
小型炊飯器の利用には約200Wの電力が必要です。炊飯器を導入して、朝食に炊きたてのご飯を食べるのがおすすめ。味噌汁やおかずも用意できれば、車中泊での朝食のグレードが上がること間違いなしでしょう。
車中泊でも炊きたてのご飯が食べたいなら必須のアイテムです。
②ホットプレート
ホットプレートは200〜500Wの電力が必要です。ホットプレートを使えば家族や友人同士で下記のような料理が作れます。
・お好み焼き
・餃子
・焼肉
・パンケーキ
焼き物に特化しているのがホットプレートの特徴。料理のバリエーションを増やしてくれる調理家電のひとつです。
③小型IHクッキングヒーター
小型IHクッキングヒーターは500W前後の電力が必要です。最も基本的な調理家電で、多種多様な調理方法に対応できます。
例えばフライパンを使って焼く、煮る、揚げるなどの料理をするのもいいでしょう。悩んだらはじめに用意するのがおすすめです。
④圧力鍋
圧力鍋は約700Wの電力が必要です。圧力鍋を使えば下記のような料理が作れます。
・味の染みたチャーシュー
・肉じゃが
・カレー
・おでん
圧力鍋があれば車中泊でできる料理の質がかなり上がります。手の込んだ料理を楽しみたい人におすすめです。
⑤電気ケトル
電気ケトルは1000W前後の電力が必要です。ケトルでお湯を沸かせば、下記のようなことができます。
・カップラーメンにお湯を入れる
・コーヒーを淹れる
・レトルト食品を温める
車の運転で疲れて料理をする元気がない時、寒い冬にすぐに温かい飲み物を飲みたい時などに活躍すること間違いなしです。出力は大きいですが短時間で使用するケースが多く、意外にも大きな電力は消費しないでしょう。
⑥電子レンジ
電子レンジでは500〜1000Wの電力が必要です。電子レンジがあれば蒸す、煮る、解凍する、炊くなどの調理も簡単にできます。料理の下ごしらえもしやすくなるでしょう。
ただし電子レンジは瞬間最大出力が消費電力の約2倍になるので、出力が大きいポータブル電源を選ぶ必要があります。
●ソーラー充電対応により長期間の車中泊でも電力切れの心配なし!
ソーラーパネルを使った充電ができるので、ポータブル電源は完全な電力切れの心配がありません。持ち運びができるので、日の当たる場所に移動して効率的な充電が可能です。
特に連泊の場合は、夕方から夜間にかけて消費した電力を、昼間に充電しておけばOK。ソーラーパネルとセットのポータブル電源なら、電力切れの心配はほとんどないでしょう。
車中泊での調理におすすめのポータブル電源
車中泊で調理家電を使うためのポータブル電源は、「Jackery(ジャクリ)」の製品がおすすめです。Jackeryのポータブル電源は専用のソーラーパネルとセットになっており、効率的なソーラー充電で電力切れの心配がありません。
マイナス10度までの低温対応となっているため、冬の車中泊でも安心して使えます。さらに耐衝撃設計で最長5年の保証もついており、故障のリスクが非常に低いのもポイントです。
ここからは車中泊で使いたい調理家電の消費電力に合わせたオススメのJackeryのポータブル電源を紹介します。「どの家電がどのくらいの時間使えるのか」についても解説するので、用途や自分の理想のスタイルに合ったものを選んでみてください。
●Jackery ポータブル電源 1000 Pro
容量 |
1002Wh |
定格出力 |
1000W |
小型炊飯器(200W)の使用時間 |
約5時間 |
小型ホットプレート(500W)の使用時間 |
約2時間 |
充電方法 |
·コンセント充電 |
サイズ(幅×奥行×高さ) |
約340×262×255mm |
重量 |
約11.5kg |
Jackeryポータブル電源1000Proは1002Whの容量をもち、1000Wの出力ができます。ホットプレートなら2時間、炊飯器なら5時間の使用が可能です。ソーラーパネルで充電すれば、最速1.8時間でフル充電できるので充電切れの心配もないでしょう。
調理家電のほか約14時間電気毛布が使えるので、冬の車中泊にもぴったりです。
●Jackery ポータブル電源 1500 Pro
容量 |
1512Wh |
定格出力 |
1800W |
小型IHクッキングヒーター(500W)の使用時間 |
約3時間 |
圧力鍋(700W)の使用時間 |
約2時間 |
充電方法 |
・コンセント充電 |
サイズ(幅×奥行×高さ) |
約384×269×307.5mm |
重量 |
約17kg |
Jackery ポータブル電源 1500 Proは1512Whの容量をもち、1800Wの出力が可能な製品です。クッキングヒーターと圧力鍋でカレーを作って炊飯器でご飯を炊けば、カレーライスを楽しむこともできます。
ソーラーパネルを2枚接続すれば、最短5時間でフル充電できるのもポイントです。Jackery ポータブル電源 1500 Proがあれば、友人同士や子連れファミリーの車中泊にも難なく対応できるでしょう。
●ほとんどの家電を対応できるJackery ポータブル電源 2000 Pro
容量 |
2160W |
定格出力 |
2200W |
電気ケトル(1000W)の使用時間 |
約2時間 |
電子レンジ(500−1000W)の使用時間 |
約4時間〜2時間 |
充電方法 |
・コンセント充電 |
サイズ(幅×奥行×高さ) |
約384×269×307.5mm |
重量 |
19.5kg |
Jackeryポータブル電源2000ProはJackeryでも最高クラスの製品で、2160Whの容量をもち、最大2200Wの出力ができます。
消費電力の大きい電子レンジやケトルなども、ストレスなく使用可能です。ほとんどの調理家電に対応できるので、ほぼ家庭と同じ感覚で料理ができるでしょう。
ソーラーパネルを6枚接続すれば最短2.5時間で充電ができ、車中泊の最強のお供として活躍します。ファミリーでの連泊キャンプなどを想定するなら、Jackeryポータブル電源2000Proがおすすめです。
関連人気記事:「徹底解説」用途別のポータブル電源容量目安を紹介
車中泊におすすめのポータブル電源一覧
まとめ
車中泊で調理家電を使えば、火を使った料理よりも安全に料理の幅を広げつつ、時間を有効活用できます。調理家電を使用するならポータブル電源を用意するのがもっともおすすめです。
容量が多く、家庭と同じAC100V出力が可能で、発電機のような騒音や排気も発生しないのがポータブル電源のメリットです。あわせてソーラー充電を活用すれば、外出先や車中泊での電力切れの心配もないでしょう。
ホットプレートや圧力鍋のような調理家電を使って、より多彩な料理を楽しめます。ぜひポータブル電源と調理家電を組み合わせて、さまざまな料理が楽しめる車中泊を実現してみてください。