1.世帯人数による冬電気代の違い
令和5年度の総務省家計調査によると、2024年の冬時期(1月~3月)における、世帯人数ごとの電気代は下記の通りです。
世帯人数/月 |
1月 |
2月 |
3月 |
1人 |
7,150円 |
||
2人 |
10,995円 |
12,556円 |
12,583円 |
3人 |
12,918円 |
14,067円 |
14,300円 |
4人 |
13,492円 |
14,074円 |
14,708円 |
5人 |
15,275円 |
16,791円 |
16,850円 |
6人以上 |
20,224円 |
21,446円 |
18,245円 |
参考:政府統計「家計調査 / 家計収支編 単身世帯」
参考:政府統計「家計調査 / 家計収支編 / 二人以上の世帯」
世帯人数が1人のときと4人の時では、冬の電気代に倍近い差がつきました。冬に暖房の使用頻度や使用する家電の数が世帯人数の増加により増えれば、それだけ電気代が高くなります。
たとえば、1日で平均2kWを消費するエアコンを使う部屋がひとつ増えれば、それだけで1ヶ月の電気代は約2,000円増(※)。使う家電が増えたり、使用時間が長くなったりすれば、数千円~数万円の差がつくことは容易に想像できるでしょう。
※全国家庭電気製品公正取引協議会より、電力目安単価を31円(税込)として計算
2.オール電化住宅の冬の電気代
関西電力によれば冬にオール電化住宅の一人暮らしの平均電気代は月約10,777円、政府統計によれば非オール電化住宅の6,726円と比較してやや高いです。
ただし、オール電化ではガスを使っていないため、非オール電化住宅に平均ガス代3,359円を加算することで正しい差が算出できます。ガス代を加算すると10,085円となるので、これでも若干オール電化住宅の方が高くついてしまうようです。
一方で、政府統計における2人以上世帯における(人数の平均は2.9人)冬の平の電気代・ガス代の合算値が17,474円、関西電力資料における3人世帯のオール電化住宅の冬の電気代平均が14,835円であることを考えると、2~3人以上の世帯であれば、オール電化住宅の方が冬の電気代を抑えられる可能性が高いでしょう。
参考:関西電力
参考:政府統計「家計調査 / 家計収支編 単身世帯/詳細結果表」(令和5年度)
参考:政府統計「家計調査 / 家計収支編 / 二人以上の世帯 / 年報」(令和5年度)
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3.冬と夏の電気代はどっちが高い?
多くの地域では、冬の方が電気代高くなる傾向があります。これは、冬季に暖房を長時間使用することが多いためです。外気温と室温の大きな差は、特に冬に暖房器具を使用する際の電気代の増加に繋がります。エアコンや電気ヒーターなどの暖房器具は、冷房器具よりも一般的に消費電力が多いです。
「家計調査 / 家計収支編 / 二人以上の世帯 / 年報」によると、季節ごとの電気代の違いが明確になります。以下の表に、令和5年度の冬と夏の平均電気代の比較データを示します。
月 |
電気 |
ガス |
その他光熱 |
1月 |
17,190 |
7,974 |
7,974 |
2月 |
18,750 |
8,289 |
8,289 |
3月 |
17,228 |
7,891 |
7,891 |
4月 |
13,617 |
6,796 |
6,796 |
5月 |
11,174 |
5,765 |
5,765 |
6月 |
9,270 |
4,736 |
4,736 |
7月 |
8,627 |
3,999 |
3,999 |
8月 |
10,022 |
3,266 |
3,266 |
9月 |
11,006 |
2,790 |
2,790 |
10月 |
10,780 |
2,856 |
2,856 |
11月 |
9,530 |
3,550 |
3,550 |
12月 |
9,987 |
4,596 |
4,596 |
※金額は支払い月ベースなので2ヶ月程度後ろにずれています。
参考:政府統計「家計調査 / 家計収支編 / 二人以上の世帯 / 年報」(令和5年度)
例えば1月は17,190円、8月は10,022円と、真冬の方が真夏よりも1.7倍ほど電気代が高くなっていることが分かります。このことからも、冬の電気代が高くなる傾向があるのは明らかです。
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4.冬の電気代2万円~3万円は高い?
冬の電気代が2万円~3万円の状態は、必ずしも高いわけではありません。政府統計によれば、二人以上世帯における令和5年1月の電気代の平均は18,190円。同統計によれば、この二人以上世帯の平均世帯人数が2.9人のため、3~4人以上の世帯であれば2万円~3万円の範囲にはゆうに到達してしまう可能性が高いことが分かります。
相場と比較してさほど高くはないと分かったとはいえ、少しでも家計の負担になっている電気代を安く抑えたいはず。そこで、次のセクションでは冬の電気代が高くなる理由と電気料金を賢く節約するテクニックを見ていきましょう。
5.冬季の電気代高騰の理由
冬季の電気代が高くなる主な理由は、暖房器具の使用の増加、日照時間の減少、屋内での活動時間の増加、および給湯や調理のための電力消費の増加にあります。
・暖房器具の使用増加:冬季は室内を暖かく保つためにエアコン、電気ヒーター、電気毛布などの暖房器具が恒常的に使用されます。
・日照時間の減少:冬は日が短く、照明の使用時間が長くなるため、照明による電力消費が増加します。
・屋内での活動時間増加:寒い季節には屋内で過ごす時間が増え、テレビやPCなどの家電の使用時間が増加します。
・給湯や調理の電力消費:冬はお湯を使う機会が多く、給湯器やキッチン家電の使用が増えます。
●エアコン使用による電気代の季節的変動
冬にエアコンを使用すると、電気代が予想以上に高くなることがあります。これは、外気温が低いほどエアコンの暖房効率が下がり、より多くの電力を消費するためです。
例えば、外気温が0度の時に室温を20度に保つためには、20度あげなければなりません。夏場のエアコン使用時は、外気温33度の時に27度まで下げると6度の温度差です。暖房時にエアコンは外気を温めるためにより多くのエネルギーを消費するため、冬場のエネルギー使用量が増加します。
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6.冬の電気代を賢く節約する4つのテクニック
冬は、暖房や照明などの使用が増え、電気代が高騰しやすい季節です。このセクションでは、暖房器具の効率的な使用方法や省エネ家電への買い替え、日常生活でできる節電対策など、冬の電気代を節約するための実用的なテクニックを紹介します。
①暖房器具の効率的な使用方法
エアコン(暖房運転)は、経済産業省資源エネルギー庁のデータによると、冬季電気代の30%以上を占め、家電製品の中でも特に消費電力量が多いです。そのため、少しの工夫で大きく電気代を節約できます。
重要なのは無駄な暖房の使用を避け、室温を適切に管理することです。具体的には、室温を20〜22度に保つことが推奨されています。長時間家を空ける際には、暖房器具の電源をオフにすると良いでしょう。カーテンを利用して熱損失を防ぐ、暖房器具のフィルター清掃を定期的に行う、扇風機やサーキュレーターで部屋の空気を循環させるなども効果的です。
②冷蔵庫の効率的な使用で節電
家庭での電力消費に大きく影響を与える冷蔵庫を効率的に使用することは、節電に非常に有効です。冷蔵庫の扉の開閉回数を減らし、一度に必要なものを取り出すことで、冷気の無駄な流出を防ぎます。また、庫内の温度設定を夏は「中」、冬は「弱」に調整することも、季節に応じた消費電力の削減に寄与します。
熱い食品は冷蔵庫に入れる前に常温まで冷ますことが推奨されます。これにより、余分な冷却エネルギーの使用を抑えることができます。冷蔵庫の背面や側面には十分な空間を空けて、放熱を効率的に行うことが重要です。
ちょっとした工夫ですが、電気代も削減できます。具体的には、温度設定を「強」から「中」に変更するだけで、周囲温度22℃の環境下で年間約1,910円節約できます。また、庫内の整理により、過剰な食品を減らしてさらに年間約1,360円の節約が可能です。
③省エネ家電への買い替えのメリット
省エネ家電への買い替えは、長期的に電気代を削減する賢い選択です。最新の家電製品は消費電力が少ないため、日々の電気代を節約する助けになります。
初期投資は必要かもしれませんが、省エネ家電の低運転コストは長期間にわたって節約に繋がります。具体的には、経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ」などの情報を利用し、効率的で消費電力の少ない家電を選ぶことが重要です。
④家庭でできる簡単な節電対策
日々の生活の中で小さな節電対策を積み重ねることが、電気代を大幅に節約する鍵です。日常の行動を少し変えるだけで、意外と大きな節約効果が得られます。
たとえば、家の照明をLEDに交換することで、消費電力を大幅に減らすことができます。また、使用していない電気製品のコンセントを抜くことは、待機電力を削減し、無駄な電力消費を防ぎます。冷蔵庫の扉の開閉回数を減らすことも、冷蔵庫の効率を高め、電力消費を抑える簡単な方法です。
7.冬の停電や電気代節約で活躍できるJackeryソーラー発電機
これまでの節約テクニックは日常生活の中で直接的な電気代節約に役立ちます。さらに効果的な節約を実現するためには、太陽光発電システムの活用も一つの解決策です。特に、Jackeryのポータブル電源・ソーラーパネルのセット製品を活用することで、冬の電気代削減や防災に大きく貢献できます。
Jackeryのポータブル電源とソーラーパネルは、ソーラー発電機(Jackery Solar Generator)として機能し、日中に太陽光を利用して発電することで、従来の電源に依存しなくても良くなります。例えば、Jackeryのソーラーパネルを使用して昼間の電力を蓄え、夜間や曇天時にこれを使用することで、電気代を抑えることができます。
●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット
●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
まとめ
冬は、家計にとって電気代が増加し頭の痛い季節ですが、適切な知識と行動でこの負担を軽減することが可能です。本記事では、1人暮らしから家族世帯までの冬の電気代平均値を掘り下げ、省エネ家電への切り替えや暖房器具の賢い使い方など、具体的な冬の電気代節約テクニックを提案しました。
また、エアコンの使用実態とそのコストを季節ごとに比較し、省エネルギーへの理解を深めました。さらに、「Jackery」の太陽光発電システムの導入が、電気代削減にどう役立つかを説明しました。日中に太陽エネルギーを蓄え、必要な時に活用することで、環境にも優しく経済的な生活が実現できます。安全性が極めて高いポータブル電源・ソーラーパネルセットで災害対策・節電対策を始めてみましょう。
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